料理研究家、料理大好きフッくんです。
ピザやグラタン、トースト、おつまみにと、料理を豊かにしてくれるチーズ。種類も豊富で、いろいろ楽しめるのが魅力ですよね。でも「開けたチーズが乾いてしまった」「チーズって冷凍できるの?」「種類によって保存が違うの?」と、保存で迷うこと、ありませんか?
正直に言うと、チーズは種類によって、保存の仕方も日持ちも、冷凍できるかどうかも違います。でも、種類ごとのポイントさえ知っていれば、乾燥やカビを防いで、最後までおいしく使えるんですよ。
そこで今回は、現役料理人20年・栄養士のフッくんが、チーズの保存方法をまるごと解説します。ナチュラル・プロセス・粉・クリームの種類別の保存、乾燥を防ぐコツ、冷凍できるチーズとできないチーズ、そしてカビの見分け方や、ご高齢の方・お子さんへの配慮まで、家庭で役立つ知識を全部お伝えしますね🌸
まずは、みなさんがチーズの保存で困りがちなポイントを整理してみましょう。
- 開けたチーズが乾いてしまう
チーズは乾燥に弱いので、包み方にコツがあります。 - チーズは冷凍できるのか知りたい
種類によって、冷凍できるものとできないものがあります。 - 種類によって保存が違うのか知りたい
ナチュラルとプロセスで、日持ちも保存も変わります。 - チーズのカビが心配
そういうチーズと、傷んだカビの見分け方をお伝えします。

チーズの保存の基本は「種類別・乾燥を防ぐ」
まず、チーズの保存の基本からお伝えします。ポイントは、「種類によって保存を変えること」と「乾燥を防ぐこと」の2つです。
チーズは、大きく「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に分かれます。ナチュラルチーズ(カマンベール、モッツァレラ、シュレッドなど)は、生きた菌で熟成が進むタイプ。プロセスチーズ(スライス、6Pなど)は、加熱して熟成を止めたタイプで、比較的日持ちします。このちがいで、保存の仕方や日持ちが変わってきます。
どのチーズにも共通するのは、乾燥を防ぐこと。チーズは空気にふれると乾いて、風味が落ちてしまいます。ラップでぴったり包むか、密閉容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。切り口が空気にふれないようにするのが、おいしさを保つコツですよ。
チーズは文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」で可食部100gあたり、プロセスチーズ約313kcal・タンパク質約22.7g・脂質約26.0g・カルシウム約630mg・食塩相当量約2.8g、モッツァレラ約269kcal・タンパク質約18.4g・脂質約19.9gと、種類によって成分が大きく異なる乳製品です。消費者庁の特定原材料8品目には、チーズの原料である乳が含まれます(重大な食物アレルギーの原因食材)ので、初めての方や乳幼児は少量からを守ってください。厚労省の日本人の食事摂取基準(2025年版)では成人の食塩目標量は男性7.5g未満・女性6.5g未満なので、料理に使うときは、チーズの塩けを生かして、ほかの調味料を控えめにすると、塩分をとりすぎずにすみますよ。
チーズの冷蔵保存(種類別)

チーズは、種類によって冷蔵保存のポイントが少しずつ違います。
ナチュラルチーズは、乾燥に弱いので、ラップでぴったり包んでから密閉容器に入れ、冷蔵庫の野菜室など温度変化の少ない場所で保存します。カマンベールなどは、熟成が進むので、なるべく早めに食べましょう。プロセスチーズは、個包装のものはそのまま、開封後はラップで包んで冷蔵します。粉チーズ(パルメザン)は、開封後は湿気を防ぐために冷蔵し、しっかりふたを閉めましょう。クリームチーズは水分が多いので、密閉して冷蔵し、開封後は早めに使い切ってくださいね。
チーズをおいしく保つコツは、切り口を空気にふれさせないことです。使いかけのブロックチーズは、切るたびにラップを新しいものに替えると、乾燥やカビを防げます。ラップの上からアルミホイルで包むと、さらに乾燥を防げますよ。また、チーズはにおいを吸いやすいので、においの強い食材とは離して保存するのがおすすめです。私は、チーズ専用の密閉容器を用意して、ほかの食材とにおいが移らないようにしています。ちょっとした工夫で、風味がぐっと長持ちしますよ。
チーズの保存には、密閉できる保存容器が便利です。ラップで包んだチーズを入れておけば、乾燥やにおいうつりを防げます。ふたつきなら、においの強いチーズを入れても、冷蔵庫の中がにおいません。いろいろな食材の保存にも使えて、ひとつあると重宝しますよ。
チーズの冷凍保存(できるもの・できないもの)

チーズは冷凍できますが、種類によって向き・不向きがあります。冷凍すると食感が変わるものもあるので、使い方に合わせて選びましょう。
冷凍しやすいチーズ
いちばん冷凍に向いているのは、シュレッドチーズ(ピザ用のとろけるチーズ)です。凍ったまま料理に使えて、とても便利。冷凍するときは、保存袋に入れて、袋の上から軽くほぐしておくと、くっつかずにパラパラのまま使えます。スライスチーズやブロックチーズも冷凍できますが、解凍すると食感がぼろぼろになりやすいので、加熱調理に使うのがおすすめです。
冷凍のやり方と使い方
冷凍の目安は約1ヶ月です。シュレッドチーズは、凍ったままグラタンやピザ、トーストにのせて焼けば大丈夫。ブロックチーズは、使いやすい大きさに切ってから冷凍し、加熱料理に使います。クリームチーズは、冷凍すると分離してぼそぼそになりやすいので、そのまま食べるより、加熱してソースやお菓子に使うとよいですよ。解凍は冷蔵庫でゆっくりが基本です。
シュレッドチーズを冷凍するときは、保存袋に入れたあと、片栗粉や小麦粉を少しだけまぶしておくと、さらにパラパラになって、固まりにくくなります。凍ったまま、使いたい分だけサッと取り出せて便利ですよ。また、冷凍したチーズは、加熱するとよく溶けるので、グラタンやドリア、チーズトーストにぴったり。私は、まとめ買いしたピザ用チーズを、小分けにして冷凍しておくことが多いです。忙しい日でも、すぐに一品作れて助かりますよ。
冷凍用の保存袋は、チーズの冷凍に欠かせません。空気をしっかり抜いて密閉できるので、冷凍焼けやにおいうつりを防げます。シュレッドチーズを平らに入れて冷凍しておくと、使う分だけパラっと取り出せて、グラタンやトーストにすぐ使えて便利ですよ。
チーズの保存期間の早見表

チーズの種類別の保存の目安を、ひと目でわかるようにまとめました。あくまで目安なので、チーズの状態を見ながら、早めに使い切るのが安心ですよ。
| 種類 | 保存方法 | 目安・ポイント |
|---|---|---|
| ナチュラルチーズ | 冷蔵 | 乾燥を防ぐ・種類で日持ちが違う |
| プロセスチーズ | 冷蔵 | 比較的日持ち・開封後は包んで |
| 粉チーズ | 冷蔵(開封後) | 湿気に注意・ふたをしっかり |
| 冷凍(シュレッド等) | 冷凍 | 約1ヶ月・凍ったまま加熱に |
この期間はあくまで目安です。予期しないカビやいやなにおい、変色やぬめりなど、いつもと違うと感じたら、期間内でも食べるのはやめてくださいね。
チーズの使い切り・活用術

チーズは、洋風の料理を中心に使い道がたくさんあります。定番のピザやグラタン、チーズトーストのほか、リゾット、チーズフォンデュ、サラダのトッピング、おつまみにも。冷凍しておいたシュレッドチーズを使えば、あと一品や、おやつのトーストにサッと使えますよ🌸
余ったチーズは、まとめて溶かして使うのもおすすめです。何種類か少しずつ残ったチーズを、グラタンやピザ、チーズフォンデュに使えば、いろいろな風味が混ざって、奥深い味わいになります。パンにのせて焼くだけでも、立派な一品になりますよ。使いかけのチーズを、無駄なく使い切れます。
チーズは乳製品なので、パンや野菜と組み合わせると、彩りと満足感のある一品になります。ただ、チーズは塩分や脂質が多めのものもあるので、たっぷり使う料理のときは、ほかの塩けを控えめにするとよいですよ。サラダにかけるなら、粉チーズを少量ふるだけでも、コクが出ます。野菜やきのこと合わせると、色合いもよくなるので、料理に上手に取り入れてくださいね。
使い勝手のよいスライスチーズは、1枚ずつ個包装になっているので、保存にも便利です。トーストやハンバーグ、〆のチーズ雑炊にサッと使えて、冷蔵庫に常備しておくと重宝します。個包装なので乾燥しにくく、使う分だけ取り出せるのもうれしいところ。お子さんのおやつにも使えて、幅広く活躍しますよ。
チーズのカビ・傷んだサインの見分け方

そういうチーズ(食べられる)
チーズの中には、カビが「そういうチーズ」のものがあります。次のようなものは、そのカビも含めて食べられます。
- 白カビタイプ
カマンベールやブリーの表面の白いカビは、熟成のためのもので食べられます。 - 青カビタイプ
ブルーチーズ(ゴルゴンゾーラなど)の青い部分は、そういうチーズなので大丈夫です。 - 熟成による色や香り
ナチュラルチーズの熟成による色の変化や香りは、風味のうちです。
傷んだ・避けたいサイン
次のようなサインが出ていたら、注意してくださいね。
- 予期しない青・黒・赤のカビ
白カビ・青カビタイプ以外のチーズに生えたカビは、ハードチーズなら周りごと大きめに削り、やわらかいチーズは処分します。 - いつもと違う異臭・変色
アンモニア臭が強い、ぬめりがある、いつもと違う色に変わったものは、食べるのをやめましょう。
シュレッドチーズやスライスチーズ、クリームチーズなどのやわらかいチーズにカビが生えたら、カビは目に見えない部分にも広がっているので、処分するのが安全です。ハードタイプのチーズは、カビの部分を2〜3cmほど深く削り取れば、残りを食べられることもあります。迷ったときは、無理をせず処分してくださいね。
高齢者や子供にやさしいチーズの食べ方

チーズは種類によって注意が必要な食材です。とろけるチーズや加熱してやわらかくなったチーズ、クリームチーズなどは、口当たりがよく、飲み込みやすい特徴があります。日本摂食嚥下リハビリテーション学会「嚥下調整食学会分類2013」を目安に、医師・管理栄養士・言語聴覚士と連携して形態を選んでくださいね。モッツァレラや、さけるチーズのように、弾力があってかみ切りにくいものは、のどに貼りついたり、詰まったりしやすいので、小さく(1cm角以下に)切るか、加熱してやわらかくしてから出してください。また、チーズは塩分が多めなので、食べすぎに気をつけて、量を調整しましょう。カマンベールやモッツァレラなどのナチュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)には、まれにリステリアという食中毒菌がいることがあり、妊娠中の方や乳幼児、ご高齢の方、体調のすぐれない方は、中心温度75℃で1分以上しっかり加熱してから食べてください(厚労省のリステリア食中毒予防基準)。作り置きは冷蔵24時間以内、再加熱時は中心温度75℃以上を目安にしてください。
小さなお子さんの離乳食では、チーズは塩分と脂肪分があるので、後期(生後9〜11か月ごろ)以降に、塩分の少ないカッテージチーズや、少量のプロセスチーズを、加熱して使うとよいでしょう。チーズの原料である乳は消費者庁の特定原材料8品目に含まれる代表的なアレルギー食材なので、初めて与えるときは、ごく少量から、体調のよい平日の日中に試して、症状が出たら医療機関に相談してくださいね。
チーズの保存でよくある質問
Q1. チーズは冷凍できますか?
種類によります。シュレッドチーズ(ピザ用のとろけるチーズ)は冷凍に向いていて、凍ったまま料理に使えて便利です。スライスチーズやブロックチーズも冷凍できますが、解凍すると食感がぼろぼろになりやすいので、加熱調理に使うのがおすすめです。クリームチーズは、冷凍すると分離しやすいので、加熱してソースやお菓子に使うとよいですよ。保存の目安は約1ヶ月です。
Q2. チーズにカビが生えました。食べられますか?
カマンベールの白カビや、ブルーチーズの青カビは「そういうチーズ」なので食べられます。ですが、それ以外のチーズに、予期しない青カビや黒カビが生えた場合は注意が必要です。シュレッド・スライス・クリームチーズなどのやわらかいチーズは、カビが内部にも広がっているので処分してください。ハードタイプのチーズは、カビの部分を2〜3cm深く削れば、残りを食べられることもあります(厚労省の食品衛生基準・カビの中にはカビ毒(マイコトキシン)を作るものもあり、加熱でも分解されないものがあります)。迷ったら処分が安全です。
Q3. 開封したチーズは、どう保存すればいいですか?
開封したチーズは、乾燥を防ぐことがいちばん大切です。切り口が空気にふれないよう、ラップでぴったり包んでから、密閉容器に入れて冷蔵しましょう。使いかけのブロックチーズは、切るたびにラップを新しいものに替えると、乾燥やカビを防げます。粉チーズは、開封後は湿気を防ぐために冷蔵し、ふたをしっかり閉めてくださいね。においを吸いやすいので、においの強い食材とは離して保存しましょう。
Q4. 粉チーズは冷蔵ですか? 常温ですか?
粉チーズ(パルメザンチーズ)は、未開封であれば常温で保存できる製品が多いですが、開封後は冷蔵保存がおすすめです。開封すると湿気を吸って固まったり、風味が落ちたりしやすいので、しっかりふたを閉めて冷蔵庫に入れましょう。湿気が入ると、カビの原因にもなります。使うときは、乾いたスプーンを使うと、湿気が入りにくく、長持ちしますよ。パッケージの表示も確認してくださいね。
まとめ。。。
チーズの保存のポイントを、最後にまとめておきますね。
- チーズは種類で保存が違う
ナチュラルとプロセスで、日持ちも保存も変わります。 - 乾燥を防いでラップや密閉容器で
切り口が空気にふれないようにするのがコツです。 - ナチュラルは早め・プロセスは日持ち
カマンベールなどは熟成が進むので早めに使います。 - 粉チーズは開封後は冷蔵で湿気注意
ふたをしっかり閉めて、乾いたスプーンで使います。 - シュレッドは冷凍可・凍ったまま加熱
ブロックやクリームは食感が変わるので加熱調理に。 - 白カビ・青カビはそういうチーズ
予期しないカビは、削るか処分します。 - 高齢者・子供は弾力に注意・塩分控えめ
やわらかくして小さく切り、量を調整します。

チーズは、種類ごとの保存のポイントと、乾燥を防ぐことさえおさえれば、風味を保って最後までおいしく使える食材です。シュレッドチーズを冷凍しておけば、グラタンやトーストに、凍ったままサッと使えて便利ですよ。種類の個性を知って、チーズをおいしく使い切ってくださいね。困ったときは、またこの記事を見に来てください🌸
最後までお読みいただきありがとうございました。
フッくんでした!







