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お盆の介護食献立7選!精進料理をやわらか仕立てで栄養士×現役介護士が完全解説

お盆の介護食献立7選 アイキャッチ
この記事は約9分で読めます。

料理研究家、料理大好きフッくんです。

お盆は、ご先祖様をお迎えし、故人を偲ぶ大切な行事ですよね。昔から精進料理(肉や魚を控えた料理)でお迎えする風習があり、そうめんやお煮しめ、ぼたもちなどが食卓に並びます。ただ、ご高齢の方やご家族と一緒に囲む食卓では、「噛む力・飲み込む力」への配慮も欠かせません。

今回は、お盆の伝統的な精進料理を嚥下(えんげ)に配慮してやわらかく仕立てた献立を7選、栄養士・現役介護士の視点でご紹介します。

  • お盆の精進料理をやわらかく
    そうめん・お煮しめ・ぼたもちを嚥下に配慮して
  • UDF×嚥下調整食分類2013の早見表
    ご家族の状態に合わせて選べます
  • 献立例A・B(栄養成分付き)
    夏に不足しがちな栄養もカバー
  • 餅の誤嚥を避ける工夫
    安全に楽しむためのNG食材も解説

ぜひ最後までご覧くださいね🌸

お盆の介護食の基本

お盆の食事は、地域や宗派によって違いがありますが、ご先祖様への感謝を込めて、精進料理でお迎えするのが一般的です。

  • 精進料理が基本
    肉や魚を控え、野菜・豆腐・乾物を中心に。ただし介護施設では栄養面から豆腐・高野豆腐・卵などでたんぱく質を補うのもよい
  • そうめんは「お迎えの道しるべ」
    ご先祖様が荷物を背負う紐、または喜びを表すなど諸説ある定番
  • 嚥下への配慮を最優先に
    やわらかさ・とろみ・ひと口大を意識し、見守りながら召し上がっていただく

夏は食欲が落ちやすく、水分やたんぱく質が不足しがちな季節でもあります。お盆の食卓は、故人を偲ぶ気持ちを大切にしながら、ご高齢の方の体調にもやさしい一膳にしたいですね🍵

お盆の介護食献立7選

お盆の定番を、嚥下に配慮してやわらか仕立てにした7品です。
お盆の介護食 主菜7選

  • ①やわらかそうめん
    お盆の定番。やわらかめに茹でて2〜3cmに短くカットし、めんつゆにとろみをつけるとすすり込みによるむせを防げます
  • ②精進揚げ(やわらか天ぷら)
    なす・かぼちゃ・さつまいもを薄い衣で揚げ、だしに浸して衣をやわらかく。ひと口大に切って
  • ③やわらかお煮しめ
    里芋・人参・かぼちゃ・高野豆腐・椎茸を、だしでくたっとやわらかく煮含める。精進だし(昆布・椎茸)で上品に
  • ④豆腐の白和え
    絹ごし豆腐をなめらかに練り、やわらかく茹でたほうれん草・人参を和える。たんぱく質も補える一品
  • ⑤なめらかぼたもち風
    もち米は誤嚥の心配があるため、上新粉の団子や軟飯をやさしく丸め、なめらかなこしあんで包んだ安全なお供え風スイーツに
  • ⑥冬瓜のそぼろあんかけ
    旬の冬瓜をくたっと煮て、高野豆腐のそぼろあんをとろみをつけてかける。夏らしい涼やかな一品
  • ⑦水ようかん
    こしあんの水ようかんは、つるんとなめらかで嚥下しやすい夏の和菓子。お供えにも喜ばれます

お盆の定番そうめんは、やわらかめに茹でて短く切り、つゆにとろみをつければ、ご高齢の方も安心して召し上がれます。即席のにゅうめんなら、温かいだしでやわらかく仕上がり、夏の食欲が落ちた時にも食べやすい一品です。

UDF×嚥下調整食分類2013 早見表

ご家族やご利用者様の状態に合わせて、かたさ・とろみを選びましょう。市販の介護食でおなじみのUDF区分と、医療・介護現場で使われる嚥下調整食分類2013の対応の目安です。
UDF×嚥下調整食分類2013 早見表

UDF区分嚥下調整食分類2013状態の目安お盆メニュー例
区分1 容易にかめるコード4かたいものが苦手な方やわらかお煮しめ・精進揚げ
区分2 歯ぐきでつぶせるコード3歯ぐきでつぶせる程度豆腐の白和え・やわらかそうめん
区分3 舌でつぶせるコード2-2舌でつぶせる程度冬瓜のあんかけ・なめらかぼたもち風
区分4 かまなくてよいコード2-1かむのが難しい方水ようかん・白和えのペースト

※UDF区分に該当しないコード1j・0j・0t(ゼリー状・とろみ水など)は、より配慮が必要な段階です。状態に迷う場合は、かかりつけ医や言語聴覚士など専門職にご相談ください。

お盆の介護食 献立例

栄養バランスを考えた献立例を2パターンご用意しました。夏に不足しがちなたんぱく質とビタミンも意識しています。

献立例A(やわらかお盆膳)

軟飯
やわらかそうめん
精進揚げ(なす・かぼちゃ)
やわらかお煮しめ
水ようかん

お盆介護食 献立例A やわらかお盆膳

献立例B(つぶしお盆膳・嚥下配慮強め)

全粥
冬瓜のそぼろあんかけ
豆腐の白和え
なめらかぼたもち風

お盆介護食 献立例B つぶしお盆膳

栄養価献立例A(やわらか膳)献立例B(つぶし膳)
メニュー軟飯
やわらかそうめん
精進揚げ
お煮しめ
水ようかん
全粥
冬瓜のそぼろあんかけ
豆腐の白和え
なめらかぼたもち風
エネルギー520kcal420kcal
たんぱく質18.0g15.0g
脂質14.0g10.0g
炭水化物80.0g68.0g
食物繊維5.0g4.0g
カルシウム180mg200mg
ビタミンC25mg18mg
食塩相当量2.0g1.8g

献立例Aは噛む力が比較的ある方向け、Bは舌でつぶせる程度の方向けです。どちらも豆腐や高野豆腐でたんぱく質を補い、夏バテ対策にもなる構成にしています🌸

お盆の介護食 嚥下対応の調理5原則

精進料理をやわらかく安全に仕上げるための、現場で実践している5つの原則です。
嚥下対応の調理5原則

  • ①やわらかく煮含める
    野菜や乾物は、箸でほろりと崩れるまで時間をかけて煮る。圧力鍋も便利
  • ②ひと口大・繊維を断つ
    繊維のある野菜は繊維を断ち切る方向に切り、ひと口大に。すすり込む麺は短くカット
  • ③とろみで誤嚥を防ぐ
    そうめんのつゆ・あんかけにとろみ調整剤を使い、口の中でまとまりやすくする
  • ④水分とたんぱく質を補う
    夏は脱水に注意。豆腐・高野豆腐・卵でたんぱく質を、汁物やゼリーで水分を
  • ⑤見た目と季節感を大切に
    器や彩りで季節を感じられる盛り付けに。食べる楽しみが食べる意欲につながります

とろみ調整剤は、つゆやあんかけのとろみづけに欠かせない介護食の必需品。さっと溶けてダマになりにくいタイプを選べば、むせ込みを防ぎ、安全に召し上がっていただけます。

お盆の嚥下対応レシピ3品

代表的な3品の作り方を詳しくご紹介します。
なめらかぼたもち風 作り方3ステップ


【1】やわらかそうめん(2人前)
そうめん100g/めんつゆ(ストレート)200ml/とろみ調整剤適量/青ねぎ少々

①そうめんを表示より1〜2分長めにやわらかく茹で、流水でしめて2〜3cmに短く切ります。
②めんつゆを温め、とろみ調整剤を加えて、軽くとろみをつけます。
③器にそうめんを盛り、とろみつゆをかけ、やわらかく刻んだ青ねぎを添えて完成。すすり込まずに食べられます。

【2】やわらかお煮しめ(2人前)
里芋4個/人参1/3本/かぼちゃ1/8個/高野豆腐1枚/干し椎茸2枚/精進だし(昆布・椎茸)400ml/薄口しょうゆ・みりん各大さじ1

①里芋・人参・かぼちゃをひと口大に切り、面取りします。高野豆腐は戻してひと口大に。
②精進だしと調味料で、野菜が箸でほろりと崩れるまで弱火でじっくり煮含めます。
③一度冷ますと味が染み込みます。再度温めて、やわらかさを確認してから提供を。

【3】なめらかぼたもち風(4個分)※餅の代替
上新粉50g/水適量/軟飯100g/こしあん120g

①上新粉を熱湯で練り、やわらかい団子生地を作ります(または軟飯をすりつぶして使用)。
②ひと口大に丸めます(もち米は使わず、誤嚥しにくいやわらかさに)。
③なめらかにのばしたこしあんで包んで完成。お供えにも、おやつにも安心していただけます。

お盆の介護食で避けたいNG食材3選

ご先祖様をお迎えする席だからこそ、安全に楽しんでいただくために気をつけたい食材を3つまとめました。
避けたいNG食材3選

  • 餅・もち米のぼたもちお盆の定番であるぼたもち・おはぎは、もち米が使われており、粘り気が強く喉に貼りつきやすいため、ご高齢の方には誤嚥・窒息のリスクが高い食材です。提供は避け、上新粉の団子や軟飯を使った「なめらかぼたもち風」や、ういろう・上新粉ゼリー・葛菓子などで代替しましょう。お供えの気持ちは大切にしつつ、安全な形で楽しんでいただくのが一番です。
  • お供えの硬い生果物りんごや梨などの硬い生果物は、噛み砕きにくく、かけらが気道に入る危険があります。お供えとして飾るのはよいですが、召し上がる際は、すりおろす・やわらかく煮る・コンポートにするなどの工夫を。バナナや熟した桃、缶詰の果物など、やわらかいものを選ぶと安心です。
  • そうめんの長いまま・濃いつゆそうめんは長いまますするとむせやすく、誤嚥につながります。必ず2〜3cmに短く切り、つゆにはとろみをつけてまとまりやすくしましょう。また、めんつゆは塩分が高めなので、薄めて使うのが基本。夏は汗で塩分も出ますが、とりすぎには注意し、薄味で素材の味を活かしましょう。

ひと手間かけるだけで、ご家族みんなが安心してお盆の食卓を囲めますよ🌸

現役介護士のお盆の食卓のコツ

お盆当日の調理スケジュール

★現役介護士のコツ
🍵 お盆の食卓で大切にしているのは、「安全と、故人を偲ぶ気持ちの両立」です。
精進料理をすべて完璧に揃える必要はありません。ご利用者様の嚥下の状態に合わせて、やわらかさやとろみを調整し、一品でもお盆らしいメニュー(そうめんや水ようかんなど)があれば、季節と行事を感じていただけます。器や彩りで「お盆だね」と会話が生まれることも、食べる意欲につながります。無理なく、ご家族やご利用者様のペースに合わせて楽しんでくださいね🥢

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お盆の介護食に関するよくある質問

お盆の介護食について、よくいただく質問4つにお答えします。

Q1. お盆はやっぱり精進料理にすべき?

A. 気持ちを大切にしつつ、柔軟にで大丈夫です。
地域や宗派で考え方は様々で、浄土真宗のように精進にこだわらない場合もあります。介護施設では、ご利用者様の栄養を優先し、豆腐・高野豆腐・卵などでたんぱく質を補うことも大切です。一品でもお盆らしいメニューがあれば、十分に季節を感じていただけますよ🌸

Q2. ぼたもちは食べさせてあげたいけど大丈夫?

A. もち米は避け、代替がおすすめです。
ぼたもちのもち米は喉に貼りつきやすく、ご高齢の方には誤嚥・窒息のリスクがあります。上新粉の団子や軟飯を使った「なめらかぼたもち風」、ういろうや葛菓子などで代替すれば、安全にお供えの気持ちを形にできます🥄

Q3. 夏の食欲が落ちている時の工夫は?

A. つるんと食べやすいものと水分補給を意識しましょう。
水ようかん・そうめん・冬瓜のあんかけなど、のど越しのよいメニューがおすすめ。夏は脱水にも注意が必要なので、汁物やゼリーで水分とエネルギーを補ってください。彩りや器で涼やかさを演出するのも食べる意欲につながります🍵

Q4. UDF区分と嚥下調整食分類2013、どう使い分ける?

A. 市販品はUDF、現場の共有は分類2013が目安です。
スーパーで買える介護食のパッケージにはUDF区分が、医療・介護の現場では嚥下調整食分類2013がよく使われます。本記事の早見表を参考に、ご家族の状態に合うかたさを選んでください。迷う場合は専門職にご相談を🌸

まとめ。。。

今回は、お盆の精進料理をやわらかく仕立てた介護食献立を7選ご紹介しました。

  • お盆の定番をやわらか仕立てで
    そうめん・お煮しめ・精進揚げ・ぼたもち風など7品
  • UDF×嚥下調整食分類2013で選ぶ
    状態に合わせたかたさ・とろみを
  • 餅は代替で安全に
    上新粉・こしあん・葛菓子などで誤嚥を防いで
  • 夏の栄養と水分も意識
    豆腐・高野豆腐でたんぱく質、汁物・ゼリーで水分を

お盆は、ご先祖様や故人を偲ぶ、心静かな大切な時間です。ご高齢のご家族と一緒に食卓を囲むなら、安全への配慮を忘れずに、けれど季節と行事の気持ちを大切に。やわらかく仕立てた精進料理で、みんなが安心して過ごせるお盆になりますように。ご家族やご利用者様のペースに合わせて、無理なく楽しんでくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。フッくんでした!

献立メニュー高齢者料理作り方(極秘レシピ)
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