料理研究家、料理大好きフッくんです。
皆さん、ガッツリとご飯をかきこみたい時に真っ先に思い浮かぶのがカツ丼ですよね。とんかつと卵のハーモニーがたまらない、日本人に愛され続ける丼ものの代表格です。でも「カツ丼単品だけだと栄養が偏りそう」「副菜は何を合わせたらいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。この記事を読めば、こんなことがわかります。
- カツ丼の歴史と卵とじカツ丼誕生秘話がわかる
- 私のお店の献立A・B(栄養成分表付き)がわかる
- あっさり・がっつり別の献立アイデアがわかる
- カツ丼に合う副菜3選・汁物3選がわかる
- トッピング6種類とアレンジ術がわかる
- 卵を半熟に仕上げるプロのテクニックがわかる
- カツ丼の栄養バランスを整える工夫がわかる
ご飯・豚肉・卵とバランスの取れた主食ではありますが、副菜次第でもっと栄養価を高められますよ。ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
カツ丼とは?卵とじカツ丼の誕生秘話
卵とじカツ丼は、1921(大正10)年に早稲田高等学院生の中西敬二郎さんが考案したと言われています。とんかつが余って冷めてしまった時に「卵でとじてみたらいいんじゃない?」というひらめきから生まれた料理なんですよ。今では日本の丼ものの代表格として子供から大人まで大人気ですよね。
正式名称は「カツとじ丼」で、カツ丼は本来あんかけカツ丼・ソースカツ丼の総称です。カツ重はカツ丼を重箱に入れたもので、一般的には高級感を持たせる時に使われます。地方によってもスタイルが異なるのがカツ丼の面白いところですね。
★料理人のコツ:カツ丼の卵は「外側から内側に時計回り」で入れると半熟の黄金比に!
カツ丼の卵を美味しく仕上げる最大のコツは卵を入れるタイミングと入れ方です。玉ねぎにきっちり火が通り、合わせ出汁が必ず沸騰してから、卵を外側から時計回りに内側に回し入れるのが鉄則。外側から火が入っていくので、真ん中の1/3ぐらいが生の状態で火を止めると、完璧な半熟状態になります。居酒屋時代に丼ものは必ずオーダーが入りましたが、この火加減で「半熟加減が絶妙!」と必ず褒められましたよ。
私のお店でのカツ丼の献立例
ここでは私のお店で出していた2パターンのカツ丼の献立をご紹介します。献立A・Bそれぞれの栄養成分も記載していますので、ご家庭で作る時の栄養バランス確認にも役立ててくださいね。
献立A(あっさり野菜中心バージョン)

①カツ丼
②ほうれん草のお浸し
③肉じゃが
④大根の味噌汁
献立B(ボリューム重視バージョン)

①カツ丼
②土佐煮(根菜の煮物)
③きんぴらごぼう
④豚汁
献立A・Bの栄養成分比較表
| 献立A(あっさり野菜中心) | 献立B(ボリューム重視) | |
|---|---|---|
| メニュー | カツ丼 ほうれん草のお浸し 肉じゃが 大根の味噌汁 | カツ丼 土佐煮(根菜の煮物) きんぴらごぼう 豚汁 |
| エネルギー | 約912kcal | 約1,085kcal |
| たんぱく質 | 約33.5g | 約38.2g |
| 脂質 | 約28.5g | 約36.8g |
| コレステロール | 約265mg | 約270mg |
| 炭水化物 | 約125.8g | 約138.4g |
| 食物繊維 | 約7.2g | 約9.5g |
| カルシウム | 約112mg | 約145mg |
| ビタミンC | 約28mg | 約20mg |
| 食塩相当量 | 約4.8g | 約5.5g |
※文部科学省「日本食品標準成分表」を参考に算出した概算値です。
★栄養士のコツ:カツ丼は「ビタミン・食物繊維」を副菜で必ず補う!
カツ丼はご飯・豚肉・卵とタンパク質と炭水化物は十分ですが、ビタミン・食物繊維・ミネラルが不足しがちです。献立Aのほうれん草のお浸しでビタミンC・鉄分・食物繊維が、肉じゃがでカリウム・食物繊維が補えます。献立Bはきんぴらごぼうと豚汁で食物繊維が9.5gと1日の目標量の約半分を摂れる優秀な構成です。脂質が多めなので、野菜を多めに合わせて消化を助けてあげるのが鉄則ですよ。
★料理人のコツ:カツ丼の副菜は「甘辛被り」を恐れずきんぴらごぼうを合わせる!
「カツ丼は醤油・みりんの甘辛い料理だから副菜も甘辛系は避けるべき」と思っていませんか?実はきんぴらごぼう・ひじき大豆のような甘辛系の副菜もカツ丼によく合いますよ。味がかぶるのが気になる方は、ごま油やネギ油で香りを変えると合わせやすくなります。ごま油の香ばしさが加わるだけで、全く違う料理として楽しめるようになるんですよ。和食の繊細な味付けの裏技ですね。
献立アイデア①あっさりしたカツ丼の献立

①カツ丼
②春菊の白和え
③豆腐ステーキおろしポン酢
④きのこの赤だし
豆腐は単体でも体に良い食材ですが、おろしポン酢にするだけで栄養価が上がってさっぱり食べられます。ほうれん草の白和えもいいですが、春菊にすることで少し苦みが加わって箸休めに最適ですよ。汁物は比較的なんでも合わせやすいですが、あっさり系ならきのこが低カロリーでオススメです。
★料理人のコツ:豆腐ステーキは「水切り10分+片栗粉」で崩れずカリッと仕上がる!
豆腐ステーキを美味しく仕上げるコツはしっかり水切りをすることです。キッチンペーパーで包んで10分ほど重しをかけると、余分な水分が抜けて崩れにくくなります。焼く前に薄く片栗粉をまぶすと表面がカリッと仕上がって、おろしポン酢の絡みも良くなりますよ。居酒屋時代に豆腐ステーキは女性のお客様に大人気でした。この2つのコツで絶対失敗しませんよ。
献立アイデア②がっつりしたカツ丼の献立

①カツ丼
②ツナマヨマカロニグラタン
③大根のそぼろ煮
④豚汁
がっつり系に合わせるならグラタンやラザニアがオススメです。チーズはカツ丼との相性が抜群ですよ。ただしカツが揚げ物なので、揚げ物の副菜は避けるのが鉄則です。和食で合わせたい場合は炊き合わせ(さつま揚げ・南瓜・里芋・大根・茄子)やかつおのたたきがオススメ。汁物は和食の豚汁が定番ですが、洋食に合わせるならミネストローネやクラムチャウダーでがっつり感を演出できますよ。
★栄養士のコツ:がっつり系献立は「野菜スープ」で脂質の吸収を穏やかにする!
カツ丼+グラタンのようながっつり系の献立は脂質が多くなるので、野菜たっぷりのスープを必ず添えるのがポイントです。ミネストローネのトマトのリコピンには抗酸化作用があり、豚汁の根菜の食物繊維は脂質の吸収を穏やかにしてくれます。クラムチャウダーに含まれる鉄分・亜鉛は疲労回復にも効果的ですよ。がっつり食べても後悔しない献立作りの秘訣は「野菜スープ」ですね。
カツ丼に合う副菜3選

①明太しらたき
シンプルな料理ですが、しらたきの食感と明太子の塩気がカツ丼によく合います。バターで炒めて、だしと明太子でさっと和えるだけで簡単に作れますよ。汁気がなくなるまで炒めて最後に明太子で和えるのがポイントです。冷めても美味しいので、忙しい前日に作っておいてもOK。バターと明太子の風味がしらたきによくなじみ、カツ丼にはもちろんお弁当の副菜にもオススメですよ。
②焼き豆腐のキヌアあんかけ
キヌアはほうれん草と同じ科の植物で、見た目はアワやキビに似た穀物です。プチプチとした食感とほのかな甘みが特徴で、スーパーフードとしても人気ですよね。キヌア入りの甘酸っぱいトロミあんかけは焼き豆腐と相性抜群ですよ。
★栄養士のコツ:キヌアは「完全栄養食」と呼ばれるスーパーフード!
キヌアは必須アミノ酸9種類すべてを含む数少ない植物性食材で「完全栄養食」とも呼ばれています。鉄分は白米の約7倍、食物繊維は約10倍と栄養価が非常に高く、グルテンフリーなのでアレルギーの方にも安心です。カツ丼の炭水化物偏重の献立を、キヌアを少し加えるだけで栄養バランスを大きく改善できますよ。茹でてサラダに加えたり、あんかけに使ったりと使い方は無限大です。
③公魚(わかさぎ)の南蛮漬け
わかさぎはふわっとした身の柔らかさが美味しい魚ですよね。生のシャキシャキとした野菜(人参と玉ねぎ)を合わせ、ピーマンやキクラゲの具材と組み合わせるのがオススメです。南蛮漬けの定番で食べ飽きず、ついつい食べ進めてしまう一品。味の面でも食感の面でも、カツ丼の箸休めにピッタリですよ。
カツ丼に合う汁物3選

①ミネストローネ
色々な野菜をたっぷり使用したトマトベースの具沢山スープです。野菜がたくさん摂れてさっぱりしているので、揚げ物やこってりした料理にピッタリの組み合わせですよね。ベーコンと豚肉(カツ)が被るのが気になる方は、ベーコンなしでアンチョビを炒めて入れるとコクが出て美味しく仕上がりますよ。
②さつま汁(鹿児島県郷土料理)
さつま汁は鹿児島で昔から親しまれている味噌仕立ての汁物料理です。里芋やさつまいもが入っていて、豚汁とよく似ていますが鶏肉が使われているのが大きな特徴。具沢山で栄養も摂れてボリュームもアップ、カツ丼にピッタリの汁物ですね。鹿児島の郷土の味を家庭でも楽しめますよ。
③大根の味噌汁
大根の定番味噌汁はシンプルですが、カツ丼のガッツリ感を優しく受け止めてくれる王道の組み合わせです。油揚げと合わせても美味しいですよ。ご家庭の冷蔵庫に残っている具材を入れれば冷蔵庫の整理にもなりますし、味噌汁は色々な野菜を使えるので迷った時の救世主です。
★料理人のコツ:カツ丼の汁物は「味噌汁なら赤だし」で格段にプロの味に近づく!
カツ丼と合わせる味噌汁は赤だし(八丁味噌ベース)にすると一気にお店の味になります。白味噌や合わせ味噌よりコクと深みがあり、脂っぽいカツ丼の口直しに最適。名古屋のかつ丼店では必ず赤だしが出てきますよね。家庭でも赤だしの粉末タイプを一つ常備しておくと、カツ丼の日に格上げできてオススメですよ。きのこや豆腐とも相性抜群です。
カツ丼に合うトッピング6種類
①青ネギ…さっぱり感と彩りをプラス
②白ネギ…甘みと食感のアクセント
③刻みのり…香りと磯の風味
④紅生姜…さっぱり感と見た目の華やかさ
⑤白ごま…香ばしさとプチプチ食感
⑥ミョウガ…薬味として夏場にピッタリ
カツ丼に特にオススメなのが紅生姜です。吉野家の紅生姜によく似た甘酢漬けタイプを使うと、本格的なカツ丼に仕上がりますよ。赤い紅生姜が苦手な方は黄色いたくあんで代用しても美味しいですね。
※吉野家風の紅生姜はカツ丼の彩りと味の引き締めに最高のトッピング。さっぱりした酸味がカツの脂っこさをリセットしてくれる万能薬味ですよ。
副菜にお新香や漬物があるときは紅生姜を外したり、副菜によってトッピングを変えるだけで、カツ丼のハーモニーが広がりますよ。
カツ丼のアレンジ術

①チーズカツ丼
卵をとじる時にとろけるチーズやミックスチーズを入れるだけ。ものすごくまろやかになり、子供も大人も大満足の新感覚カツ丼に仕上がります。
②ソースカツ丼
卵とじをせず、揚げたてのカツを特製ソースにくぐらせてご飯の上に乗せるだけ。福井県・群馬県などの郷土料理としても有名です。
③あんかけカツ丼
だし+醤油+みりん+片栗粉でとろみのあるあんを作り、カツの上にかけるタイプ。野菜たっぷりの中華風あんにすると、カツ丼とは全く違う味わいが楽しめますよ。
カツ丼におすすめの新規Rinker商品
カツ丼をさらに美味しく仕上げるためのオススメ調味料・食材もご紹介しますね。
※ミツカンの米酢はカツ丼の丼つゆの隠し味に少量加えると、脂っこさが和らいで食べやすくなります。和食全般に使える万能調味料で一本常備しておきたい一品ですよ。
※羅臼・利尻・日高昆布セットはカツ丼の丼つゆに使うと旨みが格段にアップ。昆布と鰹節で取った一番だしで作る丼つゆは、お店レベルの本格派に仕上がりますよ。
※山長の削り節は業務用の大容量で経済的。カツ丼の丼つゆから味噌汁・炊き込みご飯まで幅広く使えて、プロレベルの出汁が家庭で楽しめる便利な一品ですよ。
★料理人のコツ:カツ丼の丼つゆは「昆布+鰹節の一番だし」で作ると格段に美味しくなる!
市販のめんつゆで作るカツ丼も十分美味しいですが、昆布と鰹節で取った一番だしで作る丼つゆは格段にレベルアップします。昆布を水に一晩つけて→沸騰直前に昆布を取り出し→鰹節を入れて3分→こす、というシンプルな手順で料亭レベルの出汁が取れますよ。この一番だし1カップに対して、醤油大さじ2・みりん大さじ2・砂糖小さじ1が黄金比。玉ねぎを入れて煮立たせて、カツを乗せて卵でとじれば絶品カツ丼の完成です。
高齢者・子供にも食べやすいカツ丼の工夫

私は現役のレクリエーション介護士でもあります。カツ丼は大人気メニューですが、高齢者や子供には「ボリュームが多すぎる」「カツが硬い」などの悩みもありますよね。ちょっとした工夫で誰でも美味しく食べられますよ。
★料理人・介護士のコツ:高齢者・子供に食べやすいカツ丼の3つの工夫!
①カツを薄めにカット:カツを一口サイズ(1cm幅程度)に薄く切ってから卵でとじると、噛む力が弱い方でも食べやすくなります。
②卵をしっかり通す:高齢者には生卵・半生卵は避けるのが基本。中心までしっかり火を通して、二度とじ(卵を2回に分けて入れる)すると柔らかく仕上がります。
③ご飯の量を減らす:子供や少食の方には、通常の2/3のご飯量で副菜を増やす方がバランスよく満足感が得られます。
まとめ。。。

- カツ丼は1921年早稲田高等学院生が考案した「余ったとんかつから生まれた」料理
- 卵は外側から時計回りに回し入れ、真ん中1/3が生の状態で火を止めると半熟黄金比
- 献立Aは912kcal・野菜中心、献立Bは1,085kcal・食物繊維9.5gでがっつり派
- 副菜は明太しらたき・キヌアあんかけ・わかさぎ南蛮漬けが特にオススメ
- 汁物は赤だし味噌汁・ミネストローネ・さつま汁がカツ丼の最強パートナー
- 丼つゆは昆布+鰹節の一番だし・醤油2・みりん2・砂糖小さじ1が黄金比
- 高齢者にはカツを薄切り・卵に火を通す・ご飯を少なめにの3つの工夫が必須
皆さん、カツ丼単品だけでもボリューム満点でお腹は満たされますが、副菜を工夫するとさらに美味しく栄養バランスもバッチリになりますよね。あまり食べない方や子供にはいつもよりご飯を減らすとちょうど良い量に調整できます。甘辛系の副菜を避けがちですが、ごま油やネギ油で香りを変えるとカツ丼とも相性抜群です。ぜひご家庭でも色々な献立を試してみてくださいね。最後までお読みいただきありがとうございました。
フッくんでした!






