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秋祭りの介護食献立7選!紅葉メニューを栄養士×現役介護士が完全解説

秋祭りの介護食 アイキャッチ
この記事は約10分で読めます。

料理研究家、料理大好きフッくんです。

秋祭りの季節。ご家族や入居者さんにも、秋の味覚を楽しんでもらいたいですよね 🍁 でも——

「秋の味覚を食べさせてあげたいけど、きのこやれんこんは噛み切れない…」
「行事食を食べて頂きたいけど、飲み込みが心配で何を出せばいいか分からない…」

そんな、ご家族や施設職員の方のお悩みに、栄養士として、そして現役介護士としてお答えしますね。

この記事を読めば、こんなことが分かりますよ。

  • 秋祭りにぴったりの嚥下に配慮した献立が分かる
  • 秋の食材をやわらかく仕上げるコツが分かる
  • 嚥下の段階に合わせた調整方法が分かる
  • 介護食で避けたいNG例が分かる
  • 栄養バランスのとれた献立例が分かる

ぜひ最後まで読んでみてくださいね 🍁

秋祭りの介護食の基本|紅葉メニューで季節を感じる

秋祭りは、実りの秋に感謝する行事。さつまいも・栗・きのこ・秋鮭・かぼちゃ・里芋など、彩り豊かな秋の味覚がそろう季節です。これらを嚥下に配慮して仕上げれば、目でも舌でも秋を感じられる献立になりますよ 🍁

注意:栗は粉質でパサつき口腔内でバラけやすく咽頭残留しやすい食材です。嚥下機能が低下している方には小さく刻むだけでなく、ペースト状か、あんで包んでまとまりをつけて提供してください★。

高齢の方に秋の食材を出す時は、次の3点を意識します。

  • やわらかく加熱する
    かぼちゃ・里芋・さつまいもは、くずれるくらいまで火を通します。
  • とろみでまとめる
    あんやだしでまとめると、飲み込みやすくなります。
  • 彩りで季節感を出す
    紅葉をイメージした赤・黄・緑の彩りで、食欲を引き出します。
★栄養士のワンポイント:秋の食材は食物繊維やビタミンが豊富
さつまいも・かぼちゃ・きのこ・栗などの秋の味覚は、食物繊維やビタミンが豊富です。やわらかく調理すれば、噛む力や飲み込む力が弱くなった方にも取り入れやすくなります。彩りのよい食材を組み合わせると、栄養バランスも自然と整いますよ。秋は食欲の季節でもあるので、旬の味で食事の楽しみを引き出してあげてくださいね。
★現役介護士のコツ:行事食は「見た目」と「安全」の両立を
現役介護士として、行事食でいちばん大切にしているのは季節感(見た目)と、飲み込みの安全の両立です。紅葉を思わせる彩りで季節を感じてもらいつつ、一人ひとりの嚥下の状態に合わせてやわらかさやとろみを調整します。同じ献立でも、刻む・つぶす・とろみをつけるなど、その方に合わせた一手間で安全に楽しんでいただけますよ。

裏ごしやペースト状の調理には、ハンドブレンダーがあると手早く仕上がりますよ 🍁

ハンドブレンダー(ミキサー食・離乳食・介護食に)
created by Rinker

ハンドブレンダーは、さつまいもの茶巾やポタージュ、ミキサー食づくりの強い味方。鍋に入れたまま使えるので洗い物も少なく、毎日の介護食づくりの負担をぐっと減らせますよ。

秋祭りの介護食献立7選

秋祭りの介護食献立7選

それでは、秋祭りにおすすめの嚥下に配慮した献立を7つご紹介しますね。かたさの目安として日本摂食嚥下リハビリテーション学会の「嚥下調整食分類2013」のコードも添えます(あくまで目安なので、召し上がる方の状態に合わせて調整してくださいね) 🍁

  • ①秋鮭のやわらかあんかけ(コード4の目安・嚥下機能低下時はほぐしてペースト状)
    骨と皮を除いた秋鮭を蒸し、だしのきいたとろみあんをかけます。あんが身をまとめて飲み込みやすくなります。
  • ②さつまいもの茶巾しぼり(コード2-2〜3の目安)
    やわらかく蒸して裏ごしし、なめらかに。自然な甘みで人気の一品です。
  • ③きのこの旨味茶碗蒸し(コード2-1〜2-2の目安)
    きのこは細かく刻んでだしに。なめらかな卵地で、つるんと食べられます。
  • ④かぼちゃのやわらか含め煮(コード3〜4の目安)
    隠し包丁を入れ、くずれる手前までやわらかく煮含めます。
  • ⑤栗入り五目炊き込みごはん(やわらかめに炊く)
    水を多めにやわらかく炊き、栗は小さく刻みます。状態に応じて全粥や五分粥にも。
  • ⑥里芋の煮ころがし(コード3〜4の目安)
    ねっとりやわらかい里芋は、だしで含め煮にするとまとまりやすくなります。
  • ⑦紅葉麩のすまし汁(とろみ調整可)
    彩りの紅葉麩を浮かべたすまし汁。むせやすい方はとろみを足します。
★料理人のコツ:秋鮭は「蒸して」からあんでまとめる
現役料理人として、魚を介護食にする時は焼くより蒸すのがおすすめ。蒸すとパサつかず、しっとりやわらかく仕上がります。秋鮭は骨と皮を丁寧に除き、ほぐしてからだしのあんでまとめると、身がバラけず飲み込みやすくなります。あんに少しとろみをつけるのが、まとまりを出すコツですよ。彩りに小さく刻んだにんじんや絹さやを加えると、ぐっと秋祭りらしくなります。

フッくんの店の秋祭り献立例(A・B)

実際に組み合わせると、どんな献立になるか。栄養バランスを考えた献立例を2つご紹介しますね。たんぱく質源を変えて、飽きずに栄養がとれるようにしています 🍁

献立Aと献立Bの栄養価比較

献立A・B 栄養価比較

栄養価献立A(秋の和食膳)献立B(やさしい彩り膳)
メニュー秋鮭のやわらかあんかけ
さつまいもの茶巾しぼり
かぼちゃのやわらか含め煮
なめこのすまし汁
高野豆腐の卵とじ
かぼちゃのポタージュ
小松菜のおひたし
紅葉麩のすまし汁
エネルギー約430kcal約400kcal
たんぱく質約23g約19g
脂質約11g約13g
炭水化物約58g約52g
食物繊維約6g約7g
カルシウム約130mg約150mg
ビタミンC約35mg約40mg
食塩相当量約2.4g約2.2g

※文部科学省「日本食品標準成分表」を参考に算出した概算値です。

献立A(秋の和食膳)

献立A メニュー

①秋鮭のやわらかあんかけ
②さつまいもの茶巾しぼり
③かぼちゃのやわらか含め煮
④なめこのすまし汁

献立A 秋の和食膳

魚を主役にした、彩りのよい和食の献立です。秋鮭のあんかけでたんぱく質をしっかりとりつつ、さつまいもとかぼちゃで自然な甘みと食物繊維を。なめこのすまし汁でとろみと水分も補えます。

★栄養士のワンポイント:魚のたんぱく質は良質で消化にやさしい
秋鮭などの魚は、良質なたんぱく質を含み、肉よりやわらかく仕上げやすいので介護食向きです。さつまいも・かぼちゃの食物繊維、なめこの水分とあわせて、栄養バランスのよい一膳に。塩分は控えめにして、だしのうま味で満足感を出すと、薄味でもおいしく召し上がっていただけますよ。

献立B(やさしい彩り膳)

献立B メニュー

①高野豆腐の卵とじ
②かぼちゃのポタージュ
③小松菜のおひたし
④紅葉麩のすまし汁

献立B やさしい彩り膳

大豆製品の高野豆腐と卵でたんぱく質をとる、やさしい味わいの献立です。かぼちゃのポタージュはなめらかで飲み込みやすく、小松菜はやわらかく茹でて刻みます。紅葉麩で秋祭りらしい彩りを添えました。

★料理人のコツ:高野豆腐は「だしをたっぷり含ませて」やわらかく
高野豆腐は、だしをたっぷり含ませて卵でとじると、ふんわりやわらかく仕上がります。しっかり戻してから弱火でじっくり煮含めるのがコツ。卵が食材をまとめてくれるので飲み込みやすく、見た目もやさしい印象になります。小松菜は繊維が口に残りやすいので、やわらかく茹でて細かく刻んでくださいね。★嚥下機能が低下している方には、ペースト化やとろみ和えにすると安全★。

薄味でも満足感を出すには、だしのうま味が決め手。だしパックがあると手軽ですよ 🍁

北海道産昆布のだしセットは、上品なうま味で介護食の薄味調理にぴったり。塩分を控えながら満足感を出せるので、毎日の献立づくりに重宝しますよ。

嚥下の段階に合わせたアレンジ|学会分類2013で調整

嚥下の段階に合わせたアレンジ

同じ献立でも、召し上がる方の飲み込む力(嚥下機能)に合わせて調整することが大切です。市販の介護食でよく見る「ユニバーサルデザインフード(UDF)」と、医療・介護現場で使われる「嚥下調整食分類2013」の対応の目安をまとめますね 🍁

かたさの区分(UDF) 学会分類2013 かたさの目安
区分1 容易にかめる コード4 やわらかいごはん・煮込み
区分2 歯ぐきでつぶせる コード3 バナナくらいのやわらかさ
区分3 舌でつぶせる コード2-2 ピューレ・ペースト・ミキサー食(不均質も含む)
区分4 かまなくてよい コード2-1 なめらかなペースト状

※コード1j・0j・0t(ゼリー食・ミキサー食の初期段階)に対応するUDFの規格はありません。これらは医療・介護の専門職と相談して進めてくださいね。

主食も、状態に合わせて全粥(米1:水5)や五分粥(米1:水10)などにやわらかく調整します。むせやすい方には、汁物やお茶に市販のとろみ調整剤を使うと安心ですよ。

★現役介護士のコツ:とろみは「均一に・ダマなく」が安全のカギ
あんかけや汁物のとろみには、唾液や時間で離水しにくい「とろみ調整剤(キサンタンガム系)」を推奨。片栗粉は手軽ですが、唾液のアミラーゼで分解されてとろみが消えてしまい、時間が経つと離水するので介護食には不向き★。とろみ調整剤を使う時は、少量ずつ加えてよく混ぜ、ダマを作らないことが大切です。ダマがあるとかえって飲み込みにくくなることがあります。とろみの強さは、その方の状態に合わせて調整を。判断に迷う時は、施設の看護師や言語聴覚士、かかりつけの専門職に相談すると安心です。安全に楽しく召し上がっていただくことが、いちばん大切ですよ。

とろみ調整剤は、汁物やお茶を飲み込みやすくするのに役立ちますよ 🍁

トロメイクSPは少量でしっかりとろみがつき、だまになりにくいとろみ調整剤。飲み物から料理まで使え、むせが心配な方の食事のサポートに役立ちます。介護食づくりに一つあると安心ですよ。

秋祭りの介護食で気をつけたいNG3選

秋祭りの介護食NG3選

秋祭りの介護食で、つい やってしまいがちな注意点を3つお伝えしますね 🍁

  • お餅・月見団子をそのまま出す
    お餅や団子は、のどに詰まらせる危険がとても高い食品です。介護食では基本的に避け、代わりに★かぼちゃやさつまいものペースト・果汁ゼリー・市販の嚥下食用ゼリー★など、やわらかく切れやすいもので代用してください(ういろうや葛餅は弾力で窒息リスクがあり推奨しません)。
  • きのこ・れんこんを大きいまま出す
    きのこの弾力やれんこんの繊維は噛み切りにくく、むせの原因に。細かく刻む、すりおろす、とろみでまとめるなどの工夫をしてください。
  • 彩り重視で固い食材を生のまま使う
    紅葉型のにんじんなど、彩りはきれいでも固いままだと危険です。型抜きした食材も、やわらかく加熱してから飾ってください。
★現役介護士のコツ:行事食こそ「いつもより慎重に」
秋祭りやお月見などの行事食は、つい華やかさを優先しがちですが、特別な日こそ、いつも以上に安全を意識してほしいと現役介護士として思います。お餅による窒息事故は、行事の時期に増える傾向があります。季節感は彩りや盛り付けで出して、食材そのものは安全第一で。楽しい行事を事故なく過ごしていただくことが、何よりのおもてなしですよ。

秋祭りの介護食に関するよくある質問

秋祭りの介護食についてよく聞かれる疑問にお答えしますね 🍁

Q1.秋祭りの介護食で特に気をつけることは?

いちばんはお餅・団子による窒息に注意することです。行事の時期は事故が増える傾向があります。秋の食材はやわらかく加熱し、きのこやれんこんは刻む・とろみでまとめるなど、飲み込みやすさに配慮してくださいね。

Q2.月見団子は介護食で出してもいい?

お団子はのどに詰まりやすいため、基本的には避けることをおすすめします。代わりに、★かぼちゃやさつまいもの裏ごしペースト・果汁ゼリー・市販の嚥下食用ゼリー★など、切れやすく飲み込みやすいもので季節感を出すと安心ですよ。★ういろうや葛餅は弾力があり窒息リスクがあるので、嚥下機能が低下している方への代用としては避けるのが安全★。

Q3.きのこは介護食に向いている?

きのこは弾力があり噛み切りにくいので、細かく刻んでだしや茶碗蒸しに使うのがおすすめです。旨味成分が豊富で、刻んで使えばだしのうま味づけにもなり、薄味でも満足感のある介護食になりますよ。

Q4.嚥下が心配な方にはどう調整すればいい?

召し上がる方の状態に合わせて、やわらかさやとろみを調整します。学会分類2013を目安に、ペースト状にしたり、とろみ調整剤を使ったり。判断に迷う時は、看護師や言語聴覚士など専門職に相談すると安心です。

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まとめ。。。

今回の記事のポイントをまとめますね。

  • 秋祭りの介護食は紅葉メニューで季節感を
  • 秋鮭・さつまいも・きのこ・かぼちゃ・里芋が主役
  • やわらか加熱・とろみ・彩りの3点を意識
  • 献立はたんぱく質源を魚・大豆・卵で分散
  • 嚥下の状態に合わせ学会分類2013を目安に調整
  • お餅・団子はそのまま出さない(窒息に注意)
  • きのこ・れんこんは刻む・とろみでまとめる

皆さん、秋祭りの介護食、イメージがわきましたか?季節感と安全の両立で、ご家族や入居者さんに秋の味覚を楽しんでいただけますよ🍁 一人ひとりの状態に合わせて、無理なく工夫してあげてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

フッくんでした!