料理研究家、料理大好きフッくんです。
魚介や肉、野菜のうまみが一つの鍋に溶け合う寄せ鍋。寒い季節に家族みんなで囲めば、心までぽかぽかになる、日本の冬の定番ですよね。冷蔵庫にある具材を「寄せて」作れる手軽さも魅力。でも、いざ作ろうとすると「何を入れる?」「だしはどうする?」「入れる順番は?」と迷うこと、ありませんか。
こんなお悩み、ありませんか?
- 定番の具材以外に、何を入れればいいか分からない
魚介・肉・練り物・野菜と、合う具材はたくさんありますよ。 - だしがぼやけて、味が決まらない
昆布とかつおの基本のだしを知れば、ぐっと本格的になります。 - 具を入れる順番が分からず、煮えすぎる
火の通りにくいものから入れる順番にコツがあります。 - 〆までおいしく楽しみたい
うどん・雑炊・ラーメンと、うまみの出ただしを最後まで味わえます。
正直に言うと、寄せ鍋は「魚介」「肉・練り物」「野菜・きのこ・豆腐」の具材と、「だし」「入れる順番」「〆」で、おいしさが決まります。この記事では、寿司職人としての魚介の目利きと、料理人20年の経験から、定番・変わり種の具材25選、だしの取り方と入れる順番、〆まで、まるごとお伝えしますね🥢
寄せ鍋の具材は3つに分けて考える

そもそも寄せ鍋は江戸時代後期に庶民の家庭料理として広まったといわれる、日本の冬の定番。土鍋を囲んで具材を「寄せて」作るスタイルは、すき焼きやしゃぶしゃぶと並ぶ鍋料理の代表格です。
寄せ鍋の具材は、大きく3つに分けると整理しやすくなります。まず①の魚介の具材。たらやえび、かに、あさりなど。寄せ鍋の主役で、だしにうまみが溶け出して、味の土台になります。
次に②の肉・練り物の具材。鶏肉やつくね、はんぺん、ちくわなど。食べごたえと、練り物ならではのうまみを加えてくれます。
そして③の野菜・きのこ・豆腐の具材。白菜や長ねぎ、春菊、豆腐など。彩りと食感、栄養を補い、だしを吸ってくれます。この3グループをバランスよく入れると、うまみの重なった、満足感のある鍋になりますよ。
寄せ鍋の具材選びの考え方【3つのポイント】

具材を選ぶときに意識したい、3つのポイントをお伝えします。難しく考えなくて大丈夫ですよ。
①「だしが出る具」と「だしを吸う具」を組み合わせる
魚介や肉、練り物はだしが出る具材、白菜や豆腐、春雨はだしを吸う具材です。この両方を入れると、うまみが出て、それを吸って、鍋全体がおいしくまとまります。
②火の通りで入れる順番を分ける
白菜の芯やにんじん、根菜など火の通りにくいものは先に、葉物や魚介などすぐ火が通るものは後から入れると、それぞれちょうどよく仕上がります。煮えすぎを防げますよ。
③彩りと栄養のバランスを意識する
白菜の白、春菊やねぎの緑、にんじんの赤、えびの赤など、色のある具材を組み合わせると、見た目も華やかに。魚介や肉でたんぱく質、野菜でビタミンと、栄養のバランスもとりやすくなります。
栄養士の視点から一言。寄せ鍋は、魚介や肉でたんぱく質、野菜やきのこでビタミンや食物繊維がとれる、栄養バランスのとりやすい料理です。一品でいろいろな食材がとれるのもうれしいところ。一方、練り物やだし、つけだれには食塩が多めなので、つけすぎには気をつけましょう。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1日の食塩相当量の目標量は18歳以上男性7.5g未満・女性6.5g未満が目安です。つけだれ込みで1人前約3〜4g、〆のうどんや雑炊まで含めると5gを超えることもあるので、つけだれは少なめ・〆のだしは飲み干さないなどの工夫を。なお、寄せ鍋には、消費者庁が定める特定原材料8品目(2025年4月にくるみが追加)のうち「えび」・「かに」・「小麦」(うどん・ラーメン・つみれのつなぎ)・「卵」(つみれ・はんぺん・雑炊)・「乳」(〆のチーズリゾット)が使われることがあります。準ずる20品目では、あさり・はまぐり・たら・鮭・鶏肉・豚肉・牛肉・大豆(豆腐・がんもどき・はんぺん)が該当します。ご家族やお客様に出すときは、必ず原材料表示を確認してくださいね🍅
【料理人の極意】だしの取り方と具を入れる順番

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところ。家の寄せ鍋がお店の味になる、料理人20年の現場の技です。
まず、だしの取り方。寄せ鍋の土台は、昆布とかつおの合わせだしです。昆布は水から入れて、60〜65℃を保ちながら10分ほど置き、沸騰する前に取り出します(沸騰させるとアルギン酸などのぬめり成分が溶け出し、雑味の原因になります)。一度沸かしてかつお節を加え、こすと、澄んだうまみのあるだしに。市販の白だしやだしパックでも、手軽においしく作れますよ。
※だしの決め手は、かつお節。香り高い削り節を使うと、寄せ鍋のだしが格段においしくなります。みそ汁や煮物、うどんのだしにも使えるので、おいしいものを常備しておくと重宝しますよ。
次に、具を入れる順番。基本は、だしが出る魚介や肉、火の通りにくい根菜を先に、白菜の葉や豆腐、春菊などは後に入れます。葉物を最初から入れると煮えすぎてしまうので、食べる少し前に加えるのがコツ。アクが出たら、こまめにすくうと、だしが澄んで最後までおいしいですよ。
※寄せ鍋を本格的に楽しむなら、土鍋が一つあると重宝します。熱がゆっくり伝わって冷めにくく、食卓がぐっと風情のある雰囲気に。おでんや湯豆腐、炊き込みごはんにも使えるので、ひとつあると料理の幅が広がりますよ。
寿司職人としてのコツ。寄せ鍋の魚介は、下処理でおいしさが決まります🥢 えびは背わたを取り、あさりやはまぐりは砂抜きを。白身魚は、塩を振ってしばらく置き、出てきた水気を拭くと、臭みが抜けて身が締まります。切り身は、熱湯にさっとくぐらせて氷水にとる「霜降り」をしておくと、ぬめりや血合いが取れて、だしが濁りません。新鮮な魚介を選び、ていねいに下処理することが、澄んだおいしい寄せ鍋への近道です。
フッくんのおすすめ寄せ鍋組み合わせ例【A・B】
具材の組み合わせ方の例を、栄養価つきで2パターンご紹介しますね。定番と魚介たっぷり、好みやその日の気分で選んでみてください。

①魚介・肉:たら・鶏もも肉
②野菜・豆腐:白菜・長ねぎ・豆腐
③だし:昆布とかつおの合わせだし

①魚介:かに・えび・ホタテ
②野菜:白菜・春菊
③だし:昆布だし+魚介のうまみ
| 栄養価(1人前) | 組み合わせA(定番・あっさり和風) | 組み合わせB(魚介たっぷり) |
|---|---|---|
| 具材 | たら・鶏もも/白菜・長ねぎ・豆腐 | かに・えび・ホタテ/白菜・春菊 |
| エネルギー | 約250kcal | 約200kcal |
| たんぱく質 | 24.0g | 26.0g |
| 脂質 | 9.0g | 5.0g |
| 炭水化物 | 16.0g | 12.0g |
| 食物繊維 | 3.0g | 3.0g |
| カルシウム | 100mg | 80mg |
| ビタミンC | 15mg | 15mg |
| 食塩相当量 | 2.5g | 2.5g |
※文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」を参考に算出した概算値です。つけだれは含みません。
組み合わせ例Aは、たらと鶏のあっさり和風だし。やさしい味で、子どもからお年寄りまで食べやすい定番です。組み合わせ例Bは、かにやえび、ホタテを贅沢に使った魚介鍋。うまみが重なって、おもてなしにもぴったり。どちらも高たんぱくで、栄養バランスのよい一鍋です🥢
寄せ鍋の具材25選【定番・変わり種】

ここからは、寄せ鍋に合う具材を「魚介」「肉・練り物」「野菜・きのこ・豆腐」の3グループ、計25選でご紹介します。組み合わせの引き出しが増えますよ。
魚介の具材【9選】
- たら
淡白でだしが出る、寄せ鍋の定番白身魚。身がふっくらとして、くせがなく、誰にでも好まれます。骨に注意して。 - 鮭
うまみとオレンジ色で、彩りも華やか。だしにコクが出ます。骨を取り除いてから使うと食べやすいです。 - えび
ぷりっとした食感と、殻から出る濃厚なだしが魅力。彩りもよく、鍋が一気に華やかになります。 - かに
豪華さとうまみが格別。だしに上品なコクが出て、おもてなしの鍋にぴったりの一品です。 - ホタテ
甘みのある貝柱が、だしに溶けて濃厚に。火を通しすぎず、ふっくら仕上げるのがおすすめです。 - あさり
貝のうまみがだしに広がる名脇役。3%の食塩水(水500mlに塩大さじ1)に浸し、暗所で2〜3時間置いて砂抜きしてから使いましょう。中心85〜90℃で90秒以上加熱・口が開かない貝は取り除くのもお約束。殻は外して食べると安心です。 - はまぐり
上品で濃いだしが出る、ごちそう感のある貝。3%食塩水で2〜3時間の砂抜き・中心85〜90℃で90秒以上加熱を。ぷりっとした身も格別で、特別な日の鍋に。 - 牡蠣
濃厚なうまみで、だしがごちそうに。必ず「加熱調理用」を選び、ノロウイルス対策として中心温度85〜90℃で90秒以上(厚生労働省基準)・表面が縮んで中まで白くなるまで(目安4〜5分)火を通してください。妊婦・乳幼児・高齢者・免疫低下中の方は念のため避けるのも一案です。 - 魚のつみれ
いわしなどのつみれは、だしが出てふんわり。手軽で、子どもにも食べやすい人気の具材です。
肉・練り物の具材【8選】

- 鶏もも肉
うまみとコクのあるだしが出る、鍋の定番肉。ひと口大にして、カンピロバクター対策として中心75℃で1分以上(厚労省基準)・ピンク色が残らず肉汁が透明になるまでしっかり火を通します。 - 豚肉
薄切りなら火が通りやすく、食べごたえも十分。バラ肉ならコク、ロースならあっさり楽しめます。E型肝炎などの食中毒予防のため、中心75℃で1分以上(厚労省基準)・ピンク色が残らず肉汁が透明になるまでしっかり加熱してください。 - 鶏つくね
ふんわりした団子から、うまみがだしに溶け出します。手作りでも市販でも、子どもに人気です。 - はんぺん
ふわふわの食感で、だしを吸ってジューシーに。やわらかく、お年寄りにも食べやすい具材です。 - ちくわ
手軽でうまみもプラス。だしを吸って、噛むとじゅわっと。彩りと食べごたえを添えてくれます。 - さつま揚げ
魚のすり身の練り物で、だしにコクとうまみが出ます。種類が豊富で、鍋が華やぎます。 - がんもどき
だしをたっぷり吸って、口の中でじゅわっ。豆腐ベースで食べごたえもあり、満足感が高い一品です。 - 鶏団子(鶏つみれ)
鶏のうまみがだしに広がり、ふんわりやわらか。野菜と一緒に煮ると、相性抜群です。
野菜・きのこ・豆腐の具材【8選】

- 白菜
寄せ鍋に欠かせない定番野菜。だしを吸って甘くなり、芯はシャキッ、葉はとろりと楽しめます。 - 長ねぎ
香りと甘みを添える名脇役。斜め切りにして煮ると、とろりと甘くなり、だしにも風味が移ります。 - 春菊
独特の香りとほろ苦さが、鍋を大人の味に。煮すぎると香りが飛ぶので、後半にさっと加えましょう。 - にんじん
彩りと甘みをプラス。火が通りにくいので、薄切りや飾り切りにして、早めに入れるのがコツです。 - しいたけ
うまみと香りが豊かで、だしに深みが出ます。飾り切りにすると、見た目も上品になります。 - えのき
つるんとした食感で、だしによくなじみます。手頃で、鍋のかさ増しにもなる人気の具材です。 - しめじ
うまみがしっかりで、ほぐして入れるだけ。歯ざわりもよく、きのこの風味がだしに広がります。 - 豆腐
だしを吸って、つるんとやわらか。木綿なら煮崩れしにくく、絹ならなめらか。鍋の名脇役です。

具材は、魚介・肉・野菜をバランスよく入れると、うまみが重なって深い味わいに。入れすぎると煮えすぎたり、だしがあふれたりするので、食べる分ずつ少しずつ入れるのがおすすめですよ。
寄せ鍋の〆と、基本の作り方

寄せ鍋の最大の楽しみが、うまみの出ただしで作る〆。魚介・肉・野菜のうまみが溶け込んだだしは、捨てたらもったいない宝物です。
- うどん
いちばん手軽で王道。だしを吸ったうどんは絶品です。煮込みうどん風に、卵を落としても。 - 雑炊(ごはん+卵)
ごはんを入れてひと煮立ちさせ、溶き卵を回し入れます。うまみを余さず味わえる、定番の〆です。 - 中華麺(ラーメン)
意外な組み合わせですが、魚介だしと中華麺は好相性。最後にラーメンで締めると、満足感たっぷりです。
【材料(3〜4人分)】
たら…2切れ/えび…6尾/鶏もも肉…1枚/つくね…適量
白菜…1/4株/長ねぎ…1本/春菊…1束/しいたけ…4枚/豆腐…1丁
〈だし〉水…1.5L/昆布…10cm/かつお節…ひとつかみ/薄口しょうゆ・酒・みりん…各適量
【作り方】
①昆布を水に入れ、沸騰前に取り出す。ひと煮立ちさせてかつお節を加え、こして、調味料で味をととのえる。
②魚介は下処理(背わた・砂抜き・霜降り)、肉と野菜は食べやすく切る。
③だしが出る魚介・肉、火の通りにくい根菜・白菜の芯から入れる。中心までしっかり火を通す。
④葉物・豆腐・春菊を後から加え、アクを取りながら煮る。〆まで楽しむ。
※鍋つゆ・具材は熱くなります。やけどに気をつけて取り分けてくださいね。
※寄せ鍋のつけだれの定番は、なんといってもポン酢。さっぱりとした酸味で、魚介も肉も野菜も引き立ちます。ごまだれと2種類用意すると、味を変えながら最後まで楽しめますよ。
寄せ鍋の具材選びで避けたいこと【NG3選】

せっかくの寄せ鍋。具材選びや作り方で、ちょっともったいなくなることもあります。気をつけたいポイントをまとめました。
- 葉物を最初から入れて煮すぎる
白菜の葉や春菊を最初から入れると、くたくたに煮えて、香りも飛びます。葉物は食べる少し前に加えましょう。 - 具材を一度に入れすぎる
欲張ってすべて入れると、煮えすぎたり、だしがあふれたりします。食べる分ずつ、少しずつ入れましょう。 - 昆布を沸騰させる
昆布を入れたまま沸騰させると、ぬめりや雑味が出ます。沸騰する前に、昆布を取り出しましょう。
子ども・高齢者が寄せ鍋を食べるときの工夫

寄せ鍋は、栄養がとれて、家族みんなで囲める、うれしい料理。お子さんやご高齢の方と囲むときは、ひと工夫すると、もっと安心して楽しめます。
- 魚の骨を取り除く
たらや鮭、つみれなどの魚は、骨がのどに刺さる心配があります。骨を取り除くか、骨なしの切り身を使うと安心です。お子さんやご高齢の方の分は、特にていねいに確認してあげてください。 - 貝の殻を外す・熱い汁に注意
あさりやはまぐりの殻は、口に入るとけがの心配があるので、外してから。鍋つゆや具材はとても熱いので、取り分けて少し冷ましてからお出ししましょう。 - 具は小さく・お餅は控える
具材は食べやすい大きさに切ると、かみやすく安心です。お餅や餅巾着を入れる鍋もありますが、のどに詰まる心配があるので、1歳未満の乳児には絶対に与えず、3歳未満のお子さんやご高齢の方には控えるか、入れる場合はよく見守ってください(消費者庁の窒息事故注意喚起より)。よく噛んで、ゆっくり召し上がってもらいましょう。
現役の介護士として、現場でお伝えしていること。寄せ鍋で気をつけたいのは、まず魚の骨です。たらや鮭、つみれは、骨がのどに刺さることがあるので、骨を取り除くか、骨なしの切り身を使いましょう。あさりやはまぐりの殻も、外してからお出しします。鍋つゆや具材は高温なので、取り分けて少し冷ましてから。具材は食べやすい大きさに切ります。お餅や餅巾着は、のどに詰まる原因になるので、ご高齢の方には控えるのが安心です。汁物や鍋はむせやすいこともあるので、ひと口ずつ、ゆっくり。食べている間はそばで見守ってください。かむ・飲み込む力が弱い方には、日本摂食嚥下リハビリテーション学会「嚥下調整食学会分類2013」を目安に、医師・管理栄養士・言語聴覚士へご相談くださいね。
寄せ鍋の具材によくある質問【Q&A】
Q1.寄せ鍋のだしは何で取る?
A.基本は昆布とかつおの合わせだしです。昆布は水から入れて沸騰前に取り出し、かつお節を加えてこします。市販の白だしやだしパックでも手軽においしく作れます。鶏ガラや魚介のだしを足すと、さらにコクが出ますよ。
Q2.具を入れる順番は?
A.だしが出る魚介・肉、火の通りにくい根菜や白菜の芯を先に入れます。葉物や豆腐、春菊などは煮えやすいので、食べる少し前に。アクが出たらこまめにすくうと、だしが澄んで最後までおいしく楽しめます。
Q3.寄せ鍋とちゃんこ鍋の違いは?
A.寄せ鍋は、昆布やかつおのだしに、魚介・肉・野菜を「寄せて」作る鍋の総称です。ちゃんこ鍋は相撲部屋の鍋が起源で、具だくさんなのが特徴。明確な線引きはなく、味つけや具材は自由。お好みで楽しんでください。
Q4.〆は何がおすすめ?
A.うどん、雑炊、ラーメンが定番です。うまみの出ただしを吸わせるのがごちそう。雑炊は溶き卵を回し入れ、ラーメンは魚介だしと好相性です。チーズを加えてリゾット風にするアレンジも人気ですよ。
Q5.だしを変えてアレンジできる?
A.できます。豆乳を加えてまろやかに、トマトで洋風に、カレー粉でカレー鍋風になど、だしを変えると一気に表情が変わります。同じ具材でも、だし次第で何通りも楽しめるのが、寄せ鍋のいいところです。

「おいしい」は、全部が重なること
最後に、料理人として大切にしていることを、少しだけお話しさせてください。「おいしい」って、味つけや具材だけで決まるものではないんですよね。湯気の立つ鍋を囲む楽しさ、作る時間、そして好きな人と一緒に「熱いね」と言いながら食べる食卓。その全部が重なったときに、料理はいちばんおいしく感じるものだと思っています。寄せ鍋は、みんなで一つの鍋をつつく、その時間そのものがごちそうですよね。
それから、寄せ鍋は「和風だしで」と、かたく考えなくて大丈夫です。たとえば、豆乳でまろやかにしたり、トマトやカレーで洋風・エスニックにしたり。締めをチーズリゾットや中華麺にしたり。だし巻き玉子に中華あんをかけるように、和・洋・中を自由に行き来する“いいとこ取り”も、立派なアレンジです。肩の力を抜いて、楽しみながら作ってくださいね。
そして、ここでご紹介した25選が、具材のすべてではありません。当ブログには、いろいろな鍋や料理の具材の記事があります。ほかの記事ものぞいてみると、組み合わせの引き出しがぐんと増えますよ。下のリンクから、ぜひあなただけの寄せ鍋を見つけてみてくださいね🌸
まとめ。。。
- 具材は「魚介」「肉・練り物」「野菜・きのこ・豆腐」で考える
3グループをバランスよく入れると、うまみが重なります。 - 「だしが出る具」と「だしを吸う具」を組み合わせる
うまみが出て、それを吸って、鍋全体がおいしくまとまります。 - だしは昆布とかつおの合わせだしが基本
昆布は沸騰前に取り出すと、澄んだうまみになります。 - 火の通りにくいものから入れる
葉物は食べる少し前に加えると、煮えすぎません。 - 魚介は下処理(砂抜き・霜降り)をていねいに
臭みが抜けて、だしが澄み、おいしく仕上がります。 - 〆はうどん・雑炊・ラーメンで
うまみの出ただしを、最後まで味わえます。 - 高齢者には魚の骨・貝の殻・お餅に注意
骨を取り、殻を外し、餅は控えて、安心して楽しめます。
寄せ鍋は、具材の組み合わせと、だし・入れる順番・〆で、家でも本格的な味が楽しめる、冬のごちそうです。寿司職人の魚介の目利きと、20年の現場で培った技を、ぜひおうちの食卓で試してみてくださいね。あたたかい一鍋で、いつもの食卓が笑顔になりますよ。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。フッくんでした!






