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クリスマスの介護食献立7選!やわらかチキン・ケーキを栄養士×現役介護士が完全解説

クリスマスの介護食献立7選 アイキャッチ
この記事は約10分で読めます。

料理研究家、料理大好きフッくんです。

クリスマスは、ご家族や施設のみんなで食卓を囲む、一年でも特別にぎやかな日ですよね。チキンにケーキ、彩り豊かなごちそうが並ぶと、それだけで心がはずみます。ただ、洋風のごちそうは——実はご高齢の方にとって「噛む・飲み込む」の難所がいっぱい隠れているんです。

「おじいちゃんおばあちゃんにも、クリスマスのチキンを食べさせてあげたい」——ご家族はそう願い、「ご利用者様にも、クリスマス会のごちそうを食べて頂きたい」——私たち介護の現場も同じ気持ちです。だからこそ、華やかさはそのままに、やわらかく安全に仕立て直すことが大切です。

今回は、クリスマスのごちそうを嚥下(えんげ)に配慮してやわらかく仕立てた献立を7選、栄養士・現役介護士の視点でご紹介します。

  • クリスマスのごちそうをやわらか仕立てで
    チキン・ポタージュ・ケーキを嚥下に配慮した洋風メニューに
  • かたい肉をやわらかくするプロの技
    酵素・切込み・煮込み・あんでとじる方法を料理人として解説します
  • UDF×嚥下調整食分類2013の早見表
    ご家族の状態に合わせて選べます
  • クリスマスで避けたいNG食材も分かる
    骨・ナッツ・パサつくケーキの落とし穴を解説します

ぜひ最後までご覧くださいね🌸

クリスマスの介護食の基本

クリスマスの介護食の基本

クリスマスのごちそうは華やかですが、ご高齢の方と囲むなら「安全」と「お祝いの楽しさ」の両立が大切です。実は、洋風のごちそうには難所が多いんです。

  • 赤・緑・白の彩りでクリスマス感を
    トマトやかぼちゃの赤、ブロッコリーの緑、クリームの白で食卓が一気に華やぎます
  • 難所は「骨・繊維・パサつき」
    ローストチキンの骨や繊維、ナッツ、そしてパサつくスポンジケーキは誤嚥の原因になりやすい食材です
  • 「やわらかく」と「まとめる」の両方を
    噛む力には酵素や煮込みでやわらかく、飲み込む力にはあんやソースでまとまりやすく

クリスマスは、にぎやかな気持ちを大切にしながら、ご本人の体調にもやさしい一膳にしたいですね🍵

クリスマスの介護食献立7選

クリスマスの介護食 献立7選

クリスマスのごちそうを、嚥下に配慮してやわらか仕立てにした7品です。

  • ①やわらかチキンのクリーム煮
    ローストチキンの代わりに、骨を外したもも肉を酵素でやわらかくしてクリームで煮込む主役の一品
  • ②赤いポタージュ(トマト or かぼちゃ)
    温かくのど越しがよく、クリスマスカラーの彩り。スープは嚥下にやさしい定番
  • ③鶏ひき肉のやわらかテリーヌ
    パーティらしいごちそうを、ひき肉でしっとりやわらかく。骨も繊維もなく安心
  • ④緑と赤のやわらか温野菜
    ブロッコリー・にんじんをくたっと煮て、サラダの彩りを安全な形で
  • ⑤なめらかポテトグラタン
    かたいマカロニは使わず、やわらかポテトとホワイトソースでとろりと仕上げる
  • ⑥紅白のクリスマスゼリー
    赤(いちご)×白(ミルク)で、つるんと食べやすいデザート。彩りもクリスマスらしく
  • ⑦やわらかケーキ風
    パサつくスポンジは牛乳で湿らせ、生クリームはむせにくいヨーグルトクリームで仕立てる

クリスマスのチキンをやわらかくする一番のおすすめが塩麹です。麹の酵素が肉のたんぱく質を分解して、ぐっとやわらかく仕上げてくれます。漬けておくだけで失敗が少なく、手作りのやわらか食の心強い味方になります。

UDF×嚥下調整食分類2013 早見表

UDF×嚥下調整食分類2013 早見表

ご家族やご利用者様の状態に合わせて、かたさ・とろみを選びましょう。市販の介護食でおなじみのUDF区分と、医療・介護現場で使われる嚥下調整食分類2013の対応の目安です。

UDF区分嚥下調整食分類2013かたさの目安・この献立での例
UDF区分1(容易にかめる)コード4かたい・大きいものはやや苦手な方に。やわらかチキンのクリーム煮・温野菜
UDF区分2(歯ぐきでつぶせる)コード3歯ぐきでつぶせるかたさ。鶏ひき肉のテリーヌ・なめらかポテトグラタン
UDF区分3(舌でつぶせる)コード2-2舌でつぶせるなめらかさ。赤いポタージュ・やわらかケーキ風
UDF区分4(かまなくてよい)コード2-1かまずに食べられる均質なもの。ポタージュ・紅白ゼリー

UDF区分に該当しないコード1j・0j・0t(ゼリー状・とろみ水など)は、より配慮が必要な段階です。状態に迷う場合は、かかりつけ医や言語聴覚士など専門職にご相談ください。

クリスマスの介護食 献立例

栄養バランスを考えたクリスマス膳の献立例を2パターンご用意しました。お祝いらしさを大切にしつつ、たんぱく質やビタミンも意識しています。

献立例A(やわらかクリスマス膳)

①やわらかパン(牛乳でしっとり)
②やわらかチキンのクリーム煮
③赤いポタージュ
④緑と赤のやわらか温野菜
⑤紅白のクリスマスゼリー

クリスマス介護食 献立例A やわらかクリスマス膳

献立例B(つぶしクリスマス膳・嚥下配慮強め)

①全粥
②鶏ひき肉のやわらかテリーヌ
③なめらかポテトグラタン
④やわらかケーキ風

クリスマス介護食 献立例B つぶしクリスマス膳

栄養価献立例A(やわらかクリスマス膳)献立例B(つぶしクリスマス膳)
メニューやわらかパン
チキンのクリーム煮
赤いポタージュ
やわらか温野菜
紅白ゼリー
全粥
鶏ひき肉のテリーヌ
なめらかポテトグラタン
やわらかケーキ風
エネルギー約540kcal約450kcal
たんぱく質約24g約18g
脂質約18g約14g
炭水化物約70g約63g
食物繊維約5g約4g
カルシウム約200mg約180mg
ビタミンC約40mg約30mg
食塩相当量約2.3g約1.9g

献立例Aは噛む力が比較的ある方向け、Bは舌でつぶせる程度の方向けです。どちらも鶏肉と乳製品でたんぱく質を補い、クリスマスらしい彩りを大切にした構成にしています🌸

クリスマスの介護食 嚥下対応の調理5原則

嚥下対応の調理5原則

洋風のごちそうをやわらかく安全に仕上げるための、現場で実践している5つの原則です。クリスマスの主役・チキンをやわらかくするコツも、ここに詰め込みました。

  • ①切込みを入れて繊維を断つ
    鶏肉の厚い部分に隠し包丁を入れ、繊維に直角にそぎ切りにすると、それだけで噛み切りやすくなります
  • ②酵素の力でやわらかく漬ける
    塩麹・すりおろし玉ねぎ・まいたけ・ヨーグルトに30分〜一晩漬けると、たんぱく質が分解されてやわらかに。パイナップルやキウイも強力ですが、加熱前の漬け込みで使うのがコツ
  • ③保水でパサつきを防ぐ
    かたくなりやすい胸肉よりもも肉を選び、砂糖ひとつまみや塩水で下処理すると、しっとり仕上がります
  • ④弱火でじっくり煮込む
    クリーム煮や煮込みは、コラーゲンがゼラチンに変わってほろほろに。圧力鍋を使えば時短になります
  • ⑤あんやソースでとじる
    仕上げにホワイトソースやとろみをつけると、口の中でまとまって飲み込みやすくなります。やわらかさと、まとまりやすさは別物として両方そろえるのが大切です

とろみ調整剤は、ソースやスープをまとまりやすくする介護食の必需品。さっと溶けてダマになりにくいタイプを選べば、むせ込みを防ぎ、安全に召し上がっていただけます。

クリスマスの嚥下対応レシピ3品

やわらかチキンのクリーム煮 3ステップ

クリスマス膳の代表的な3品の作り方を詳しくご紹介します。やわらかくする技術を、実際の手順に落とし込みました。


【1】やわらかチキンのクリーム煮(2人前)※主役
鶏もも肉200g/塩麹大さじ1/すりおろし玉ねぎ大さじ2/バター10g/薄力粉大さじ1/牛乳200ml/しめじ・ブロッコリー適量/塩こしょう少々/とろみ調整剤適量

①鶏もも肉は厚い部分に切込みを入れ、繊維に直角にひと口大のそぎ切りにします。
②塩麹とすりおろし玉ねぎをもみ込み、30分〜(時間があれば一晩)漬けてやわらかくします。
③バターで鶏肉を炒め、薄力粉をふって牛乳を少しずつ加え、弱火で15分ほどじっくり煮込みます。鶏肉は中心までしっかり火を通すのが安全の目安です(中心温度75℃で1分以上)。
④やわらかく茹でたブロッコリーを加え、最後にとろみ調整剤でなめらかにとじて完成。骨は使わず、ほろほろやわらかに仕上がります。

【2】赤いポタージュ(2人前)
かぼちゃ(またはトマト)200g/玉ねぎ1/4個/牛乳200ml/バター5g/コンソメ小さじ1/塩少々

①かぼちゃと玉ねぎをやわらかく煮て、ミキサーでなめらかにします。
②鍋に戻し、牛乳・バター・コンソメを加えて温めます。
③とろみが足りなければ少し煮詰めて調整。つるんとのど越しよく、クリスマスカラーの一品です。

【3】やわらかケーキ風(2人前)
市販のスポンジ(またはカステラ)2切れ/牛乳大さじ3/プレーンヨーグルト100g/いちご2〜3粒/砂糖少々

①スポンジを器に入れ、牛乳を全体にしみ込ませてやわらかくします(パサつき対策)。
②水切りヨーグルトに砂糖を混ぜ、むせにくいやわらかクリームに。
③スポンジにのせ、つぶしたいちごを飾って完成。生クリームより誤嚥しにくく、クリスマス気分を安全に楽しめます。

クリスマスの介護食で避けたいNG食材3選

クリスマス介護食 避けたいNG食材3選

にぎやかなクリスマスだからこそ、安全に楽しんでいただくために気をつけたい食材を3つまとめました。

  • 骨付きローストチキン・かたい胸肉クリスマスの定番ローストチキンは、骨や繊維、パサついた胸肉が誤嚥や窒息の原因になります。骨は必ず外し、もも肉を酵素でやわらかくして煮込むか、ひき肉のテリーヌにするのがおすすめです。骨つきの見た目を楽しみたい時は、飾りとして添えるだけにして、召し上がる分はやわらか調理にしましょう。
  • ナッツ類・ピンチョスの竹串アーモンドやくるみなどのナッツは砕けると気道に入りやすく、ご高齢の方には危険です。使う場合は細かく砕いてペースト状にするか、避けましょう。また、パーティで出がちなピンチョス(串刺し)の竹串は先が鋭く、口や喉を傷つける危険があるため、必ず串を抜き、ひと口大に切り分けてから提供してください。
  • パサつくスポンジ・生クリーム・硬いバゲットクリスマスケーキはなめらかに見えて、スポンジがパサついてむせる方が多い食材です。スポンジは牛乳でしっとり湿らせ、生クリームはむせにくい水切りヨーグルトのクリームに置き換えると安心です。硬いバゲットも、牛乳に浸したパン粥ややわらかいパンに替えましょう。

ひと手間かけるだけで、ご家族みんなが安心してクリスマスの食卓を囲めます🌸

現役介護士のクリスマスの食卓のコツ

現役介護士のクリスマスの食卓のコツ

★現役介護士のコツ
🥄 クリスマスの食卓で大切にしているのは、「目で楽しむごちそう」です。
やわらかく仕立てると、どうしても見た目がやさしくなりがちです。そこで、赤いポタージュ・緑の温野菜・白いクリームと、お皿の上でクリスマスカラーを意識すると、ぐっと華やかになります。サンタの帽子のピックや星形にくり抜いたにんじんを飾るだけでも「クリスマスだね」と笑顔が生まれます。味やかたさだけでなく、彩りと会話も、食べる意欲を引き出す大切なごちそうですよ🍵

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クリスマスの介護食に関するよくある質問

クリスマスの介護食について、よくいただく質問4つにお答えします。

Q1. ローストチキンを食べさせてあげたいけど大丈夫?

A. 骨を外して、やわらか調理にがおすすめです。
骨付きチキンは骨や繊維が危険なので、もも肉を塩麹などの酵素でやわらかくして煮込むか、ひき肉のテリーヌにすると安心です。鶏肉・鶏ひき肉は、中心までしっかり加熱(中心温度75℃で1分以上)するのが食中毒対策の目安です。骨つきの見た目は飾りで楽しみ、召し上がる分はやわらか仕立てにしましょう🍵

Q2. かたい肉を手作りでやわらかくするコツは?

A. 酵素・切込み・煮込みの合わせ技が効きます。
塩麹やすりおろし玉ねぎ・まいたけに漬けて酵素でやわらかくし、繊維に直角に切込みを入れ、弱火でじっくり煮込む。この3つを合わせると、家庭でもぐっとやわらかくなります。仕上げにあんでとじれば、飲み込みやすさも加わりますよ🥄

Q3. クリスマスケーキは食べられますか?

A. スポンジを湿らせ、クリームを工夫すれば楽しめます。
パサつくスポンジは牛乳でしっとりさせ、生クリームは水切りヨーグルトのクリームに替えるとむせにくくなります。ムース状のケーキやゼリーもおすすめです。つぶしたいちごを添えれば、見た目もクリスマスらしくなります🌸

Q4. 施設のクリスマス会で気をつけることは?

A. 彩り・ひと口大・とろみの3点を意識しましょう。
大人数では一人ひとりの状態に合わせるのが難しいので、基本をやわらか・ひと口大にし、必要な方にはとろみを足す形が安心です。赤・緑・白の彩りとBGMで、目と耳からもクリスマスを楽しんでいただけます🍵

まとめ。。。

今回は、クリスマスのごちそうをやわらかく仕立てた介護食献立を7選ご紹介しました。

  • クリスマスのごちそうをやわらか仕立てで
    チキンのクリーム煮・ポタージュ・やわらかケーキなど洋風7品
  • かたい肉は酵素・切込み・煮込みでやわらかく
    塩麹やすりおろし玉ねぎに漬け、繊維を断ち、じっくり煮込むのがコツ
  • 「やわらかく」と「あんでまとめる」は両方そろえる
    噛む力と飲み込む力、それぞれへの配慮を忘れずに
  • 骨・ナッツ・パサつきケーキは避けて工夫を
    骨は外し、ナッツは砕き、スポンジは牛乳で湿らせて安全に

クリスマスは、みんなで笑い合う、あたたかくにぎやかな一日です。ご高齢のご家族と食卓を囲むなら、安全への配慮を忘れずに、けれどお祝いの華やかさをたっぷりこめて。やわらかく仕立てたごちそうで、みんなが笑顔で過ごせるクリスマスになりますように。ご本人のペースに合わせて、無理なく楽しんでくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。フッくんでした!

献立メニュー高齢者料理作り方(極秘レシピ)
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