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お吸い物の具材20選!定番の組み合わせ・季節の具・だしの合わせ方を料理人が解説

塗りの椀のお吸い物と具材の小皿
この記事は約13分で読めます。

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料理研究家、料理大好きフッくんです。

澄んだだしに、三つ葉の緑と柚子の香りがふわっと立つお吸い物。
おもてなしの日や、お祝いの席に一椀あると、ぐっと食卓が整いますよね。

でも、いざ作ろうとすると、こんなことで迷いませんか?🥹

  • お吸い物の具は何を入れる?
    豆腐とわかめ以外に、何を入れればいいか分からない。
  • 組み合わせがいつも同じになる
    季節に合わせて、具を変えてみたい。
  • 味がぼやける
    だしと塩の加減が分からず、お店のような味にならない。

この記事では、現役料理人20年の私が、お吸い物の具材を20選でお伝えします。
具の3つの役目から、定番と季節の具、組み合わせ、だしの合わせ方、家族への出し方まで、順番に見ていきましょう。

黒塗りの椀に盛ったお吸い物

  1. お吸い物の具——3つの役目で選ぶ
  2. お吸い物とは——だしが主役の汁
  3. 具材選びの3つの考え方
    1. ①具は3つまで
    2. ②色をそろえる
    3. ③季節を一つ入れる
    4. 具材の早見表
  4. 定番の具材10選——通年で使える
    1. 豆腐——白い椀種
    2. はんぺん——ふわふわ
    3. 卵——かき玉に
    4. 麩——汁を含む
    5. 白身魚——上品な椀種
    6. えび——紅白の彩り
    7. わかめ——緑の椀づま
    8. しいたけ——うま味を
    9. ねぎ——白髪ねぎで
    10. 三つ葉——定番の吸い口
  5. 季節の具材10選——椀に季節を
    1. はまぐり——春の椀種
    2. たけのこ——若竹に
    3. 木の芽——春の吸い口
    4. じゅんさい——夏の涼
    5. 冬瓜——夏の椀種
    6. 松茸——秋の香り
    7. 食用菊——秋の彩り
    8. かぶ——冬のやわらか
    9. 百合根——冬の白
    10. 柚子——冬の吸い口
  6. 定番の組み合わせ7つ
  7. だしの合わせ方——6工程
    1. 工程1 一番だしを引く
    2. 工程2 だしを温める
    3. 工程3 塩としょうゆで味つけ
    4. 工程4 味見をする
    5. 工程5 椀種を椀に入れる
    6. 工程6 だしを注いで吸い口を
  8. 避けたいこと3つ——具を入れすぎない
  9. お吸い物の栄養——だしで塩を控える
  10. 高齢者や子供にやさしいお吸い物
    1. 高齢の家族に出すとき
    2. 小さなお子さんに出すとき
  11. お吸い物の具材でよくある質問
    1. Q1. すまし汁とお吸い物の違いは?
    2. Q2. 具は何種類まで?
    3. Q3. 顆粒だしでも作れる?
    4. Q4. 前の日に作っておける?
    5. Q5. 三つ葉がないときは?
  12. “おいしい”は、全部が重なること
  13. まとめ。。。
  14. 関連記事

お吸い物の具——3つの役目で選ぶ

お吸い物の具は、主役の「椀種」、彩りを添える「椀づま」、香りの「吸い口」の3つから、1つずつ選ぶのが基本です。
たとえば、豆腐とわかめと三つ葉、はんぺんと三つ葉と柚子、といった組み合わせですよね。
具は少なめにして、だしの味がまっすぐ伝わるようにするのが、お吸い物の大切なところです。

この記事では、通年で使える定番の具を10、季節を感じる具を10、あわせて20の具材をご紹介します。
どの具も、3つの役目のどれにあたるかを書いているので、組み合わせを考えるときの手がかりにしてください。

お吸い物とは——だしが主役の汁

お吸い物の椀種・椀づま・吸い口

お吸い物は、かつおと昆布のだしに、塩とうすくちしょうゆで薄く味をつけた、澄んだ汁物です。
だしの取り方の記事では、一番だしを、お吸い物のように「だしの味を主役にする料理に向きます」とお伝えしています。
お吸い物は、まさにだしを味わうための一椀なんです。

料理の世界では、お吸い物の具を3つの役目に分けて考えます。
主役になる「椀種」、色や歯ざわりを添える「椀づま」、そして最後に香りを添える「吸い口」です。
この3つを1つずつ選ぶと、少ない具でも、見た目も香りも整ったお吸い物になります。

具材選びの3つの考え方

お吸い物の具材選びの3つの考え方

お吸い物の具を選ぶとき、私は3つのことを見ています。
どれも、だしの味を主役にしたまま、椀の中をきれいにまとめるための考え方です。
この3つを押さえると、いつもの具でも、ぐっとお店らしい一椀になります。

①具は3つまで

椀種・椀づま・吸い口を1つずつ、あわせて3つまでが目安です。
具が多いと、だしの味がぼやけて、お吸い物らしさが薄れてしまいます。

②色をそろえる

白い椀種に、緑の椀づま、黄色の吸い口のように、色が重ならないように選びます。
ふたを開けたときの彩りも、お吸い物のごちそうです。

③季節を一つ入れる

春なら木の芽、秋なら松茸、冬なら柚子と、季節の具を一つ入れると、椀に季節が生まれます。
吸い口を季節のものに替えるだけでも、十分に季節を感じられます。

具材の早見表

具材 役目 下ごしらえ
豆腐 椀種 さいの目に切る
はんぺん 椀種 型で抜くか角切り
卵(かき玉) 椀種 煮立ったところに流し入れる
麩 椀種 水で戻して水気を絞る
白身魚 椀種 骨を取り、霜降りしてからだしで中まで煮る
えび 椀種 背わたを取り、中まで火を通す
わかめ 椀づま 戻して食べやすく切る
しいたけ 椀づま 薄切りか飾り切り
ねぎ 椀づま 白い部分を細く切る
三つ葉 吸い口 さっと湯通しして結ぶか切る
はまぐり(春) 椀種 砂抜きしてから水から煮る
たけのこ(春) 椀種 茹でたものを薄切りに
木の芽(春) 吸い口 手のひらでたたいて香りを出す
じゅんさい(夏) 椀づま さっと湯通しして冷水に
冬瓜(夏) 椀種 皮をむいてだしで煮含める
松茸(秋) 椀種 汚れを拭いて薄く裂く
食用菊(秋) 椀づま 花びらをさっと茹でる
かぶ(冬) 椀種 だしでやわらかく煮る
百合根(冬) 椀づま 1枚ずつはがして茹でる
柚子(冬) 吸い口 皮を薄くそぐ

定番の具材10選——通年で使える

お吸い物の定番の具材10選

まずは、一年中手に入って、いつでもお吸い物に使える10の具材です。
この10の中から、椀種・椀づま・吸い口を1つずつ選べば、それだけで整った一椀になります。
迷ったときは、豆腐とわかめと三つ葉から始めてみてください。

豆腐——白い椀種

さいの目に切った豆腐は、お吸い物の身近な椀種です。
絹ごし豆腐を使うと、なめらかで、だしの味を邪魔しません。

はんぺん——ふわふわ

はんぺんは、ふわっとやわらかく、汁を含んでおいしくなる椀種です。
型で抜くと、お祝いの席にも映える一椀になります。

卵——かき玉に

溶き卵を流し入れたかき玉は、やさしい黄色が椀を明るくしてくれます。
卵は、煮立ったところに流し入れて、中までしっかり火を通してください。

麩——汁を含む

手まり麩や花の形の麩は、汁を含んでやわらかくなり、見た目もかわいらしい椀種です。
水で戻して、水気を軽く絞ってから椀に入れます。

白身魚——上品な椀種

鯛などの白身魚は、お祝いのお吸い物に向く、上品な椀種です。
骨を2回確かめて、小さな骨のかけらまで取り除いてから、熱湯をかけて臭みを抜きます。
熱湯をかけるのは表面だけなので、そのあと、だしで中までしっかり火を通してから椀に入れてください。

えび——紅白の彩り

えびは、紅白の彩りになる、お祝いの日の椀種です。
背わたを取って、中まで火を通してから椀に入れてください。

わかめ——緑の椀づま

わかめは、緑の色と、つるっとした歯ざわりを添える椀づまです。
豆腐と合わせると、白と緑の、見慣れたお吸い物になります。

しいたけ——うま味を

しいたけは、だしにうま味を足してくれる椀づまです。
笠に飾り切りを入れると、ぐっとお店らしい椀になります。

ねぎ——白髪ねぎで

ねぎは、白い部分を細く切った白髪ねぎにすると、上品な椀づまになります。
香りが強いので、少しだけにしてください。

三つ葉——定番の吸い口

三つ葉は、お吸い物の吸い口の定番です。
さっと湯通しして結び三つ葉にすると、椀の中で形がきれいに残ります。

★現役料理人20年のコツ:椀種は「椀で温めて」から汁を張る🍳
豆腐やはんぺんなどの椀種は、先に温めた椀に入れておき、熱いだしを静かに注ぎます。
鍋の中で具を煮すぎないので、だしが濁らず、澄んだお吸い物に仕上がります。

椀そのものも、熱湯を張って温めておくと、最後のひと口まで温かいお吸い物を楽しめます。
注ぐときは、椀のふちから静かに注ぐと、具の形がくずれません。

季節の具材10選——椀に季節を

お吸い物の季節の具材10選

次は、季節を感じる10の具材です。
春夏秋冬に分けて、その季節に出回る具を選びました。
定番の具に一つ足すだけでも、椀の中に季節が生まれます。

はまぐり——春の椀種

はまぐりは、ひな祭りのお吸い物でおなじみの、春の椀種です。
砂抜きしてから水から煮て、火を通しても口が開かないものは使わないでください。
砂抜きのしかたは、はまぐりの保存方法の記事にまとめています。

たけのこ——若竹に

茹でたたけのこを薄く切り、わかめと合わせると、若竹のお吸い物になります。
やわらかい穂先を使うと、上品に仕上がります。

木の芽——春の吸い口

木の芽は、山椒の若葉で、春のお吸い物の吸い口です。
手のひらでぱんとたたいてから浮かべると、香りがふわっと立ちます。

じゅんさい——夏の涼

じゅんさいは、つるりとした口当たりが涼しげな、夏の椀づまです。
さっと湯通ししてから、冷たいお吸い物にしてもおいしくいただけます。

冬瓜——夏の椀種

冬瓜は、だしをたっぷり含んでとろりとやわらかくなる、夏の椀種です。
皮をむき、だしで煮含めてから椀に入れます。

松茸——秋の香り

松茸は、秋のお吸い物の主役になる香りの椀種です。
洗わずに汚れを拭き、薄く裂いて、だしでさっと火を通します。

食用菊——秋の彩り

食用菊は、黄色や紫の花びらで、秋の椀に彩りを添える椀づまです。
花びらをほぐして、酢を少し入れた湯でさっと茹でてから使います。

かぶ——冬のやわらか

かぶは、だしで煮るととろけるようにやわらかくなる、冬の椀種です。
葉を少し添えると、白と緑の冬らしい一椀になります。

百合根——冬の白

百合根は、ほっくりした甘みのある、冬の椀づまです。
1枚ずつはがして、崩れないようにさっと茹でてから使います。

柚子——冬の吸い口

柚子の皮は、冬のお吸い物の吸い口の定番です。
白いところを入れずに、黄色い表面だけを薄くそいで浮かべます。

★現役料理人20年のコツ:吸い口は「ふたをする直前」に🍳
三つ葉や柚子、木の芽などの吸い口は、椀にふたをする直前にのせます。
ふたを開けた瞬間に香りが立つのが、お吸い物のごちそうです。

季節の具は、少し値の張るものもあります。
そんなときは、椀種は定番の豆腐やはんぺんにして、吸い口だけを季節のものに替えてみてください。
それだけで、十分に季節を感じる一椀になりますよ。

定番の組み合わせ7つ

お吸い物の定番の組み合わせ7つ

ここでは、私がよく作る、お吸い物の定番の組み合わせを7つご紹介します。
どれも、椀種・椀づま・吸い口の3つの役目がそろっている組み合わせです。
迷ったときは、この表から選んでみてください。

組み合わせ 椀種 椀づま 吸い口
いつもの一椀 豆腐 わかめ 三つ葉
お祝いの一椀 はんぺん 三つ葉の結び 柚子
やさしい一椀 かき玉 — 三つ葉
お店の定番 麩 わかめ ねぎ
おもてなし 白身魚 しいたけ 木の芽
春の一椀 はまぐり — 三つ葉
秋の一椀 松茸 三つ葉 柚子

「お店の定番」の麩とわかめとねぎは、私のお店の献立表にも何度も出てくる、すまし汁の組み合わせです。
はまぐりやかき玉のように、椀種そのものに味や彩りがあるときは、椀づまを入れずに、吸い口だけを添えます。
具を足すより引くほうが、お吸い物はおいしくなります。

だしの合わせ方——6工程

お吸い物のだしの合わせ方6工程

お吸い物の味は、だしと塩の合わせ方で大きく変わります。
私のお店のすまし汁は、1人分のだし150mlに、塩0.6g、うすくちしょうゆ2.5g、みりんと砂糖をほんの少し、という分量です。
この分量をもとに、6つの工程で作っていきます。

工程1 一番だしを引く

かつお節と昆布で、一番だしを引きます。
だしの取り方の記事でお伝えしているとおり、だしは「沸騰させない・絞らない」ことが大切です。

工程2 だしを温める

使う分のだしを鍋に入れて、静かに温めます。
ぐらぐらと煮立てると香りが飛ぶので、弱めの中火にしてください。

工程3 塩としょうゆで味つけ

だしが温まったら、塩を溶かし、うすくちしょうゆを加えます。
しょうゆは香りづけなので、色がほんのりつくくらいで十分です。

工程4 味見をする

小皿にとって味見をします。
「少し薄いかな」と感じるくらいが、具や吸い口と合わせたときにちょうどよい味です。

工程5 椀種を椀に入れる

温めた椀に、椀種と椀づまを入れます。
火を通す必要がある具は、別の鍋でだしで温めてから入れてください。

工程6 だしを注いで吸い口を

椀のふちから、だしを静かに注ぎます。
最後に吸い口をのせて、すぐにふたをしてください。

家族の人数が増えても、だしと塩としょうゆの割合は同じです。
人数に合わせて、次の分量を目安にしてください。

  • 1人分
    だし150ml・塩0.6g・うすくちしょうゆ2.5g
  • 4人分
    だし600ml・塩2.4g・うすくちしょうゆ10g

最後は必ず味見をして、ご家族の好みに合わせて調整してくださいね。

避けたいこと3つ——具を入れすぎない

お吸い物で避けたいこと3つ

お吸い物を作るときに、ついやってしまいがちなことを3つ挙げておきます。
どれも、少し気をつけるだけで、ぐっと澄んだ一椀になります。

  • 具を入れすぎる
    具が多いと、だしの味がぼやけます。椀種・椀づま・吸い口の3つまでにします。
  • だしを煮立てる
    ぐらぐら煮ると、香りが飛んで濁ります。弱めの中火で静かに温めます。
  • しょうゆで色を濃くする
    しょうゆが多いと、澄んだ色が濁ります。味は塩でつけ、しょうゆは香りづけにします。

3つに共通するのは、「だしが主役、具は脇役」ということです。
具を引いて、だしの香りを守るほど、お吸い物はおいしくなります。

お吸い物の栄養——だしで塩を控える

お吸い物の栄養の考え方

お吸い物は、だしのうま味で味わう、薄味の汁物です。
栄養士として見ると、豆腐や卵、白身魚などの椀種で、たんぱく質を少し足せるのもうれしいところです。
献立に一椀添えるときは、ほかの料理の塩気とのバランスを見てください。

★栄養士のコツ:だしをしっかり引くと、塩は少しで足りる🥢
かつおと昆布のだしをしっかり引くと、うま味で満足感が出るので、塩やしょうゆは少しで足ります。
汁物を毎食出すご家庭は、小さめの椀によそうと、塩分をちょうどよく調整できます。
塩分の指示を受けている方は、かかりつけの先生の指示を優先してください。

この記事の具材に使う特定原材料は、えびと、かき玉の卵、しょうゆと麩の小麦です。
はんぺんには、商品によって、卵と、準ずる品目のやまいもが入ります。
準ずる品目では、大豆(豆腐・しょうゆ)が入ります。
食物アレルギーのあるご家族がいるときは、表示を確かめてください。

高齢者や子供にやさしいお吸い物

高齢者や子供にやさしいお吸い物

お吸い物は、やわらかい具が多く、家族みんなで囲みやすい汁物です。
ただ、さらさらの汁と、口に貼りつきやすい具や噛み切りにくい具があるので、食べる人に合わせて少し工夫してあげましょう。

高齢の家族に出すとき

お吸い物の汁はさらさらでむせやすいので、飲み込む力に不安がある方には、市販のとろみ剤(とろみ調整食品)でとろみをつけてください。
形ややわらかさは、日本摂食嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食学会分類2013を目安に調整してくださいね。

わかめは口の中に貼りつきやすいので、細かく刻んでください。
三つ葉の茎や、白髪ねぎは、細かく刻んで少しだけにします。
白身魚は、骨を2回確かめて、小さな骨のかけらまで取り除いてから、身をほぐしてお出しします。
はまぐりやえびは噛み切りにくいので、小さく刻んでください。
たけのこは、やわらかい穂先を薄く切ってお出しします。
じゅんさいはつるりとのどに入りやすいので、高齢の方の分には入れません。

小さなお子さんに出すとき

しいたけや松茸などのきのこ、たけのこの根元は噛み切りにくいので、3歳ごろまでのお子さんの分は外してください。
じゅんさいも、小さなお子さんの分には入れません。
白身魚は、骨を2回確かめて、小さな骨のかけらまで取り除いてからお出しします。

2歳以下のお子さんには、具をさらに細かく切って、汁はお湯で薄めて取り分けます。
温かいお吸い物は、少し冷ましてから渡してください。
1歳未満のお子さんには、この記事のお吸い物は出しません。
離乳食にだしを使う時期や量は、月齢で変わるので、かかりつけの先生や自治体の相談窓口で確かめてくださいね。

★現役介護士のコツ:お吸い物を、香りのとろみ椀に
私は現役介護士でもあります。
さらさらのお吸い物は、むせが心配で、なかなかお出しできない方がいます。
そんな日は、だしにとろみ剤でとろみをつけ、やわらかい豆腐とはんぺんを小さく切って入れ、最後に柚子の皮をひとかけのせてお出ししています。
ふたを開けると柚子がふわっと香って、「お吸い物の香りやね」と目を細めてくださいます。
さらさらのお吸い物を、香りのとろみ椀に置き換える日があっていい。

お吸い物の具材でよくある質問

最後に、お吸い物の具材について、よくいただく質問にお答えします。

Q1. すまし汁とお吸い物の違いは?

どちらも、だしに塩としょうゆで薄く味をつけた澄んだ汁物です。
お祝いやおもてなしの席で出すものを、お吸い物と呼ぶことが多いです。

Q2. 具は何種類まで?

椀種・椀づま・吸い口を1つずつ、3つまでが目安です。
はまぐりやかき玉のように具に味があるときは、2つでも十分です。

Q3. 顆粒だしでも作れる?

作れます。
顆粒だしには塩分が入っていることが多いので、塩は少なめから入れて、味見をしながら調整してください。

Q4. 前の日に作っておける?

だしは前の日に引いておけますが、具を入れるのは食べる直前にしてください。
具を入れたまま置くと、だしが濁り、具もやわらかくなりすぎます。

Q5. 三つ葉がないときは?

柚子の皮や、細く切ったねぎ、季節の木の芽など、ほかの吸い口に替えてください。
吸い口がひとつあるだけで、香りがぐっと引き立ちます。

“おいしい”は、全部が重なること

お吸い物を作るとき、私は四つの軸で見ています。
だしの香り、椀種の味わい、椀づまの彩り、そして吸い口の季節です。

お吸い物は、具が多いほどおいしくなる料理ではありません。
だしだけでは椀が寂しく、具だけではだしの香りが伝わらない。
それぞれが、同じ椀の中で別の役割を持っているから、ひと口目から最後のひと口まで、おいしいんです。

香りと、味わいと、彩りと、季節。
その全部が重なったとき、いつものお吸い物が、おもてなしの一椀になります。

まとめ。。。

お吸い物の具材のまとめ

お吸い物の具材を、最後にもう一度まとめますね。

  • 椀種・椀づま・吸い口の3つ
    主役・彩り・香りを1つずつ選ぶ。
  • 具は3つまで
    具を引くほど、だしの香りが伝わる。
  • 季節を一つ入れる
    吸い口を替えるだけでも季節が生まれる。
  • だし150mlに塩0.6g
    うすくちしょうゆ2.5gは香りづけに。
  • 吸い口はふたをする直前に
    ふたを開けた瞬間に香りが立つ。
  • 家族に合わせて刻む
    わかめは細かく、汁にはとろみ剤、きのこは3歳ごろまで外す。

お吸い物は、だしを味わうための、シンプルな汁物です。
椀種・椀づま・吸い口を1つずつ選ぶだけで、いつもの食卓が、ぐっと料亭のような一椀になります。
今日の献立に、季節の吸い口を一つ浮かべたお吸い物を添えてみてくださいね。
ふたを開けた瞬間の香りに、家族の顔がほころぶはずだよ。

フッくんでした!

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