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煮物のコツ!味しみ・落とし蓋・煮崩れ防止を料理人20年が完全解説

煮物のコツ|アイキャッチ
この記事は約8分で読めます。

料理研究家、料理大好きフッくんです。

ほっとする味わいの、和食の定番・煮物🍲 でも「味が染みない」「煮崩れる」「味が決まらない」と、苦手意識はありませんか?

この記事では、こんなお悩みにお答えします。

  • 調味料を入れる順番を知りたい
    「さしすせそ」の順番と理由を、料理人の目線で解説します。
  • 味をしっかり染み込ませたい
    味が染みる仕組みと、しみしみにするコツをお伝えします。
  • 煮崩れを防ぎたい
    落とし蓋や火加減で、きれいに仕上げるコツを紹介します。
  • 落とし蓋の使い方を知りたい
    落とし蓋の役割と、家にあるもので代用する方法をお伝えします。
  • 高齢の家族や子供にも食べやすくしたい
    やわらかく仕上げる工夫や、離乳食での使い方までお伝えします。

結論から言うと、煮物は「さしすせその順番」と「冷めるときに味が染みる」仕組みを知れば、驚くほど味が決まりますよ🍲

煮物のコツ

煮物の基本・さしすせその順番

さしすせその順番早見表

煮物の味付けには「さしすせそ」という順番があります。この順番を守ると、味がきれいに決まります🍲

順番 調味料 入れる理由
砂糖 分子が大きく浸透が遅いので最初に
浸透が早いので砂糖の後に
加熱で風味が飛ぶので中盤に
醤油 香りを生かすため後半に
味噌 風味を生かすため最後に

※砂糖を先に入れるのは、分子が大きくて染み込むのに時間がかかるからです。塩を先に入れると、砂糖が入りにくくなります。

★栄養士のワンポイント:だしのうま味で薄味に
煮物はだしのうま味成分(イノシン酸=かつお/煮干し・グルタミン酸=昆布)をきかせると、少ない調味料でも満足感が出ます。しっかりだしをとれば、しょうゆや塩を控えても、深い味わいに仕上がります。煮汁には、食材から溶け出した水溶性成分やうま味も含まれるので、汁ごといただける煮浸しや、煮汁を吸わせる調理は、成分を無駄なくとれます(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」で18歳以上男性7.5g未満・女性6.5g未満が塩分目安)。塩分が気になる方は、だしを濃いめにとって、調味料を控えめにするとよいですよ。市販の顆粒だしは塩分を含むものが多いので、量に気をつけてくださいね。

味しみの科学(冷めるときに味が入る)

煮物は冷めるときに味が染みる

煮物の味しみには、ちょっとした科学があります。これを知ると、味の染み方がぐっとよくなります🍲

  • 味は冷めるときに染み込む
    食材に味が入るのは、実は温度が下がるとき。煮ている間より、火を止めて冷める過程で、煮汁が食材にしみ込みます。
  • 一度冷ますと味しみアップ
    煮たら火を止めて、一度冷ますと味が染みます。食べる前に温め直すと、さらに味がなじんでおいしくなります。
  • 前日に作るとより染みる
    煮物は作り置きに向く料理です。前日に煮て冷ましておくと、味がしっかり染みて、いっそうおいしくなります。
★現役料理人のコツ:煮物は「煮る・冷ます・温める」で味が決まる
現役料理人として、味しみのコツをお伝えします。煮物はグラグラ煮続けても、味はそれほど染みません。味が入るのは冷めるときなので、ある程度煮たら火を止めて、じっくり冷ますのがコツ。この「冷ます時間」こそが、味しみの決め手です。忙しいときも、火を止めてしばらく置くだけで、味の入りが変わります。おでんや煮物を前日に作るのは、この理屈にかなっているんです。食べるときに温め直せば、味がなじんで、できたてより深い味わいになりますよ。急がず、冷ます時間を味方につけましょう。

落とし蓋の効果と使い方

落とし蓋の効果と使い方

落とし蓋は、煮物をおいしく仕上げる名脇役です。少ない煮汁でも、味を全体に行き渡らせます🍲

  • 少ない煮汁を全体に回す
    落とし蓋をすると、煮汁が対流して食材の上まで回り、少ない煮汁でも味が均一に染みます。
  • 煮崩れを防ぐ
    食材が煮汁の中で踊るのを抑え、ぶつかり合いによる煮崩れを防いでくれます。
  • 家にあるもので代用できる
    専用の落とし蓋がなくても、アルミホイルやクッキングシートに穴をあければ代用できます。
★現役料理人のコツ:落とし蓋は「アク取り」も兼ねる
落とし蓋には、もう一つ役割があります。煮汁の表面に浮いたアクや余分な脂を吸い取ってくれるんです。とくにクッキングシートやアルミホイルの落とし蓋は、アクをよく吸います。木製の落とし蓋を使うときは、水でぬらしてから使うと、においやアクが移りにくくなります。落とし蓋と鍋のふたを両方使うと、より少ない煮汁で早く味が染みますが、煮汁が多い含め煮では落とし蓋だけにするなど、料理で使い分けるのがコツですよ。落とし蓋ひとつで、仕上がりが料亭のように変わります。
落とし蓋(シリコン・ステンレス)
created by Rinker

※落とし蓋があると、少ない煮汁でも味が均一に染みて、煮崩れも防げます。サイズ調整できるシリコン製やステンレス製は、いろいろな鍋に使えて便利。ひとつあると、煮物の仕上がりがぐっと本格的になりますよ。

煮崩れを防ぐコツ

煮崩れを防ぐコツ

せっかくの煮物、煮崩れると見た目も残念。ちょっとした工夫できれいに仕上がります🍲

  • 面取りをする
    大根やかぼちゃは、切った角を薄くそぎ落とすと、角から崩れるのを防げます。ひと手間で仕上がりが上品に。
  • 触りすぎない・混ぜすぎない
    煮ている間に何度も混ぜると、煮崩れの原因に。落とし蓋をして、あまり触らずに煮るのがコツです。
  • グラグラ煮立てない
    強火でぐらぐら煮ると、食材がぶつかって崩れます。煮立ったら弱火にして、コトコト煮ましょう。

火加減と煮汁の量

火加減と煮汁の量

火加減と煮汁の量も、煮物の仕上がりを左右します。料理に合わせて調整しましょう🍲

  • 煮立ったらアクを取り弱火に
    最初は中火で煮立て、浮いたアクを取ります。その後は弱火にして、コトコトと静かに煮ます。
  • 煮汁の量は料理で変える
    魚の煮付けは少なめの煮汁で照りよく、野菜の含め煮はたっぷりの薄味の煮汁でじっくりと使い分けます。
  • ひたひた・かぶるを使い分ける
    食材が少し出るくらいが「ひたひた」、全体が浸かるのが「かぶるくらい」。煮物によって調整します。
★栄養士のワンポイント:煮汁ごといただくと成分を無駄なく
煮物の煮汁には、食材から溶け出したうま味や水溶性成分(ビタミンB群/カリウム等)が含まれます。煮浸しや、煮汁を吸わせた高野豆腐・切り干し大根などは、汁ごといただけて、成分を無駄なくとれます。ただし、煮汁には塩分も含まれるので、飲みほすと塩分のとりすぎになることも。減塩を意識するなら、だしを濃いめにして調味料を控えめにし、煮汁は適量にとどめるとよいですよ。野菜をたっぷり使うと、彩りもよく、満足感のある一品になります。

※煮物には、熱が均一に伝わる雪平鍋や両手鍋が使いやすいです。口が広めの浅い鍋だと、食材を重ねずに並べられて、煮崩れしにくく味も均一に。ひとつあると、煮物から下ゆでまで幅広く使えて重宝しますよ。

アク取り・あく取りお玉
created by Rinker

※アク取り用のお玉があると、煮立ちに浮くアクをきれいにすくえます。アクを取ると、煮汁が澄んで、えぐみのない上品な仕上がりに。細かい網目のものなら、アクだけをすっきり取り除けますよ。

高齢者・子供に煮物を出すときの工夫

高齢者・子供に煮物を出すときの工夫

煮物は、やわらかく味が染みて、高齢の方や小さなお子さんにも食べやすい料理です。ひと工夫で、さらに安心していただけます🍲

★現役介護士のコツ:やわらかく煮て・とろみをつけて
私は現役介護士でもあります。煮物はやわらかく煮えて味も染みるので、高齢の方に食べやすい料理です。硬い根菜は、小さめに切って下ゆでしてから、じっくりやわらかく煮ると安心です。飲み込む力が気になる方には、煮汁を片栗粉でとろみづけして、あんかけ風にすると、飲み込みやすくなります(日本摂食嚥下リハビリテーション学会「嚥下調整食学会分類2013」目安・医師/管理栄養士/言語聴覚士へ相談してください)。ごぼうなど繊維の多い野菜は、繊維を断つように切ると食べやすいですよ。薄味に仕上げれば、塩分も抑えられます。
小さなお子さんにも、やわらかい煮物は取り入れやすい料理です。離乳食初期(生後5〜6ヶ月)から、薄味でやわらかく煮た野菜を、月齢に合わせてつぶしたり刻んだりして使えます(大人用の煮物から味付け前のやわらかい野菜を取り分ける)・作り置きは冷蔵24時間以内・再加熱時は中心温度75℃以上でしっかりあたためてください。手軽に用意できますよ。

煮物に関するよくある質問

煮物についてよく聞かれる疑問にお答えしますね🍲

Q1.煮物に味が染みないのはなぜ?

味は冷めるときに染み込むので、煮続けるだけでは染みにくいのです。ある程度煮たら火を止めて、一度冷ましましょう。食べる前に温め直すと、味がなじみます。前日に作って冷ましておくと、しっかり染みておいしくなりますよ。

Q2.「さしすせそ」の順番はなぜ?

砂糖は分子が大きく染み込むのに時間がかかるので最初に、塩は浸透が早いので後に入れます。醤油・味噌は香りが飛びやすいので、最後のほうに加えて風味を生かします。この順番で、味がきれいに決まりますよ。

Q3.落とし蓋がないときは?

アルミホイルやクッキングシートで代用できます。鍋の大きさに合わせて切り、中央に穴をあけて、煮汁の上にのせます。落とし蓋があると、少ない煮汁でも味が均一に染み、アクも吸ってくれますよ。

Q4.煮崩れを防ぐには?

面取り・落とし蓋・弱火がポイントです。角を落として崩れにくくし、落とし蓋で食材が踊るのを抑え、弱火でコトコト煮ます。煮ている間に何度も混ぜないことも、煮崩れを防ぐコツですよ。

煮物に使う食材やだしの取り方、下ごしらえの記事も合わせてご覧くださいね 👇

まとめ。。。

今回の記事のポイントをまとめますね。

  • 調味料はさしすせその順番で入れる
    砂糖を先に、醤油・味噌は後に加えます。
  • 味は冷めるときに染み込む
    一度冷まして温め直すと味がなじみます。
  • 前日に作ると味がしっかり染みる
    煮物は作り置きに向く料理です。
  • 落とし蓋で味を均一に・煮崩れ防止
    ホイルやクッキングシートでも代用できます。
  • 面取り・弱火・触りすぎないで煮崩れ防止
    コトコト静かに煮るのがコツです。
  • だしをきかせると減塩できる
    うま味で薄味でも満足感が出ます。
  • 高齢者や子供はやわらか・とろみで食べやすく
    薄味で煮て、あんかけにすると安心です。

煮物料理の完成イメージ

皆さん、煮物のコツ、イメージがわきましたか?さしすせその順番と、冷めるときに味が染みる——この2つを知れば、いつもの煮物が見違えますよ🍲 ほっとする味わいの煮物を、ぜひご家庭で楽しんでくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

フッくんでした!

作り方(極秘レシピ)
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