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牛肉の保存方法!薄切り・ブロック・下味冷凍のコツを料理人が解説

牛肉の保存方法
この記事は約11分で読めます。

料理研究家、料理大好きフッくんです。

ステーキやすき焼き、肉じゃが、牛丼にと、ごちそう感のある牛肉。特売でまとめ買いする方も多いですよね。でも「牛肉って、どのくらいもつの?」「冷凍のやり方が知りたい」「茶色くなったけど食べられる?」と、保存で迷うこと、ありませんか?

正直に言うと、牛肉は豚肉や鶏肉より傷みにくいのですが、切り方によって日持ちが大きく変わります。そして、牛肉ならではの「色の変化」を知っておくと、食べられるかどうかの判断に迷わなくなりますよ。

そこで今回は、現役料理人20年・栄養士のフッくんが、牛肉の保存方法をまるごと解説します。切り方別の冷蔵のコツ、薄切り・ブロック・下味冷凍のやり方、そして肉の色の変化や傷んだサイン、ご高齢の方・お子さんへの配慮まで、家庭で役立つ知識を全部お伝えしますね🌸

まずは、みなさんが牛肉の保存で困りがちなポイントを整理してみましょう。

  • 牛肉はどのくらいもつのか知りたい
    実は、切り方によって日持ちが大きく変わります。
  • 冷凍のやり方を知りたい
    薄切りとブロックで、冷凍のコツが少し違います。
  • 下味冷凍のやり方を知りたい
    調味料と一緒に冷凍すると、時短でやわらかく仕上がります。
  • 牛肉が茶色くなったけど食べられる?
    牛肉の色の変化には、心配ないものもあります。

牛肉の保存方法の全体像インフォグラフィック

牛肉の保存の基本は「切り方で日持ちが違う・二次汚染に注意」

まず、牛肉の保存の基本からお伝えします。ポイントは、「切り方によって日持ちが違うこと」と「二次汚染に気をつけること」の2つです。

牛肉は、豚肉や鶏肉にくらべると傷みにくいお肉です。ただし、切り方によって、空気にふれる面積が変わるので、日持ちも変わります。かたまり肉がいちばん長もちし、ステーキ肉、薄切り肉、こま切れ肉の順で、細かくなるほど傷みやすくなります。まとめ買いしたら、切り方に合わせて、早めに使うか冷凍しましょう。

また、生の牛肉をさわった手・まな板・包丁・お皿は、洗剤でよく洗って清潔にしてください。生肉の菌が、生で食べる野菜などにつく「二次汚染(交差汚染)」を防ぐためです。そして、一度解凍した牛肉を、生のまま再び冷凍するのは避けましょう。品質が落ち、傷みやすくなります。加熱してからなら、冷凍できますよ。

★栄養士のワンポイント:牛肉の成分とアレルギー注意 🍳
牛肉は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」可食部100gあたり、もも(赤身生)約130kcal・タンパク質約20.7g・脂質約4.6g、サーロイン(脂身つき生)約313kcal・タンパク質約16.5g・脂質約27.9g、バラ(生)約381kcal・タンパク質約12.8g・脂質約39.4gと部位で大きく違います。消費者庁の特定原材料に準ずる20品目には牛肉が含まれます(まれにアレルギー症状が出る方がいます)。赤身を選ぶと、脂質を抑えられます。うまみが濃いので、野菜と一緒に調理すると、彩りのある一品になりますよ。

牛肉の冷蔵保存

牛肉の冷蔵保存の正しい方法

牛肉は、切り方によって冷蔵の日持ちが違います。かたまり肉やステーキ肉は4〜5日、薄切り肉は2〜3日、こま切れ肉は当日から翌日が目安です。細かく切ってあるものほど、早めに使いましょう。

保存するときは、パックにドリップ(赤い汁)が出ていたら、キッチンペーパーで拭き取ります。ドリップは雑菌が繁殖しやすく、臭みのもとにもなるからです。ラップでぴったり包むか、密閉容器や保存袋に入れて、冷蔵庫のチルド室など温度の低い場所で保存しましょう。空気にふれると乾燥や酸化が進むので、しっかり包むのがポイントですよ。

★現役料理人20年のコツ 🍳
牛肉をおいしく保つコツは、ドリップをこまめに拭き取ることです。ドリップが残っていると、そこから傷みやすくなり、臭みも出ます。買ってきたら、パックから出して、ペーパーで包んでから保存袋に入れると、余分な水分を吸ってくれて、鮮度を保てます。ステーキ肉は、焼く30分前に冷蔵庫から出して常温に戻すと、中まで均一に火が入ります。私は、かたまり肉はペーパーを1日1回替えて、余分な水分を取りながら保存しています。ひと手間で、おいしさが変わりますよ。

牛肉の保存には、密閉できる保存容器が便利です。ペーパーで包んだ牛肉を入れておけば、乾燥やにおいうつりを防げます。ドリップが漏れる心配もなく、冷蔵庫内を清潔に保てます。下味をつけた牛肉の保存にも使えて、ふたつきなら重ねられて場所も取りません。いろいろな食材の保存に使えて重宝しますよ。

牛肉の冷凍保存(薄切り・ブロック・下味冷凍)

牛肉の冷凍保存のやり方(薄切り・ブロック・下味冷凍)

牛肉は、すぐ使わないなら冷凍がおすすめです。冷凍すれば約3〜4週間保存できます。牛肉は、切り方に合わせて冷凍するのがコツです。

薄切り・ブロックの冷凍

薄切り肉は、重ならないように広げてラップで包むか、1回に使う分ずつ小分けにして、保存袋に入れて冷凍します。重ねると、くっついて使いにくくなるので、間にラップをはさむとよいですよ。ブロック肉やステーキ肉は、1回分ずつに切り分けて、1枚ずつラップで包んでから保存袋へ。どちらも、空気をしっかり抜いて冷凍すると、冷凍焼けを防げます。

下味冷凍

下味冷凍も便利です。牛肉に、しょうゆ・酒・しょうがなどの調味料や、焼肉のたれをもみ込んでから冷凍します。味がしみて、肉がやわらかくなり、解凍して焼くだけで一品になります。すき焼きや牛丼、プルコギ用の味つけで冷凍しておくと、忙しい日に重宝しますよ。凍ったまま加熱調理できるので、時短にもなります。

★現役料理人20年のコツ 🍳
牛肉を冷凍するときは、薄切り肉なら、なるべく薄く広げて、平らにして冷凍するのがコツです。厚みがあると、凍るのも解凍するのも時間がかかり、その間に品質が落ちてしまいます。解凍するときは、冷蔵庫に移して、ゆっくり時間をかけて解凍すると、ドリップが出にくく、うまみを逃しません。急ぐときは、袋のまま流水にあてると早く解凍できます。私は、下味冷凍を料理別に分けておいて、使う日の朝に冷蔵庫へ移しておくことが多いですよ。
冷凍用保存袋(ジップロック)
created by Rinker

冷凍用の保存袋は、牛肉の冷凍に欠かせません。空気をしっかり抜いて密閉できるので、冷凍焼けやにおいうつりを防げます。薄切り肉を小分けにして、下味をつけて冷凍すれば、使う分だけ取り出せて、解凍して焼くだけ。すき焼きや牛丼の作り置きにも便利ですよ。

牛肉の保存期間の早見表

牛肉の保存期間の早見表

牛肉の切り方別の保存の目安を、ひと目でわかるようにまとめました。あくまで目安なので、牛肉の状態を見ながら、早めに使い切るのが安心ですよ。

切り方・保存方法 目安期間 ポイント
冷蔵(かたまり・ステーキ) 約4〜5日 ドリップを拭く・密閉
冷蔵(薄切り・こま切れ) 当日〜3日 細かいほど早めに使う
冷凍(薄切り・ブロック・下味) 約3〜4週間 空気を抜く・再冷凍しない

この期間はあくまで目安です。灰色や緑がかった変色、酸っぱいにおい、ぬめり、糸を引くなど、いつもと違うと感じたら、期間内でも食べるのはやめてくださいね。

牛肉の使い切り・活用術

牛肉の使い切り活用アイデア

牛肉は、和洋中どんな料理にも合う、ごちそう食材です。定番のステーキやすき焼き、肉じゃが、牛丼のほか、煮込み、炒め物、ローストビーフ、プルコギなど、部位や切り方で楽しめる料理はさまざま。下味冷凍を常備しておけば、忙しい日でもサッと一品作れますよ🌸

こま切れ肉や薄切り肉は、肉じゃがや牛丼、炒め物に。かたまり肉は、ローストビーフや煮込みに。ステーキ肉は、そのまま焼くほか、切り分けて炒め物にも使えます。牛肉はうまみが濃いので、少量でも料理に満足感が出ます。野菜と組み合わせて、彩りよく仕上げてくださいね。

★栄養士のワンポイント:牛肉と組み合わせのコツ 🍳
牛肉は、野菜と組み合わせると、彩りのある一品になります。肉じゃがなら、じゃがいもや玉ねぎ、にんじんと一緒に彩りよく仕上がります。脂質が気になるときは、赤身の部位を選んだり、ゆでこぼして余分な脂を落としたりするとよいでしょう。厚労省の日本人の食事摂取基準(2025年版)を目安に、味付けは、だしのうまみを生かして、塩分をとりすぎないようにするのがおすすめです。

牛肉の肉じゃがや牛丼、すき焼きには、香りのよいだしがあると、ぐっとおいしくなります。かつお節でとっただしに、牛肉のうまみが加わると、深い味わいに。だしをきかせると、砂糖やしょうゆを控えめにしても、満足感のある仕上がりになります。和食の煮物に欠かせないので、常備しておくと重宝しますよ。

新鮮な牛肉・傷んだ牛肉の見分け方

新鮮な牛肉と傷んだ牛肉の見分け方

牛肉の色の変化(心配ないもの)

牛肉の色の変化には、心配のないものがあります。次のような変化は、鮮度の問題ではないことが多いです。

  • 切りたては暗い赤褐色
    パックの内側や重なった部分が暗い赤茶色なのは、空気にふれていないだけです。
  • 空気にふれて鮮やかな赤に
    切って空気にふれると、鮮やかな赤色に変わります。新鮮な証拠です。
  • 時間がたつと茶色っぽく
    酸化による変化で、においやぬめりがなければ、加熱して食べられます。

傷んだ牛肉のサイン

次のようなサインが出ていたら、食べるのはやめてくださいね。

  • 灰色・緑がかった変色
    茶色を通り越して、灰色や緑がかった色になったものは、傷んでいます。
  • 酸っぱいにおい・ぬめり・糸引き
    酸っぱいにおいや、表面のぬめり、糸を引くようなものは、食べずに処分しましょう。

牛肉は、切りたてや、重なっていた部分が暗い赤茶色をしていることがありますが、これは酸素にふれていないだけで、傷みではありません。空気にふれると赤くなります。時間がたって茶色くなるのも酸化で、においやぬめりがなければ加熱調理できます。ただ、灰色や緑、ぬめり、酸っぱいにおいは、傷んだサインなので、無理をせず処分してくださいね。

高齢者や子供にやさしい牛肉の食べ方

高齢者や子供にやさしい牛肉の食べ方

★現役介護士のコツ
牛肉は、繊維がしっかりしていて、かむ力・飲み込む力が弱くなっている方には、かみ切りにくい食材です。日本摂食嚥下リハビリテーション学会「嚥下調整食学会分類2013」を目安に、医師・管理栄養士・言語聴覚士と連携して形態を選んでくださいね。ご高齢の方に出すときは、薄切り肉やこま切れ肉を選び、繊維を断つように短く切って、やわらかく煮ると食べやすくなります。ステーキやかたまり肉は、かみ切りにくいので、薄く切ったり、圧力鍋でやわらかく煮込んだりするとよいでしょう。すじがある部分は取り除いてください。肉じゃがやすき焼きのように、やわらかく煮た料理は、うまみもあり、食べやすくおすすめです。子供や高齢の方には、レア(生焼け)ではなく、中心温度75℃で1分以上(または63℃で30分以上)しっかり加熱したものをお出しください(厚労省の食品衛生基準)。作り置きは冷蔵24時間以内、再加熱時は中心温度75℃以上を目安にしてください。
小さなお子さんの離乳食では、牛肉は後期(生後9〜11か月ごろ)以降に、脂の少ない赤身の部分を、しっかり加熱して、細かく刻んで少量から使いましょう。かたくなりやすいので、とろみをつけたり、やわらかく煮たりするとよいですよ。牛肉でアレルギーが出ることはまれですが、初めて与えるときは、ごく少量から、体調のよい平日の日中に試して、症状が出たら医療機関に相談してくださいね。

牛肉の保存でよくある質問

Q1. 牛肉は冷凍できますか?

はい、牛肉は冷凍できます。薄切り肉は重ならないように小分けにして、ブロック肉は1回分ずつに切り分けて、それぞれラップで包んで保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍します。調味料をもみ込む下味冷凍も便利です。保存の目安は約3〜4週間です。一度解凍した牛肉を、生のまま再び冷凍するのは避けてくださいね。品質が落ちて傷みやすくなります。

Q2. 牛肉が茶色くなりました。食べられますか?

牛肉が茶色っぽくなるのは、空気にふれて酸化した色の変化で、においやぬめりがなければ、加熱して食べられることが多いです。また、パックの内側や重なった部分が暗い赤茶色をしているのは、酸素にふれていないためで、空気にふれると赤くなります。ただし、灰色や緑がかった色になっている、酸っぱいにおいがする、ぬめりや糸を引く場合は、傷んでいるので処分してください。

Q3. 牛肉のステーキは、中がレアでも大丈夫ですか?

かたまりの牛肉は、内部が無菌的で、菌は主に表面にいるため、表面をしっかり焼けば、中が少しレアでも、比較的安全とされています(ただし表面をしっかり全面焼く必要があります)。ただし、これは、かたまりのステーキ肉の場合です。ひき肉や、細かい肉を固めた成形肉、内部まで加工された肉は、中心温度75℃で1分以上(または63℃で30分以上)しっかり加熱してください(厚労省の食品衛生基準)。なお、牛肉のユッケや牛レバーの生食は、腸管出血性大腸菌(O157等)による重篤な食中毒の恐れから、食品衛生法で提供が規制されています。家庭でも生食は絶対にしないでください(厚労省の生食用食肉等の規制)。また、お子さんやご高齢の方、妊娠中の方、体調のすぐれない方は、レアを避けて、中心まで火を通したものを召し上がると安心ですよ。

Q4. 牛肉の切り方で、日持ちは変わりますか?

はい、変わります。牛肉は、空気にふれる面積が大きいほど傷みやすくなります。かたまり肉がいちばん長もちし、次いでステーキ肉、薄切り肉、こま切れ肉の順で、細かくなるほど日持ちが短くなります。こま切れ肉は当日から翌日、薄切り肉は2〜3日、かたまり肉は4〜5日が冷蔵の目安です。細かい肉ほど早めに使うか、冷凍するのがおすすめですよ。

まとめ。。。

牛肉の保存のポイントを、最後にまとめておきますね。

  • 牛肉は切り方で日持ちが違う
    かたまりが長もちし、細かく切るほど傷みやすくなります。
  • 冷蔵はかたまり4〜5日・薄切り2〜3日
    こま切れは当日〜翌日に、早めに使い切ります。
  • ドリップを拭いて密閉して保存
    赤い汁を拭き取ると、傷みや臭みを防げます。
  • 冷凍は薄切り・ブロック・下味で約3〜4週間
    空気を抜き、一度解凍したものは再冷凍しません。
  • 二次汚染に注意・再冷凍しない
    手やまな板、包丁は洗って清潔にしましょう。
  • 茶色は酸化で食べられる・灰色緑は処分
    においやぬめりで、傷みかどうかを判断します。
  • 高齢者・子供はやわらかく加熱を
    薄切りをやわらかく煮て、レアは避けます。

牛肉保存の7つのポイントまとめ

牛肉は、切り方で日持ちが違うことを知って、ドリップを拭いて保存することと、色の変化を正しく見分けることさえおさえれば、まとめ買いしても無駄なく使い切れる食材です。下味冷凍を常備しておけば、忙しい日の料理がぐっとラクになりますよ。上手に保存して、牛肉をおいしく味わってくださいね。困ったときは、またこの記事を見に来てください🌸

最後までお読みいただきありがとうございました。

フッくんでした!

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