料理研究家、料理大好きフッくんです。
味噌汁に煮物に茶碗蒸しに、和食の土台になるだし🍲 でも「顆粒だししか使ったことがない」「本格的なだしって難しそう」と思っていませんか?
この記事では、こんなお悩みにお答えします。
- だしの取り方の基本を知りたい
かつお・昆布・煮干し・あわせだしを、寿司職人の目線で解説します。 - だしの黄金比を知りたい
失敗しない水と材料の割合を、種類ごとにお伝えします。 - 一番だしと二番だしの違いを知りたい
それぞれの取り方と使い分けを紹介します。 - 取っただしの保存やだしがらの使い方を知りたい
冷蔵・冷凍の方法と、だしがらの活用までお伝えします。 - だしで減塩したい・高齢の家族の食事に活かしたい
うま味をいかした薄味の工夫を、栄養士・介護の目線でお伝えします。
結論から言うと、だしは「沸騰させないこと」がいちばんのコツ。黄金比さえ覚えれば、ご家庭でもお店のような香り高いだしが取れますよ🍲

だしの種類と特徴

まずは、だしの種類と特徴を知っておきましょう。うま味成分が違うので、料理に合わせて選ぶと味がぐっと決まります🍲
| だしの種類 | うま味成分 | 特徴・向く料理 |
| かつおだし | イノシン酸 | 香り高い。味噌汁・お吸い物・煮物に |
| 昆布だし | グルタミン酸 | 上品でくせがない。湯豆腐・鍋・精進料理に |
| 煮干しだし | イノシン酸 | 力強くコクがある。味噌汁・うどんに |
| あわせだし | 両方(相乗効果) | うま味が最も強い。だしがきく料理全般に |
※黄金比の目安は、水1Lに対して、かつお節20〜30g/昆布10〜20g/煮干し20〜30gです。
だしのうま味がしっかりきいていると、薄味でも物足りなさを感じにくくなります。うま味成分のイノシン酸(かつお節・煮干し)やグルタミン酸(昆布)は、少ない塩分でも満足感を高めてくれるので、減塩の強い味方です。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では18歳以上男性7.5g未満・女性6.5g未満が塩分目安。市販の顆粒だしも便利ですが、塩分が含まれるものが多いので、量に気をつけたいところ。手作りのだしなら塩分をコントロールしやすく、素材の風味も豊かですよ。
※かつお節や昆布などの乾物は、良質なものを選ぶと、だしの香りと味がぐっと引き立ちます。まとめ買いして常備しておけば、思い立ったときにいつでも本格だしが取れますよ。
一番だしと二番だしの違い

だしには「一番だし」と「二番だし」があり、使い分けると無駄なくおいしくいただけます🍲
- 一番だし
最初に取る、香りと風味が豊かなだし。お吸い物や茶碗蒸しなど、だしの味を主役にする料理に向きます。 - 二番だし
一番だしのだしがら(昆布・かつお節)に、もう一度水を足して煮出しただし。味噌汁や煮物など、味付けをする料理にぴったりです。 - 使い分けで無駄なく
一番だしを取っただしがらを二番だしに活かせば、素材を無駄なく使い切れます。
かつおだし(一番だし)の取り方

いちばん基本の、昆布とかつお節でとる一番だしです。香り高く仕上がりますよ🍲
- 昆布を水に浸す
水1Lに昆布10gを入れ、30分以上(できれば一晩)浸します。時間をかけるほど、うま味が引き出せます。 - 沸騰直前で昆布を取り出す
弱火にかけ、小さな泡が出てくる沸騰直前(60〜70℃)で昆布を取り出します。沸騰させると、ぬめりや雑味が出てしまいます。 - かつお節を入れてひと煮立ち
かつお節20〜30gを入れ、ひと煮立ちしたら火を止めます。かつお節が沈むまで1〜2分おきます。 - 静かにこす
キッチンペーパーやザルで静かにこします。かつお節を強く絞ると、えぐみが出るので注意しましょう。
寿司職人として、だし取りでいちばん大事なのは沸騰させないことと、絞らないことです。昆布は沸騰させると粘りと雑味が出て、上品さが失われます。かつお節も、長く煮出すと苦みやえぐみが出るので、ひと煮立ちで火を止めるのが鉄則。こすときも、かつお節を菜箸で押したり絞ったりせず、自然に落ちるのを待ちます。ここを守るだけで、澄んだ香り高い一番だしになりますよ。急がず、ていねいにいきましょう。
昆布だしの取り方
昆布だけでとる、上品でくせのないだしです。湯豆腐や鍋、精進料理に向きます🍲
- 昆布を水に浸す
水1Lに昆布10〜20gを入れ、30分以上(一晩がおすすめ)浸します。 - 弱火でゆっくり加熱
弱火にかけ、60℃くらいを保ちながら30分ほどかけて、じっくりうま味を引き出します。 - 沸騰前に昆布を取り出す
沸騰する前に昆布を取り出します。水出し(冷蔵庫で一晩)なら、加熱せずにすっきりしただしが取れます。
現役料理人として、忙しい方には昆布の水出しをおすすめします。麦茶ポットなどに水1Lと昆布10gを入れ、冷蔵庫で一晩おくだけ。火を使わないので失敗がなく、雑味のないすっきりした昆布だしが取れます。朝の味噌汁用に、前の晩に仕込んでおくと便利ですよ。取り出した昆布は、二番だしに使ったり、細切りにして佃煮にすれば、無駄がありません。水出しした昆布水は、そのままかつおだしのベースにも使えます。
煮干し(いりこ)だしの取り方
力強いコクが魅力の、煮干しでとるだしです。味噌汁やうどんによく合います🍲
- 頭とワタを取る
煮干しの頭と、黒いワタ(内臓)を取り除きます。ここに苦みやえぐみがあるので、ひと手間かけると上品になります。 - 水に浸してから煮出す
水1Lに煮干し20〜30gを入れ、30分以上浸します。弱火にかけ、沸騰したらアクを取りながら5〜7分煮出します。 - 水出しでもおいしい
頭とワタを取った煮干しを水に入れ、冷蔵庫で一晩おく水出しなら、すっきりした上品なだしになります。
あわせだしの黄金比(かつお×昆布)

かつおと昆布を合わせた「あわせだし」は、うま味がいちばん強くなる、だしの王道です🍲
- 黄金比は水1L・昆布10g・かつお節20〜30g
この割合を覚えておけば、味噌汁から煮物まで、幅広く使える万能だしになります。 - 取り方は一番だしと同じ
昆布を浸して沸騰前に取り出し、かつお節を入れてひと煮立ち。基本の一番だしが、そのままあわせだしです。 - 迷ったらあわせだし
どのだしにしようか迷ったら、あわせだしを選べば間違いありません。
あわせだしがおいしいのには、理由があります。昆布のグルタミン酸と、かつお節のイノシン酸を合わせると、うま味が何倍にも強く感じられる「相乗効果」が生まれます。うま味が強いほど、少ない塩分でも満足感が出るので、あわせだしは減塩にもぴったり。だしをしっかりきかせれば、しょうゆや塩を控えても、深い味わいのおかずに仕上がりますよ。
だしの保存方法
だしはまとめて取って保存しておくと、毎日の料理がぐっとラクになります🍲
- 冷蔵は2〜3日
取っただしは、冷めたら清潔な容器に入れて冷蔵庫へ。2〜3日を目安に使い切りましょう。 - 冷凍は約1ヶ月
製氷皿で凍らせてキューブ状にすれば、約1ヶ月保存でき、使う分だけ取り出せて便利です。 - 小分け冷凍が使いやすい
冷凍用保存袋に平らに入れて冷凍しても。味噌汁一杯分ずつ小分けにすると、サッと使えます。
※だしこし器やお茶パックがあると、かつお節や煮干しをこす手間がぐっとラクになります。お茶パックに入れて煮出せば、取り出すだけでこし作業がいらず、後片づけも簡単ですよ。
※パッキン付きの保存容器は密閉性が高く、取っただしの冷蔵・冷凍保存にぴったりです。においも移りにくく、まとめて取っただしの作り置きに重宝しますよ。
手作りのだしは、清潔な容器に移してすぐ冷蔵(5℃以下)し、2〜3日で使い切るのが安心です。それ以上は、製氷皿や冷凍用保存袋で小分けにして家庭用冷凍庫(-18℃以下)で約1ヶ月を目安に。解凍後の再冷凍はNG。使うときは中心温度75℃で1分以上を目安にしっかりあたためてください(厚労省の食品衛生基準)。だしが白く濁ったり、酸っぱい臭い・ぬめりが出たら食中毒リスクがあるので廃棄してくださいね。
だしがらの活用アイデア

だしを取ったあとのだしがらも、栄養と風味が残っているので、捨てずに活用しましょう🍲
- ふりかけ
かつお節のだしがらを、しょうゆとみりんで炒りつけ、ごまを加えると自家製ふりかけに。ごはんによく合います。 - 昆布の佃煮
昆布のだしがらを細切りにして、甘辛く煮ると佃煮に。常備菜として日持ちします。 - 混ぜご飯・煮物
細かく刻んで混ぜご飯や煮物に加えれば、食物繊維も取れて無駄がありません。
高齢者の食事とだしの活かし方

だしは、高齢の方の食事づくりでも、とても頼りになります。うま味の力で、無理なくおいしく仕上げられます🍲
私は現役介護士でもあります。高齢の方の食事では、だしのうま味が減塩の強い味方になります。塩分を控えると味気なくなりがちですが、だしをしっかりきかせると、薄味でも満足感が出て、おいしく食べていただけます。また、だしのきいたやわらかい煮物やあんかけ、茶碗蒸しは、飲み込みやすく高齢の方にも食べやすい料理です(日本摂食嚥下リハビリテーション学会「嚥下調整食学会分類2013」目安・医師/管理栄養士/言語聴覚士へ相談してください)。とろみをつけるときも、だしがきいていると薄味でおいしく仕上がります。市販の顆粒だしは塩分が多いものがあるので、手作りのだしや減塩タイプを使うと、塩分の調整がしやすいですよ。
小さなお子さんの離乳食にも、だしは役立ちます。離乳食中期(生後7〜8ヶ月)ごろから、昆布やかつおの薄いだしを、塩や調味料を加えずに少量から使うと、素材の味を引き立てて食べやすくなります・作り置きは冷蔵24時間以内・再加熱時は中心温度75℃以上でしっかりあたためてください。昆布だしは濃くなりすぎないようにし、様子を見ながら少しずつ試してくださいね(かつお節・煮干しは魚アレルギーがまれにあるため、はじめての場合は少量から)。
だしのよくある質問
だしについてよく聞かれる疑問にお答えしますね🍲
Q1.だしを取るとき、なぜ沸騰させてはいけないの?
昆布は沸騰させると、ぬめりや雑味が出て、だしがにごってしまいます。かつお節も長く煮出すと苦みやえぐみが出ます。沸騰直前で昆布を取り出し、かつお節はひと煮立ちで火を止めるのが、澄んだおいしいだしのコツですよ。
Q2.だしの黄金比を教えてください。
目安は、水1Lに対して、かつお節20〜30g/昆布10〜20g/煮干し20〜30gです。あわせだしなら、水1Lに昆布10g+かつお節20〜30gが基本。まずはこの割合で取ってみて、好みで調整してくださいね。
Q3.取っただしはどのくらい日持ちする?
冷蔵で2〜3日が目安です。製氷皿でキューブ状に冷凍すれば、約1ヶ月保存でき、使う分だけ取り出せて便利です。まとめて取って冷凍しておくと、毎日の料理がラクになりますよ。
Q4.顆粒だしと手作りだし、どう使い分ける?
忙しい日は顆粒だしが手軽で便利、時間があるときやお吸い物など、だしを主役にしたい料理は手作りだしがおすすめです。顆粒だしは塩分が含まれるものが多いので、量に気をつけましょう。詳しい顆粒だしの分量は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
だしを使った料理や、和食の献立の記事も合わせてご覧くださいね 👇
まとめ。。。
今回の記事のポイントをまとめますね。
- だしは「沸騰させない・絞らない」が最大のコツ
澄んだ香り高いだしになります。 - 黄金比は水1L・かつお節20〜30g・昆布10〜20g
この割合を覚えれば失敗しません。 - 昆布は水出しなら火を使わず手軽
前の晩に仕込めば朝の味噌汁にすぐ使えます。 - あわせだしは相乗効果でうま味がいちばん強い
迷ったらあわせだしを選べば間違いありません。 - 一番だしと二番だしを使い分ける
だしがらを二番だしに活かせば無駄がありません。 - だしは冷蔵2〜3日・製氷皿で冷凍1ヶ月
まとめて取ると毎日の料理がラクになります。 - うま味は減塩の味方・高齢者の食事にも
薄味でも満足感が出て、食べやすく仕上がります。

皆さん、だしの取り方、イメージがわきましたか?沸騰させず、黄金比を守る——これだけで、ご家庭でもお店のような香り高いだしが取れますよ🍲 だしがきくと料理の格が上がるので、ぜひ一度、本格だしを試してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
フッくんでした!








