料理研究家、料理大好きフッくんです。
煮ても、生でも、漬けてもおいしいかぶ 🥢
でも「買った翌日には葉がしなびて、実まで柔らかくなっていた」ということ、ありませんか?
こんなお悩み、ありませんか?
- かぶがすぐしなびてしまう
葉つきのまま袋に入れて野菜室へ、が一番傷む置き方なんですよね。 - かぶの葉をいつも捨ててしまう
葉は実とはまったく別の野菜だと思っていいくらい、栄養も使い道も違います。 - かぶは冷凍できるのか分からない
冷凍できます。ただし生のままとゆでてからで、向く料理が変わります。 - 切ったら中に穴が空いていた
「す」が入った状態ですね。食べられるかどうかの線引きも解説します。
この記事では、現役料理人20年・寿司職人20年、そして栄養士でもある私が、かぶを最後までおいしく使い切る保存のコツをまとめました。
お店で毎日かぶを扱ってきた手つきそのままで書いていきますね。

かぶの保存は「葉と実を切り分ける」ところから

結論から言いますね。かぶが長持ちするかどうかは、買ってきて最初の3分で決まります。
やることはひとつだけ。葉と実(根)を切り分けることです。
なぜ葉を落とすと長持ちするのか
かぶの葉は、畑から切り離されたあとも生きています。
そして実にたくわえられた水分を、葉がぐんぐん吸い上げてしまうんですね。
だから葉つきのまま置いておくと、翌日には実がしぼんで、表面にしわが寄ってきます。
逆に葉さえ落としておけば、実は1週間ほどハリを保ってくれます。買ってきた袋のまま野菜室に入れるのと、3分だけ手をかけるのとで、もちが倍近く変わるということですよね。
これは大根やにんじんも同じ考え方です。葉つきの根菜は「まず葉を落とす」と覚えてくださいね。
切り分けの3ステップ
- 実の1cm上で葉を切る
根元ギリギリで切ると実に傷が入り、そこから傷みが進みます。青い軸を1cmほど残すのがコツですよね。 - 土や汚れは洗わずに払う
水にぬらすと一気に傷みます。乾いた布やキッチンペーパーで、土を軽く落とすだけにしておきます。 - 葉と実は別々の袋に入れる
同じ袋に戻すと、結局そばで水分を奪い合います。面倒でも袋は分けてください。
軸をきれいに残すには、かぶを寝かせて包丁を横に入れるより、立てたまま軸の上から一気に切り落とすほうが失敗しません。
そして残した青い軸は、煮物や焼きかぶにしたときの飾りになります。白い実に青が少し覗くだけで、料理がぐっと店の顔つきになるんですよね。
軸の間には土が入り込んでいるので、使う直前に竹串の先で軽くかき出してから、流水でさっと。ここまでやると煮汁が濁りません。
かぶの保存期間早見表

まずは全体像を1枚で。どこに置いて何日もつのか、ここだけ見れば分かるようにまとめました。
| 保存場所 | 状態 | 期間の目安 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 常温 | 実(葉を落として新聞紙) | 3〜4日 | 気温15℃以下の冷暗所のときだけ |
| 冷蔵 | 実(まるごと) | 7〜10日 | これが基本の置き方 |
| 冷蔵 | 葉 | 2〜3日 | 先に使うか、下ゆでして冷凍へ |
| 冷蔵 | 切ったかぶ | 2〜3日 | 断面が乾く前に使い切る |
| 冷蔵 | 塩もみ・浅漬け | 3〜4日 | 水気を絞ってから保存容器へ |
| 冷凍 | 生のまま(薄切り・くし形) | 3〜4週間 | 煮物・汁物向き |
| 冷凍 | ゆでてから | 3〜4週間 | つぶして使いたいとき |
| 冷凍 | すりおろし | 2〜3週間 | かぶら蒸しやとろみづけに |
| 冷凍 | 葉(下ゆでして水気を絞る) | 約1か月 | 小分けにして平らに |
| 干す | 薄切りを天日で | 常温で約1か月 | 乾物として。湿気厳禁 |
日数はあくまで目安です。買った時点での鮮度、冷蔵庫の開け閉めの回数で前後しますので、最後は後半でお伝えする「傷んだサイン」で判断してくださいね。
かぶの冷蔵保存

いちばん出番の多い保存が冷蔵ですよね。実と葉で、包み方も日数もまったく違います。
実(根)の冷蔵保存
- 洗わずに新聞紙かキッチンペーパーで包む
かぶは水に弱い野菜です。土がついたままのほうが、実は長くもちます。 - ポリ袋に入れて口を軽く閉じる
ぴったり密閉すると中が蒸れます。口はふんわり折るくらいがちょうどいいですよね。 - 野菜室へ。立てても寝かせてもよい
大根と違ってかぶは丸いので、向きは気にしなくて大丈夫です。7〜10日を目安に。
葉の冷蔵保存
葉は2〜3日でしなびてしまう、足の速い葉物だと思ってください。小松菜と同じ扱いですね。
湿らせたキッチンペーパーで根元を包み、ポリ袋に入れて、できれば立てて野菜室へ。横に寝かせると、葉が起き上がろうとして体力を使ってしまいます。
3日で使い切れないと分かった時点で、迷わず下ゆでして冷凍に回すのがオススメですよね。
切ったあと・皮をむいたあとの保存
半分に切ったかぶは、断面から水分が抜けていきます。断面にぴったりラップを貼りつけて、保存袋へ入れて2〜3日が目安です。
皮をむいてしまったものは、水にさらすと味まで抜けます。さらさずにラップで包んで、翌日には使い切ってください。
※野菜の呼吸をゆるめてくれる保存袋です。新聞紙で包んだかぶをこの袋に入れておくと、野菜室でのハリの残り方が変わります。葉物との相性もいいので、かぶの葉にも使えます。
かぶの実(根・皮なし)は100gあたり約19kcal・ビタミンC約18mg・カリウム約250mgと、水分が多く軽い野菜です。
一方の葉は緑黄色野菜で、100gあたりカルシウム約250mg・ビタミンC約82mg・β-カロテン当量約2800μgを含みます。同じ野菜の同じ株なのに、ここまで数字が離れているんですよね。
実だけ使って葉を捨ててしまうのは、栄養士の目で見るとかなりもったいない話です。葉こそ先に食べる、と決めてしまうと迷いません。
※文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考にした概算値です。
かぶの常温保存はどこまで大丈夫?
結論から言うと、常温保存は「冬の冷暗所」に限った短期の置き方です。基本は冷蔵と考えてくださいね。
目安は気温15℃以下。玄関や北側の廊下、暖房の入らない部屋など、直射日光が当たらず風通しのある場所であれば、葉を落として新聞紙に包んで3〜4日はもちます。
逆に春から秋にかけては、常温はやめておいたほうがいいです。かぶは水分が多いので、暖かい部屋では表面から傷みが入ります。
そして常温に置いた場合でも、切ったあとは必ず冷蔵です。断面ができた時点で、かぶは別の食材になったと考えてください。
かぶの冷凍保存

かぶは冷凍できます。ただし冷凍すると繊維がこわれて、生のシャキシャキ感は戻りません。
ですので、冷凍したかぶはサラダや浅漬けではなく、煮物・汁物・つぶして使う料理に回す、と決めてしまうのが失敗しないコツですよね。
生のまま冷凍する
皮をむいて5mmほどの薄切り、または6等分のくし形に。水気をしっかり拭いて、保存袋に平らに並べて空気を抜きます。3〜4週間が目安です。
使うときは解凍せず、凍ったまま鍋へ。生から煮るより火の通りが早いので、煮くずれに注意してください。
ゆでてから冷凍する
一口大に切って、竹串がすっと通るまでゆでます。粗熱を取ってから小分けにして冷凍。こちらも3〜4週間。
つぶしてポタージュにしたり、あんかけの具にしたり。あとの手間がぐっと減ります。
すりおろして冷凍する
かぶをすりおろして軽く水気を切り、小分けにして薄く平らに冷凍します。2〜3週間が目安。
これがあると、かぶら蒸しや、汁物のとろみづけがすぐできます。板前の仕事場でも、すりおろしを冷凍しておくのは定番のやり方ですよね。
葉を冷凍する
塩を入れた湯でさっと下ゆでし、冷水に取って水気をぎゅっと絞ります。3cm幅に切って小分けにし、平らにして冷凍。約1か月。
凍ったまま味噌汁に落としたり、ごま油で炒めてふりかけにしたり。葉を捨てなくてよくなるのは、この冷凍のおかげですよね。
※冷凍用の保存袋です。かぶは平らに広げて凍らせると、必要なぶんだけパキッと折って使えます。厚みのある袋のほうが霜がつきにくく、味の落ちが遅くなります。
冷凍したかぶは繊維がこわれているぶん、煮汁を吸うスピードが生の倍ほど速いです。
だから味つけした煮汁を先に沸かしておいて、凍ったかぶを入れたら3〜4分で火を止め、余熱で味を入れる。これで角が残ったまま、中まで味が届きます。
私の店では、あんかけにする日の前夜にくし形で冷凍しておきました。翌日は火にかける時間が半分。忙しい日の夕飯にもそのまま使える段取りですよね。
かぶを干す・漬ける保存

冷蔵と冷凍のほかに、昔ながらの手も持っておくと、かぶを余らせなくなります。
干しかぶにする
3mmほどの薄切りかいちょう切りにして、ざるに重ならないよう並べ、風通しのよい日なたで2〜3日。カラカラになったら乾物です。
密閉容器に乾燥剤と一緒に入れて常温で約1か月。水で戻して煮物や酢の物に。干すと水分が抜けて、かぶの甘みがぎゅっと寄ります。
塩もみ・浅漬けにする
薄切りにしたかぶに、重さの2%ほどの塩をふって10分。出てきた水気を絞って、保存容器で冷蔵3〜4日です。
昆布とゆずの皮を少し入れると、それだけで店の小鉢になりますよね。
皮と軸まで使い切る
かぶの皮は、実より繊維がしっかりしています。厚めにむいた皮は細切りにしてきんぴらに。青い軸は刻んでご飯に混ぜると、彩りになります。
浅漬けや甘酢漬けは日持ちが延びますが、そのぶん塩分も一緒に増えます。
食塩相当量の目標量は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」で成人男性7.5g未満・成人女性6.5g未満/日とされています。かぶの浅漬け1皿(50gほど)で、およそ0.5〜1gが目安です。
汁物と漬けものが同じ食卓に並ぶ日は、汁物を薄めにする。これだけで1日の帳尻は合います。
なお、塩分や糖分の指示を受けている方は、かかりつけの先生の指示を優先してくださいね。
干す・漬けるは、冷蔵と冷凍のあいだを埋めてくれる手です。今日は使わないと決めた日に、5分だけ手を動かしておく。それだけで一週間先まで献立がつながりますよ。
かぶの鮮度の見分け方・傷んだサイン

日数の目安より確かなのは、自分の目と鼻です。ここを覚えておけば、迷わなくなりますよね。
新鮮なかぶの見分け方
- 葉が濃い緑でピンと立っている
葉は鮮度の物差しです。葉が元気なかぶは、実も間違いなく元気です。 - 実につやがあり、丸くしまっている
表面がなめらかで、押してもへこまないもの。しわが寄っているものは水分が抜けています。 - 持つとずっしり重い
同じ大きさなら重いほうが水分をたくわえています。軽いものは中がスカスカのことがあります。 - ひげ根が少なく、根元が白い
ひげ根が目立つものは育ちすぎで、繊維がかたくなりがちです。
傷んだかぶのサイン
- 表面がぬるぬるする
洗っても粘りが取れない状態は、傷みが進んでいます。この状態のものは使わないでください。 - 茶色い斑点や、透けたような変色がある
部分的なら厚めに切り落とせば使えますが、内部まで色が入っていたら処分してください。 - 酸っぱい・鼻をつくにおいがする
かぶ本来の甘い香りが消えて刺激臭になったら、見た目がきれいでも使いません。 - 葉が黄色くとろけている
葉が先に傷みます。葉がとろけていたら、実も日にちが経っている合図です。 - 切ったら中に「す」が入っている
すが入っただけなら食べられます。ただし味も食感も落ちるので、煮物より汁物やすりおろしに回してください。
「す」というのは、育ちすぎや水分が抜けたことで、実の中にスポンジのような空洞ができた状態です。傷んでいるわけではないので、そこだけは安心してくださいね。
かぶの大量消費・使い切りアイデア

ひと袋買うと、たいてい4〜5個入っていますよね。使い切る道筋を先に決めておくと、しなびさせずにすみます。
- 初日は生でサラダか浅漬け
いちばん瑞々しい日にしか食べられない料理を、先に。薄切りに塩とオリーブオイル、それだけで十分です。 - 2〜3日目は煮物・そぼろあん
だしで炊いて、鶏そぼろのあんをかけます。かぶは煮えるのが早いので、火にかけるのは10分ほど。 - 4日目以降はポタージュ
少ししなびてきても、玉ねぎと一緒に煮てミキサーにかければ問題ありません。牛乳でのばして仕上げます。 - 葉はふりかけか味噌汁
ごま油で炒めて、しょうゆとかつお節。ご飯のおともになります。 - 残りは冷凍か干しかぶへ
使い切れないと分かった日に、迷わず切って冷凍。これが一番のむだ減らしですよね。
作り置きにするときは、線を一本引いておいてください。
粗熱は30分以内に取るのが基本です。浅い容器に広げて、鍋のまま室温に置かないこと。ゆっくり冷めていくあいだが、いちばん傷みやすい時間だからですね。
冷蔵での日持ちは、煮物なら2〜3日。食べるときは中心まで湯気が立つまで温め直します。75℃で1分以上が目安です。
そして一度解凍したものを、また凍らせるのはやめてください。かぶは水分が多いので、味も食感も戻らなくなります。
※浅漬けや煮物の作り置きに使う保存容器です。浅くて口の広いものを選ぶと粗熱が早く取れますし、中身が見えるので食べ忘れも減ります。
高齢者や子供にやさしいかぶの保存と使い方

かぶは、やわらかく煮えるのに形が残ってくれる、めずらしい野菜です。だからこそ、家族の年齢に合わせて出し方を変えると生きてきますよね。
高齢のご家族に出すとき
冷凍したかぶは繊維がこわれているので、生から煮るよりやわらかく仕上がります。下ごしらえの手間をかけずに、やわらかさだけ手に入るということですね。
葉は繊維が口に残りやすいので、細かく刻むか、ゆでてすりつぶしてから使います。
お子さんに出すとき
かぶは離乳食の中期ごろから使えます。皮を厚めにむいてやわらかく煮て、つぶすかとろみをつけて。味つけはごく薄味で十分です。
葉は繊維があるので、後期以降に、細かく刻んでから少量ずつ。
気をつけたいのが甘酢漬けや市販の漬けものです。はちみつは1歳未満のお子さんには、加熱してあっても使えません。原材料を確かめてから出してくださいね。
また、豆やナッツなど丸くてつるんとしたものは5歳ごろまで丸ごと出さない、というのが消費者庁の示している線です。かぶも、小さく丸い形に切りそろえるのは避けて、平たい一口大にしてあげてください。
私は現役介護士でもあります。
かぶは煮ると舌でつぶせるほどやわらかくなり、口の中でまとまりやすいので、飲み込みに不安のある方にも扱いやすい野菜です。
それでも丸ごとや大きな塊のままは避けて、平たい一口大に切ること。やわらかく煮えていても、大きさは残ります。
煮汁にとろみをつけると、実と汁がばらばらにならず、ひと口がまとまります。
そして、かぶそのものが難しい日もあります。そんな日は、すりおろしたかぶを汁物に溶かし込む。形は消えても、かぶの甘みはちゃんと届きます。かぶをすりおろしに置き換える日があっていい、と思っています。
かぶの保存でよくある質問
Q1.かぶは冷凍できる?
できます。生のまま薄切りやくし形で3〜4週間、ゆでてからでも3〜4週間、すりおろしなら2〜3週間が目安です。
ただし解凍すると生のシャキシャキ感は戻らないので、煮物・汁物・つぶす料理に使ってくださいね。
Q2.かぶの葉は食べられる?どう保存する?
食べられますし、栄養の面では葉のほうが濃い野菜です。
冷蔵なら湿らせたペーパーで包んで2〜3日。使い切れないときは、さっと下ゆでして水気を絞り、小分け冷凍で約1か月もちます。
Q3.かぶに「す」が入っていても食べられる?
食べられます。すは育ちすぎや水分が抜けてできる空洞で、傷んでいるわけではありません。
ただし食感と味は落ちるので、煮物より、すりおろしやポタージュに回すのがオススメです。
Q4.かぶと大根は同じように保存していい?
「葉を落とす」までは同じです。そこから先が違います。
大根は長いので立てて保存し、部位で使い分けます。かぶは丸くて水分が多いので、向きは気にせず、日数を短めに見ておくこと。かぶは大根より足が速いと覚えておくと間違いません。
まとめ。。。

かぶの保存を、最後にもう一度まとめますね。
- 買ったらまず葉と実を切り分ける
実の1cm上で切り、別々の袋へ。これだけでもちが変わります。 - 実は洗わず新聞紙に包んで野菜室に7〜10日
水分は大敵。土がついたままのほうが長もちします。 - 葉は2〜3日。足の速い葉物と同じ扱い
使い切れないなら、下ゆでして冷凍で約1か月。 - 常温は冬の冷暗所で3〜4日まで
気温15℃を超える時期は冷蔵にしてください。 - 冷凍は生・ゆで・すりおろしの3通り
解凍後は煮物・汁物・つぶす料理へ。生食には戻しません。 - 干す・漬けるで、さらに先まで持たせる
干しかぶは常温で約1か月、浅漬けは冷蔵3〜4日。 - ぬめり・変色・においが出たら使わない
「す」だけなら食べられます。ここの線引きを覚えてください。 - 家族の年齢に合わせて、切り方と形を変える
平たい一口大に、そしてとろみを。かぶはそれに応えてくれる野菜です。
かぶって、地味な顔をしていますが、生でも煮ても漬けても働いてくれる、台所のありがたい味方なんですよね。
私も店で、あと一品足りないという日にどれだけ助けられたか分かりません。葉つきで一袋買ったら、今日の分、明日の分、冷凍する分、と最初に決めてしまう。それだけで、しなびたかぶを捨てる日がなくなります。
今日のかぶも、最後の一切れまでおいしく食べてもらえたらうれしいです。
フッくんでした!
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