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すき焼きの具材を入れる順番は?関東・関西の違いと失敗しないコツを解説

この記事は約10分で読めます。

料理研究家、料理大好きフッくんです。

「すき焼きを作ると、なんかごった煮みたいになってしまう…」「入れる順番ってあるの?」

具材を入れる順番を少し変えるだけで、見栄えも味も格段に変わりますよ。この記事を読めば、こんなことがわかります。

  • 関東風・関西風の正しい順番がわかる
  • 牛肉を2回に分けて入れる理由がわかる
  • しらたきで肉が硬くなるは本当か?真実がわかる
  • 肉と野菜の黄金比がわかる
  • 白菜で味が薄くなる問題の解決策がわかる
  • ご当地すき焼きの違いがわかる

長年の料理経験をもとに、ご自宅で失敗なく美味しいすき焼きが作れるコツを伝授しますよ。ぜひ最後まで見ていってください!

すき焼きの歴史と語源を料理人が解説

すき焼きの名前の由来には2つの説があります。

  • ①農機具の「鋤(すき)」の金属部分を火にかざして魚や野菜を焼いたのが始まりで「鋤焼き」になったという説
  • ②薄く切った肉を意味する「剥身(すきみ)」から「剥き焼き」になったという説

日本で「すき焼き」が食べられるようになったのは幕末を過ぎた頃からです。江戸時代までの庶民は魚や海鮮を食べても牛肉を食べることは一般的ではありませんでした。牛や馬は大切な労働力であったため、食べるとバチがあたると信じられていたようですよ。

★料理人のコツ:すき焼きは関東と関西で根本的に違う料理!
関東は「煮る」料理、関西は「焼く」料理とよく言われますよ。関東は割り下で具材を煮込む鍋料理に近いスタイル、関西は肉を鍋で直接焼いて調味料を絡めるスタイルです。同じ「すき焼き」という名前でも、食べ比べると全然違う料理に感じますよ。どちらも美味しいので、ぜひ両方試してみてほしいですね。

基本的なすき焼きの具材は?

すき焼きの基本具材

すき焼きには関東風・関西風とありますが、まずは定番具材と入れる順番からご紹介しますよ。

  • ①牛肉(すき焼き用・肩ロース薄切り)
  • ②焼き豆腐
  • ③長葱
  • ④しいたけ
  • ⑤えのき
  • ⑥しらたき
  • ⑦春菊
  • ⑧牛脂
  • ⑨卵
  • ⑩すき焼きのタレ(割り下)

関東では → 割り下(醤油・砂糖・みりん・酒を合わせたもの)
関西では → 砂糖・醤油・みりん・酒

★白菜については、関西では入れることがほとんどです。お好みで入れましょう。すき焼きの定番の具材が揃ったら、それぞれの具材の詳しい解説も紹介していますので、是非参考にしてみてください。

具材を入れる順番を見てみよう!

関東風すき焼きの順番

入れる順番(関東編)

①牛脂 → ②牛肉 → ③長ネギ → ④割り下
⑤しらたき → ⑥焼き豆腐 → ⑦しいたけ → ⑧えのき → ⑨春菊

関東風の詳しい解説

1.すき焼きの鍋を十分に温めて、牛脂を鍋全体にひく。

2.牛肉・長ネギを入れて裏表焼く。

3.具材全体の1/4が浸かるくらいに割り下を加える。

4.しらたき・焼き豆腐・しいたけ・えのきを加えて、しんなりするまで煮込む。

5.2回目の牛肉・春菊を加えて、しんなりしたら出来上がり。

★牛肉ははじめと最後(手順2と手順5)に2回分けて入れます。

★料理人のコツ:関東風は「割り下の量」が味を決める!
割り下は具材全体の1/4が浸かる量が基本ですよ。多すぎると煮物になってしまい、少なすぎると味がつきません。継ぎ足しながら調整するのがコツで、最初は少なめにして様子を見てください。市販の割り下は結構甘いので、甘いのが苦手な方は醤油を足した方がいいですよ。

🧂 おすすめ割り下:エバラ すき焼のたれ 500ml(醤油・みりん・砂糖のバランスが絶妙な定番品。関東風すき焼きなら、これ一本で味が決まります。濃さをお好みで調整できるのも便利)

関西風すき焼きの順番

入れる順番(関西編)

①牛脂 → ②牛肉 → ③長ネギ
④醤油・砂糖・酒 → ⑤しらたき → ⑥焼き豆腐 → ⑦しいたけ → ⑧えのき → ⑨春菊

関西風の詳しい解説

1.すき焼きの鍋を十分に温めて、牛脂を鍋全体にひく。

2.牛肉を入れて、裏表の色が変わるまで焼く。

3.鍋に直接、醤油・砂糖・酒を入れる。(みりんはお好みで)

4.水分の多い野菜(白菜)を最初に加え、しらたき・焼き豆腐・しいたけ・えのきを加えてしんなりするまで煮込む。

5.2回目の牛肉・春菊を加えて、しんなりしたら出来上がり。

★牛肉ははじめと最後(手順2と手順5)に2回分けて入れます。

作り方の一番の違いは割り下を使うか使わないか、そして白菜を入れるか入れないかです。関西では直接調味料を入れるのでお好みの味が作れますが、初心者の方には難しく味にばらつきが出るので、割り下を使うことがオススメですよ。

割り下のレシピや具材のバリエーションを増やしたい方はこちらを参考にしてみてください👇

具材を入れる際の大切なポイント

すき焼きの具材の並べ方

並べ方は均等に入れていきますが、混ぜたりすることで野菜が崩れてしまい見栄えも悪くなりますよね。それぞれのポイントを解説しますね。

①底の広い奥行きのある鍋を使用する

まずは底が広くて大きい鍋が使いやすいですよ。

※底が広くて安定感のある鉄鍋ですよ。具材がたっぷり入るので家族で囲むのにピッタリの万能選手!気を付けてほしいのは、使い始めは油慣らしをしっかりすることですね。

※こちらは南部鉄器の本格派ですよ。蓄熱性が高くて肉の旨味を逃さないので、料理人目線でもかなりオススメです。重さには気を付けてくださいね。

広い鍋ですき焼きを作ることで効率よく作業ができます。ご自宅にある鍋で比較的大きいものを使用しましょう。上記で紹介している鍋が一つあれば色々活用できますし、値段もお手頃ですよ。広い鍋を使うことで、それぞれ具材を個別に調理でき、並べた時に具材同士が混ざりにくくなります。

★料理人のコツ:鍋の中を「ゾーン分け」すると見栄えが格段にアップ!
私がお店でやっていたのは、鍋の中を3〜4つのゾーンに分けて具材を並べる方法です。例えば「左に肉・真ん中に豆腐・右に野菜類」と決めておくだけで、見栄えが格段に良くなりますよ。具材を動かさずに蒸し煮にすれば崩れにくく、お店のようなすき焼きに仕上がります。

🔪 おすすめすき焼き鍋:池永鉄工 すき焼き鍋 南部鉄器 26cm(南部鉄器のすき焼き鍋は蓄熱性が高く、肉を焼いた時の香ばしさが段違い。使い込むほど油なじみが良くなり、一生モノの調理道具です)

②お肉で旨みをつけ、最初と最後に2回に分けて入れる

最初に焼いてダシとする肉と、完成前に入れる肉と分けることで美味しくなりますよ。ダシ用に初めに少し入れ、葉物野菜の前に残りを追加で入れて調整してください。

※お肉を最初に焼くのは、割り下に旨みや香ばしさを移すためです。

★料理人のコツ:2回目の肉は最後に入れて柔らかさを楽しもう!
1回目の肉はダシ用なので少し固くなっても大丈夫です。でも2回目の肉は最後に入れてさっと火を通すだけにすることで、柔らかくとろけるような食感が楽しめますよ。これが一番大事なポイントです。

③野菜を入れる順番を意識する

基本的には水分の多い食材から入れていきますよ。また豆腐やしらたきのように、味をしみこませたい食材を先に入れましょう。

正直に言うと、白菜を入れると水分が出て割り下が薄くなりがちなんです。

肉を砂糖と醤油で絡めて焼く → 割り下を入れる → 具材を綺麗に並べる → 蓋をして5分ほどしたら春菊・牛肉を入れる

蓋をして蒸し煮にした方が、簡単でうまくいきます。材料をいじらないので、見栄えも良く仕上がりますよ。

★料理人のコツ:白菜の水分対策は割り下を濃いめに作るのが正解!
白菜を多く使う時は白菜の水分で味が薄くなりがちです。別途醤油・砂糖を足して味を調整するか、割り下を濃いめに作るといいでしょう。野菜の水分で味がぼやける場合は、ダシの素・麺つゆを少量足せば整いますよ。

④しらたきの性質を知ること

  • 下茹でをする
  • ごぼうのそばには置かない

「しらたきを肉の隣に入れると肉が硬くなる」とよく言われますが、これは誤解なんですよ。日本こんにゃく協会が第3者機関に委託して比較試験を実施した結果、しらたきで肉が硬くなるというのは誤解であることが分かっています。実際は肉の種類や質によって硬さが変わるので、気にせず入れて大丈夫ですよ。

それよりも注意してほしいのが、こんにゃくはアルカリ性食品なので、ごぼう・じゃがいも・さつまいも・れんこんなどと一緒に入れるとこんにゃくの色が変わることです。すき焼きに入れる場合は離して入れるようにしましょう。しらたきは一度下茹ですることで臭みも取れて、煮汁が入りやすくなりますよ。

肉と野菜の具材の比率について

すき焼きの肉と野菜の比率

牛肉の量の目安

  • 男性 200g
  • 女性 150g
  • 子供 100g

牛肉は1人前100g〜200g(150g前後)が適量と言われていますよ。ちなみにお店では1人前100gで設定されているのがほとんどです。

部位の選び方

  • リブロース…高価ですがお肉をメインに考えている方に。とろける霜降りが楽しめます
  • 肩ロース…柔らかいのですき焼きには最適。赤身も霜降りも両方楽しめます
  • もも肉…あっさりした人に最適。赤身のうま味がじわっと出ます

★料理人のコツ:安い肉を柔らかくするプロの裏技!
スーパーの安い牛肉でも美味しく作れるコツがありますよ。玉ねぎをすりおろしたものに3時間以上漬けておくだけで格段に柔らかくなります。玉ねぎに含まれる酵素が肉のたんぱく質を分解してくれるからです。また炒めた後に15分以上煮込むことでも柔らかくなりますよ。

🥩 おすすめ牛肉:国産黒毛和牛 すき焼き用 肩ロース 500g(すき焼きには適度にサシが入った肩ロースが最適。脂の甘みと赤身の旨みのバランスがちょうど良く、割り下との相性も抜群です)

1人前・4人前の目安量

1人前の目安

牛肉肩ロース 100g/白葱 20g(1本60g)/白菜 80g(1/4玉400g)/しらたき 100g(1P200g)/生椎茸 2ケ(約20g)/春菊 40g(1束200g)/人参(花形) 1枚(約5g)

4人前の目安

牛肉(薄切り)600〜700g/しらたき(糸コンニャク)大1袋(約200g)/焼き豆腐 1丁/玉ネギ 1個(1個200g)/白菜 1/4カット/白ネギ 2本(1本60g)/九条ネギ 1袋(70g)/春菊(菊菜)1袋(1束200g)/えのき茸 1袋(約100g)/椎茸 4枚(1個約20g)/麩(丁字麩) 4〜8個

白菜や玉ねぎは加熱すると少なくなるので、少し多めに入れるとバランスが取れますよ。野菜の比率は、肉1:野菜4の割合がオススメです。(決まりはありません)

少し物足りない場合は、お肉を増やしたり、豚肉・鶏肉・鴨肉で代用するといいでしょう。すき焼きはいろいろな具材を入れることができるので、自分なりのすき焼きに挑戦してみてくださいね。

ご当地すき焼きの違いも知っておこう

実はすき焼きは地域によって使う具材が全然違うんですよ。これを知っておくと、すき焼きのバリエーションが広がりますよ。

  • 関西風…白菜・ごぼうが定番。焼けた醤油の香りを楽しむスタイル
  • 関東風…竹輪麩を入れる家庭も。割り下の旨みを吸った麩が絶品
  • 香川県…大根を入れるのが定番
  • 静岡県…じゃがいもを入れたすき焼きが定番
  • 滋賀県…「じゅんじゅん」と呼ばれ、鰻や牛肉を砂糖と醤油で調理する独自スタイル
  • 東北・沖縄…油麩を使うのが定番

★料理人のコツ:麩を入れると割り下が凝縮されて最高に美味しい!
お麩はすき焼きに入れると割り下をぐっと吸い込んで、噛んだ瞬間に旨みがじゅわっと出てくるんですよ。私は関東出身なので丁字麩をよく使いますが、生麩・角麩・油麩など地域ごとに異なるので、旅先で見つけたお麩をすき焼きに入れてみるのも面白いですよ。

すき焼きの〆はこれで決まり!

せっかくのすき焼きは〆まで美味しく楽しみたいですよね。残った割り下を活用した〆の食べ方をご紹介しますよ。

  • うどん…定番中の定番。割り下が染み込んだうどんは最高です
  • おじや(雑炊)…溶き卵を入れてふんわり仕上げる。食べ過ぎた翌日にも優しい
  • きしめん…うどんより平たいので味が染み込みやすく名古屋風に
  • 中華そば…関西では中華そばで〆る地域もある

また、残った割り下は肉じゃが・豚の角煮・カツ煮などの和食料理全般に代用できるので、余っても安心ですよ。

🥚 おすすめ卵:平飼い有精卵 10個入り(すき焼きの溶き卵は卵の質で味が変わります。平飼い卵は黄身が濃厚で甘みがあり、すき焼きの肉をくぐらせた時の美味しさが格段にアップしますよ)

まとめ。。。

  • 関東・関西ともに「牛脂→牛肉→長ネギ→タレ→しらたき→豆腐→きのこ→春菊」の順が基本
  • 牛肉は最初と最後の2回に分けて入れるのが旨みを引き出すコツ
  • しらたきで肉が硬くなるのは誤解。ごぼうの隣だけ避けること
  • 白菜の水分対策は割り下を濃いめに作るかダシの素を足すこと
  • 安い肉は玉ねぎすりおろし漬けで格段に柔らかくなる
  • 〆はうどんや雑炊で、残った割り下は肉じゃがなどにも活用できる

入れる順番を詳しく解説しましたが、関西・関東と比べるとややこしくなりますよね。割り下があると味が安定して失敗がなく、調理しやすい鍋を用意して割り下を使うことで失敗なく作れると思いますよ。

あまり意識しすぎないことが大事です。しらたきも基本の具材で作れば全く問題ないので、心配せず具材を投入しましょう!他にも、すき焼きの変わり種や具材についてご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

フッくんでした!

料理・具材
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