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とんかつの作り方!サクサク衣と揚げ方のコツを料理人が完全解説

とんかつの作り方
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料理研究家、料理大好きフッくんです。

ザクッ。とんかつは、音から食べる料理ですよね。揚げたての断面から立つ湯気、金色の衣、千切りキャベツの山。家で揚げる価値がいちばんある揚げ物だと、私は思っています。

先に結論からお伝えします。衣がはがれる原因は水分と粉の厚み。生焼けと固さの原因は、油温と肉の厚みの不一致。この2つの理屈さえ分かれば、家のとんかつは店の音になります。

こんなお悩み、ありませんか?

  • 揚げている途中で衣がはがれる
    粉の付けすぎと払い忘れが犯人です。衣づけの鉄則から直します。
  • 切ったら中がまだ赤かった
    厚切りは二度揚げで「揚げ切る」が答え。確認の合図までお伝えします。
  • 衣がべちゃっと油っぽい
    油温の低下と油切りの姿勢で決まります。170℃の見極め方から解説します。
  • 揚げ油の後始末と再利用が分からない
    冷めてから処分、再利用は2〜3回。傷んだ油のサインまで紹介します。

現役料理人20年、定食の揚げ場にも立ってきた経験で「とんかつの作り方」を完全解説します。最後まで読めば、ザクッの音まで再現できますよ🍳

揚げたてのとんかつの断面イメージ

とんかつの失敗、原因は3つだけ

とんかつの失敗3つの原因と対策の図解

失敗 本当の原因 対策
衣がはがれる 肉の水分・粉の厚み 水気を拭く・粉は薄く払う
生焼け・固い 油温と厚みの不一致 2cmまでは170℃5〜6分・厚切りは二度揚げ
べちゃっと油っぽい 油温の低下・油切り不足 一度に入れすぎない・網に立てて切る

とんかつの失敗は、腕ではなく段取りの問題です。ひとつずつ、理屈から直していきましょう。

肉の選び方(売り場で決まる半分)

とんかつに向く豚肉の選び方の図解

とんかつのおいしさは、売り場で半分決まります。ロースなら、きめが細かくて淡いピンク色、脂身が白くてつやのあるものを。パックの底に赤い汁(ドリップ)がたまっているものは、うま味が流れ出ているサインなので避けてください。

厚みは2cmが家庭の扱いやすい基準です。買ってすぐ使わない分の保存は、豚肉の保存記事で詳しく解説しています。

下処理(筋切りと叩きで反り返りを防ぐ)

とんかつの下処理(筋切りと叩き)の工程図

  • ①筋切り…脂身と赤身の境目に5か所
    境目の筋に包丁の先で切り込みを入れます。これを怠ると、加熱で筋が縮んで肉が反り返り、衣が浮いてはがれる原因になります。両面やれば完璧です。
  • ②軽く叩いて、手で形を戻す
    めん棒や包丁の背でとんとんと叩くと繊維がほぐれてやわらかくなります。叩いて広がった肉は、手でぎゅっと元の厚みに戻すのがプロの仕上げ。薄いまま揚げると固くなります。
  • ③水気を拭いて、塩こしょうは揚げる直前
    肉の表面の水分は、衣はがれの一番の犯人。ペーパーでしっかり拭き取ってください。塩は水分を呼ぶので、ふるのは衣づけの直前です。

衣づけの鉄則(粉は薄く、払う)

とんかつの衣づけの鉄則(粉は薄く払う)の図解

衣は、小麦粉→溶き卵→生パン粉の順。それぞれにひとつずつ鉄則があります。

  • 小麦粉は薄くつけて、余分を払う
    衣がはがれる人のほとんどは、粉を払っていません。粉は肉と卵をつなぐ「のり」なので、うっすら見える程度が正解。手でぱんぱんと払ってください。
  • 卵液は全体にまんべんなく
    卵に大さじ1の水を加えると、さらっとして付きが均一になります。付け残しが、はがれの穴になります。
  • 生パン粉はふんわり押さえる・握らない
    パン粉の上に肉を置き、上からもかぶせて、手のひらでやさしく押さえるだけ。ぎゅっと握るとパン粉が寝て、ザクッの立体感が消えます。
★現役料理人20年のコツ:衣づけしたら「5分休ませて」から揚げる!🍳
衣をつけた直後より、5分置いてパン粉と卵がなじんでからのほうが、揚げ中のはがれがぐっと減ります。定食屋の揚げ場では、注文を見越して衣づけまで済ませて並べておくんです。
時間に余裕のある日は、衣づけ後にラップをして冷蔵庫で30分。衣が落ち着いて、揚げ姿が別物になりますよ。

揚げ方(170℃で揚げ切る・切って確かめる)

とんかつの揚げ油の温度の見分け方(150度・170度・190度)の図解

揚げ油の温度は170℃。温度計がなければ、パン粉をひとつまみ落として、中ほどまで沈んですぐ浮き上がってくれば170℃前後です。菜箸を入れて、細かい泡がまっすぐ立つのも同じ合図です。

2cm厚のロースなら、170℃で5〜6分。途中で一度返して、両面を金色に。音が「シュワシュワ」から「チリチリ」と軽くなってきたら、水分が抜けて揚げ上がりが近いサインです。

そして豚肉の約束。中心温度75℃で1分が目安。温度計がなければ、切って断面が白く、肉汁が透明であることを確かめてください。少しでも赤みが残っていたら、電子レンジで30秒ずつ追加加熱を。衣のサクサクは少し譲っても、火の通りは譲れません。

厚切り(3cm以上)は二度揚げで揚げ切る

厚切りとんかつの二度揚げと断面の図解

分厚いとんかつは、一発で中まで揚げようとすると外が焦げます。答えは二度揚げです。

  • ①160℃のやや低めで4分
    じっくり揚げて、中への火の通り道を作ります。
  • ②網に上げて3分、油を切る
    ここは油を切って衣を落ち着かせる時間です。火の通しはまだ完了していません。
  • ③180℃の高温で1分、揚げ切る
    二度目の加熱で中まで揚げ切り、衣をザクッと立たせます。仕上げに必ず切って、断面が白く肉汁が透明かを確認してください。
★現役料理人20年のコツ:油の量は「肉が泳ぐ深さ」・入れるのは2枚まで!🍳
油をけちって浅くすると、鍋底に触れた面だけ焦げて、温度も安定しません。最低でも肉の厚みが浸かる深さ、できれば3cmは張ってください。
そして一度に入れるのは2枚まで。詰め込むと油温が一気に下がって、べちゃつきの直行便です。揚げ物は、油の温度を守る仕事なんですよ。

揚げ油の安全と後始末

揚げ油の安全と後始末の図解(火が出たらふたをかぶせる)

おいしさの前に、揚げ物のいちばん大事な約束を。

  • 揚げ油を火にかけている間は、その場を離れない
    電話も宅配も、火を止めてから対応してください

    油の温度は思っているより早く上がります。衣づけは子供と一緒でも、揚げ場は大人だけの持ち場です。万一油に火がついたら、水は絶対にかけないでください。炎が一気に噴き上がります。まず火を止め、鍋にふたか濡らしていない厚手の布をかぶせて空気を断つのが先です。
  • 油の処分は、完全に冷めてから
    熱い油に凝固剤や水は厳禁です

    市販の凝固剤は表示の温度に従い、新聞紙や吸わせるタイプは完全に冷めてから。流しに直接捨てるのは配管と環境の両方に禁物です。
  • 再利用は2〜3回まで・こしてから保存
    色が濃く粘る・泡が消えない・嫌な臭いは交換のサイン

    やけどに注意しながら温かいうちに網とペーパーでこし、オイルポットで冷暗所へ。次は炒め物から使うと、無駄なく回せます。

唐揚げや天ぷらもふくめた揚げ物全般の温度と衣の考え方は、揚げ物のコツの記事にまとめています。

千切りキャベツと、ソースの楽しみ

千切りキャベツととんかつソースの楽しみ方

とんかつの相棒、千切りキャベツにも板場の型があります。

  • 繊維を断つ向きで、できるだけ細く
    葉を重ねて丸め、繊維に直角に包丁を入れると、ふわっと軽い口当たりになります。繊維に沿って切るとシャキシャキ強めになるので、お好みで使い分けを。
  • 冷水にさっとくぐらせて、しっかり水を切る
    さらすのは1〜2分まで。長くさらすと食感も水溶性の栄養も流れます。水切りが甘いとソースが薄まるので、ざるを振ってペーパーでひと押さえ。
  • 盛りは「高く、ふんわり」
    ぎゅっと盛らず、空気を含ませて山にすると、見た目も口当たりも軽くなります。かつの手前でなく奥に立てるのが定食屋の景色です。

味変は3枚あると飽きません。一枚目はソース、二枚目はおろしポン酢、三枚目は藻塩とレモン。塩で食べると、豚の甘みが正面から来ますよ。

ソースを切らした日は、ケチャップ大さじ2+ウスターソース大さじ1+キビ糖ひとつまみを混ぜれば、即席のとんかつソースになります。すりごまを足せば、名古屋風の風味に寄りますよ。

とんかつの保存と作り置き

とんかつの保存と作り置きの図解

とんかつは揚げたてが本領ですが、段取りの味方も用意できます。

  • 残った揚げ済み→冷蔵で翌日まで
    温め直しはトースターで4〜5分。電子レンジだけだと衣が湿るので、レンジ30秒+トースターの合わせ技が復活の道です。
  • 衣づけ冷凍→揚げる前の状態で約3週間
    衣をつけた状態でラップに包み、冷凍袋へ。使う日は冷蔵庫で解凍してから揚げてください。凍ったまま揚げると、外ばかり色づいて中心が生焼けになりやすいので禁物です。
  • 翌日はカツ丼・カツサンドに化ける
    カツ丼にするなら、とじる卵は中までしっかり火を通してください。小さなお子さん・高齢の方・妊娠中の方の膳では、半熟とじにしないのが約束です。

とんかつの栄養と、家族への出し方

高齢の方や子供にやさしいとんかつの出し方の図解

★栄養士のコツ:豚肉は「ビタミンB1を含むたんぱく質源」!🥢
豚ロースはたんぱく質と、ビタミンB1を含む肉です。とんかつ1枚(ロース120g・衣込み)でおよそ450〜500kcal。揚げ物の日は、千切りキャベツをたっぷり、汁物は野菜多めの薄味にすると、一食の姿が整います。
キャベツは水にさらしすぎると食感も水溶性の栄養も流れるので、さっと冷水にくぐらせる程度で。おかわり自由の店のキャベツには、ちゃんと意味があるんですよ。
★栄養士のコツ:アレルギーの先回りをひとつ!🥢
とんかつには小麦(小麦粉・パン粉)・卵(衣)・豚肉を使い、ソースには大豆やりんごを含む商品があります。パン粉は乳成分を含むものもあるので、初めての銘柄は表示の確認を。
米粉と水で溶いた衣に米パン粉を使えば、小麦アレルギーの方向けのとんかつも作れます。お招きの日の選択肢にどうぞ。

小さなお子さんには、ひと口サイズの「一口かつ」で揚げると、切る手間なくフォークで食べられます。小さいぶん火の通りも早く、170℃で3〜4分が目安。揚げたては中の肉汁がとても熱いので、子供に出す前に一度切って、湯気が落ち着くまで冷ましてあげてください。ソースは別添えにして、かける量を大人が調整してあげると安心です。

★現役介護士のコツ:噛む力が心配なら「ミルフィーユかつ」に化けさせる
厚切りロースは、噛む力が弱い方には手ごわい一枚です。薄切りの豚肉を3〜4枚重ねて衣をつけた「ミルフィーユかつ」なら、層がほどけるようにやわらかく、同じ見た目の一枚が食卓に並びます。
食べるときはひと口大に切り、ソースは少しとろみのあるタイプを選ぶと飲み込みの助けになります。衣が口に残る方には、衣を少し外して、だしを張ったおろし煮にする「かつ煮おろし」も板場の手です。
かたい食材をやわらかく仕上げる考え方は、やわらか食の作り方の記事で、やわらかくする5つの方法ととろみのつけ方まで解説しています。家族と同じ「ザクッ」を、形を変えて届けてくださいね。

基本のとんかつのレシピ(2人前)


【材料(2人前)】
豚ロース(とんかつ用・2cm厚)…2枚
塩こしょう…少々
小麦粉…適量
卵…1個(+水大さじ1)
生パン粉…適量
揚げ油…深さ3cm以上
キャベツ…4分の1個(千切り)

【作り方】
1. 豚ロースは脂身と赤身の境目に5か所筋切りし、軽く叩いて手で形を戻し、水気を拭きます。
2. 塩こしょうをふり、小麦粉を薄くつけて余分を払い、水を加えた溶き卵、生パン粉の順で衣をつけます(パン粉は握らずふんわり押さえる)。
3. 5分休ませてから、170℃の油で5〜6分、途中で一度返して金色に揚げます。
4. 網に立てて油を切り、切って断面が白く、肉汁が透明なことを確認します(中心温度75℃で1分が目安)。赤みがあれば電子レンジで30秒ずつ追加加熱を。
5. 食べやすく切って、千切りキャベツとどうぞ。3cm以上の厚切りは、160℃4分→網で3分→180℃1分の二度揚げで揚げ切ってください。

とんかつのよくある質問

Q1. ロースとヒレ、どちらが向いていますか?

ジューシーさならロース、あっさりやわらかならヒレです。ヒレは脂が少ないぶん揚げすぎると固くなるので、170℃で4〜5分と気持ち短めに。初めての方は、脂のうま味が味方をしてくれるロースからがおすすめです。豚肉の選び方と保存は、豚肉の保存記事でどうぞ。

Q2. 少ない油で揚げ焼きにできますか?

できます。深さ1cmの油で片面3分ずつ、返すのは一度だけ。ただし油が浅いぶん温度が動きやすいので、切って断面を確かめる仕上げの確認は、いつも以上に丁寧にしてください。

Q3. 衣に一手間加えるなら?

パン粉に粉チーズを少し混ぜると香ばしさが増します。卵液に小さじ1の油を混ぜるのも、衣がふわっと立つ揚げ場の小技。ただし基本の「粉は払う・パン粉は握らない」ができてからの上乗せですよ。

Q4. ソースは何が正解ですか?

正解はお好みですが、関西育ちとしてはウスターと中濃の半々ブレンドを推します。おろしポン酢なら後口さっぱり、和がらしはお好みで。付け合わせと献立の広げ方は、とんかつの献立記事にたっぷりまとめています。

Q5. お弁当でも衣をサクサクに保つ技はありますか?

ワックスペーパーや揚げ物用の敷き紙の上にのせて、ご飯やおかずと直接触れさせないのが第一です。ソースは別容器にして食べる直前にかけると、湿り対策は完璧。前日のかつより、朝揚げた一枚のほうが夕方まで音が残ります。

Q6. 揚げたてをお弁当に入れてもいい?

粗熱をしっかり取ってからにしてください。熱いまま詰めると蒸気で衣が湿り、傷みのもとにもなります。朝揚げる場合は、切らずに一枚のまま入れると衣の持ちが良くなります。保冷剤とセットが約束です。

まとめ。。。

とんかつの作り方のまとめのポイント

  • 衣はがれの犯人は水分と粉の厚み
    水気を拭き、粉は薄く払い、パン粉は握らない。衣づけ後5分の休ませも効きます。
  • 筋切り5か所で反り返りを防ぐ
    叩いたら手で厚みを戻す。塩こしょうは揚げる直前が鉄則です。
  • 油温170℃はパン粉と泡で見極める
    2cm厚なら5〜6分。一度に入れるのは2枚まで、油温を守るのが仕事です。
  • 豚は中心75℃1分+見た目の合図
    切って断面が白く、肉汁が透明。赤みがあれば電子レンジで追加加熱を。
  • 厚切りは二度揚げで「揚げ切る」
    160℃4分→網3分→180℃1分。仕上げの確認まででワンセットです。
  • 揚げ油はその場を離れない・処分は冷めてから
    再利用は2〜3回。色・粘り・泡・臭いが交換のサインです。
  • 衣づけ冷凍は冷蔵庫で解凍してから揚げる
    凍ったまま揚げるのは生焼けのもと。カツ丼の卵はしっかり加熱で。
  • 噛む力が心配ならミルフィーユかつに
    薄切りを重ねて同じ一枚の顔に。献立の広げ方は献立記事へどうぞ。

今夜は粉を払って、170℃を守って、最後に切って確かめてください。ザクッの音が鳴ったら、それが合格の合図ですよ。

最後までお読みいただきありがとうございました。

フッくんでした!

作り方(極秘レシピ)
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