料理研究家、料理大好きフッくんです。
赤いスープに、野菜も肉も魚介も。洋風の鍋の代表、トマト鍋 🍅
いざ作ろうとして「何を入れればいいのか」「和風の鍋と同じ具でいいのか」「酸っぱくて子どもが食べない」ということ、ありませんか?
正直に言うと、トマト鍋は具材の選び方が和風の鍋と違います。トマトの酸を受け止める具と、酸に負ける具がある。そこを知ると、迷わなくなります。
こんなお悩み、ありませんか?
- 定番の具材が分からない
鶏とウインナー、キャベツと玉ねぎ、じゃがいも。この5つで形になります。 - 魚介を入れていいのか迷う
入れてください。トマトと魚介は、地中海の組み合わせです。 - いつも同じで飽きる
チーズを一つ足すだけで、別の顔になります。 - 子どもが酸っぱがる
煮る時間と、甘みの具で変わります。
現役料理人20年・栄養士。店で冬になると毎週仕込んでいたトマト鍋の、具の選び方から書いていきますね。

トマト鍋の具材は「酸を受け止める具」

結論から言いますね。トマト鍋の具材は、トマトの酸を受け止められる具から選びます。
トマト鍋は、日本で2000年代に広まった鍋です。もともとはイタリアやスペインの煮込み料理——魚介をトマトで煮る「ズッパ・ディ・ペッシェ」や、鶏をトマトで煮る「カチャトーラ」——の考え方を、日本の鍋の形に置き換えたもの。だから具材の相性も、地中海の煮込みと同じなんですね。
トマトには酸があります。この酸は、煮るほど角が取れて甘みに変わりますが、それでも淡白すぎる具は、酸の中で味が消えてしまいます。豆腐、白身魚の刺身、繊細な葉物。和風の鍋では主役になれる具が、トマト鍋では埋もれる。
逆に、脂やうま味やでんぷんを持っている具は、酸と釣り合います。鶏もも、ウインナー、じゃがいも、キャベツ、チーズ。酸に負けず、酸を丸くしてくれる具。これがトマト鍋の土台です。
なお、トマト鍋の〆(チーズリゾットなど)や、合わせる副菜は献立の記事に詳しくまとめてあります。この記事は「鍋に入れる具」に絞って書きますね。
具材選びの3つの考え方

店でトマト鍋を仕込むとき、私は具材を3つの役割で見ていました。和風の鍋なら「だし・主役・彩り」ですが、トマト鍋は「土台・うま味・丸み」。酸のある鍋なので、最後の「丸み」の担当が要るんですね。
①酸を受け止める土台を、3〜4種
鶏もも・ウインナー・キャベツ・玉ねぎ・じゃがいもから。鶏かウインナーのどちらかは外さないでください。肉の脂が酸を丸くします。
②魚介で、うま味を一段足す
たら・あさり・えびから、一つか二つ。トマトと魚介は、地中海の煮込みの基本の組み合わせです。あさりが一つ入るだけで、スープの深さが変わります。
③チーズで、丸くする
モッツァレラかカマンベールを、最後に。トマトの酸をチーズのコクが包む。子どもがトマト鍋を食べられるようになるのは、たいていチーズが入った日です。
合わせ方の早見表
| 作る日 | 土台 | うま味 | 丸み |
|---|---|---|---|
| 普段の晩ごはん | 鶏もも・キャベツ・玉ねぎ・じゃがいも | しめじ | ウインナー |
| 魚介の日 | キャベツ・玉ねぎ・じゃがいも | たら・あさり・えび | モッツァレラ |
| 子どもがいる日 | 鶏もも・キャベツ・じゃがいも・にんじん | ウインナー | カマンベール |
| 高齢のご家族と | 鶏もも(小さく)・キャベツ・じゃがいも | たら(骨を確かめて) | チーズ(少し) |
定番の具材10選

まずは土台になる10です。この10は、どれもトマトの酸に負けず、煮るほどスープに甘みやコクを返してくれるという共通点があります。洋風の煮込みで定番になっている顔ぶれが、そのままトマト鍋の定番になっているんですね。
全部そろえる必要はありません。この中から5〜6つ選べば、トマト鍋の顔になります。
鶏もも肉——酸を丸くする脂
トマト鍋の主役です。皮つきのもも肉の脂が、トマトの酸をまろやかにします。むね肉だとパサつくので、ももが確実。
3cm角に切って、最初から煮ます。中心まで75℃で1分以上、しっかり火を通してください。塊が大きいと中心が届きにくいので、大きさをそろえることが安全にもつながりますよ。
ウインナー——子どもが手を伸ばす一品
塩気と脂がスープに移って、コクが出ます。子どもがいる日の定番です。
ただし、ウインナーは丸くてつるんとした形です。5歳ごろまでのお子さんには、丸ごと出さないでください。縦に4つに切るか、斜めに薄く切ってから。消費者庁が示している線です。
ベーコン——脂と塩気の下支え
最初にオリーブオイルで炒めてからスープを入れると、燻製の香りが土台になります。厚切りを1cm幅に。ウインナーと両方入れると塩気が強くなるので、どちらか一方に。
キャベツ——甘みの担当
煮るとキャベツの甘みが出て、トマトの酸を受け止めます。大きめのざく切りで、芯も薄く切って入れると、芯の甘みが効きます。白菜より、キャベツのほうがトマトに合います。
玉ねぎ——スープの甘みを作る
くし切りにして最初から煮ると、溶けるように甘くなります。玉ねぎが入っていないトマト鍋は、酸が立ちすぎる。外せない一つです。
じゃがいも——でんぷんで酸を受ける
ほくほくしたでんぷんが、酸を吸って丸くします。大きめに切って、皮ごとでも。崩れやすいので、あまり触らないでください。メークインのほうが形が残ります。
ブロッコリー——彩りと食感
赤いスープに緑が一つあるだけで、鍋の印象が変わります。小房に分けて、最後の3分で。長く煮ると色がくすみます。
しめじ——きのこのうま味
石づきを取ってほぐし、根菜が煮えてから。トマトときのこは、洋風の煮込みでいちばん相性のいい組み合わせの一つです。マッシュルームでもえのきでも。
パプリカ——甘みと彩り
赤いスープに黄色のパプリカ。甘みがあって、煮ても形が残ります。ピーマンより苦みがないので、子どもにも向きます。
ズッキーニ——地中海の顔
トマト鍋を「洋風の鍋」に見せるのが、ズッキーニです。輪切りにして、根菜が煮えてから5分。煮すぎるとくたっとするので、短く。
魚介の具材5選

トマトと魚介は、地中海の煮込みの基本の組み合わせです。イタリアの「アクアパッツァ」も、スペインの「魚介のスープ」も、トマトと魚介。だからトマト鍋に魚介を入れるのは、いちばん自然な選択なんですね。
ただし魚介は、加熱の合図がそれぞれ違います。具ごとに書いておきます。
たら——身がほぐれてスープに溶ける
たらは淡白ですが、トマト鍋では埋もれません。身がほぐれてスープに溶け込み、全体のうま味になるからです。切り身を3等分にして、根菜が煮えてから5分。骨が残っていることがあるので、取り分けるときに確かめてください。
あさり——スープの深さが変わる
一つ入るだけで、スープの深さが変わります。必ず砂抜きをして、口が開くまで加熱。開かないものは食べないでください。最後の5分で入れます。
えび——殻つきで、だしごと
殻つきのまま入れると、殻からだしが出ます。背わたは取って。白く不透明になって、身が丸まったら火が通っています。長く煮るとかたくなるので、最後の3分で。
いか——短く、最後に
輪切りにして、火を止める直前に1分。煮すぎるとかたくなります。噛み切りにくいので、高齢のご家族には細く切るか外してください。
サーモン——脂がトマトに合う
サーモンの脂が、トマトの酸と合います。切り身を3等分にして、最後の5分で。皮は取っても取らなくても。骨を確かめてから取り分けてください。
変わり種の具材7選

「いつも同じ」を抜けるための7つです。ただし、ここで一つ線を引かせてください。変わり種は、土台に一つ足すつもりで選ぶこと。全部入れると、トマト鍋ではなく「トマト味の何か」になります。
トマト鍋は自由度の高い鍋ですが、それは「何を入れてもいい」という意味ではありません。酸を受け止める土台があって、はじめて変わり種が引き立つ。
モッツァレラ——とろける丸み
火を止める直前に、ちぎって入れます。とろけて、トマトの酸を包む。子どもがトマト鍋を食べられるようになる一品です。長く煮ると溶けてスープに消えるので、最後に。
カマンベール——丸ごと一つ、真ん中に
カマンベールを丸ごと鍋の真ん中に置いて、まわりの具をつけて食べる。見た目の楽しさが、トマト鍋を「ごちそう」にします。火を止めてからのせて、ふたをして2分。
ゆで卵——半分に切って
固ゆでにして半分に切り、最後に。トマトと卵は、イタリアの「卵のトマト煮」でも定番です。丸くつるんとした形なので、お子さんには必ず切って出してください。
厚揚げ——和と洋の橋渡し
油のコクが酸を受け止めて、意外なほど合います。熱湯をかけて油抜きしてから、ひと口大に。豆腐だと酸に負けますが、厚揚げなら大丈夫です。
市販の餃子——〆の前の腹ごしらえ
冷凍餃子をそのまま入れると、皮がもちっとしてスープを吸います。トマト鍋の「ワンタン」のような役目。中まで熱くなるまで、5分ほど。
オクラ——とろみと彩り
ヘタを落として丸ごと。オクラのとろみがスープに移って、口当たりがやさしくなります。最後の3分で。
れんこん——シャキッとした対比
やわらかい具が多いトマト鍋に、シャキッとした歯ざわりを持ち込みます。薄いいちょう切りで、根菜と一緒に。煮ても食感が残ります。
店で親方に言われたのが、「変わり種は一つでええ。二つ入れたら、それは別の鍋や」という一言でした。足す楽しみは、一つずつがちょうどいいんですよね。
〆の3選——詳しくは献立の記事へ

トマト鍋の〆は、和風の鍋と同じ「ごはん・麺」でも、顔がまるで違います。〆の5選と作り方は献立の記事に詳しくまとめてあるので、ここでは3つだけ。
チーズリゾット——いちばんの定番
残ったスープにごはんと粉チーズ。これがトマト鍋の〆の、いちばんの定番です。ごはんは洗ってぬめりを取ってから。
ショートパスタ——別ゆでして
ペンネやマカロニを別ゆでして、スープに入れて2分。鍋に直接入れると、スープを吸って翌日には別物になります。
バゲット——スープを吸わせて
いちばん手軽です。焼いたバゲットをスープに浸すだけ。地中海の食べ方そのものですよ。
具材ごとの下ごしらえと、入れる順番

トマト鍋でいちばん大事なのは、入れる順番です。和風の鍋と違って具の種類が多いので、火の通りの違う具を同時に入れると、じゃがいもが崩れる頃にえびがまだ生、ということになります。
そしてもう一つ、鍋の材質。トマトの酸は、アルミ鍋や鉄鍋を変色させます。ホーロー・ステンレス・土鍋を使ってください。店でトマト鍋を始めたとき、アルミの寸胴を黒くしてしまって、親方に叱られたのが私です。
| 入れるタイミング | 具材 | 下ごしらえ |
|---|---|---|
| 最初から | 鶏もも・ベーコン・玉ねぎ・じゃがいも・キャベツの芯・れんこん | 鶏は3cm角、玉ねぎはくし切り |
| 10分後 | キャベツの葉・しめじ・ズッキーニ・パプリカ・たら・サーモン・厚揚げ | たらとサーモンは骨を確かめて |
| 最後の3〜5分 | あさり・えび・ウインナー・ブロッコリー・オクラ・餃子・ゆで卵 | あさりは砂抜き、えびは背わた |
| 火を止めてから | モッツァレラ・カマンベール・いか | いかは余熱で1分 |
トマト鍋が酸っぱくなる原因は、トマト缶を水で薄めてから煮ていることです。
先にトマト缶だけを5分煮詰めると、酸の角が取れて甘みに変わります。そのあとで水とコンソメを足してください。
親方の言葉は「トマトは、水に会う前に火に会わせろ」でした。
私のお店の組み合わせ例

店で実際に出していた組み合わせを、3つご紹介します。土台3〜4種+うま味1〜2+丸み1、という形は同じで、中身だけ変えています。
普段の晩ごはん
鶏もも・ウインナー・キャベツ・玉ねぎ・じゃがいも・しめじ。いちばん基本の形です。ウインナーの塩気があるので、コンソメは控えめに。
魚介の日
たら・あさり・えび・キャベツ・玉ねぎ・じゃがいも・モッツァレラ。肉を入れず、魚介のだしで。地中海の煮込みに、いちばん近い形です。魚介を入れた鍋は、その日のうちに食べきってください。
子どもがいる日
鶏もも・ウインナー(縦4つ切り)・キャベツ・じゃがいも・にんじん・カマンベール。魚介を外して、甘みと丸みを足しました。トマト缶を10分煮詰めると、酸味がぐっと減ります。
洋風の鍋は自由度が高いぶん、つい何でも入れたくなります。でも8種を超えると、スープの赤が濁って、何の鍋か分からなくなります。
土台3〜4・うま味1〜2・丸み1。合計6〜8種。
迷ったら減らしてください。鶏・キャベツ・玉ねぎ・じゃがいもだけでも、立派なトマト鍋です。
基本のトマト鍋の作り方(4人分)
具材が決まったら、作り方は一つです。トマト鍋の作り方の記事はまだないので、この記事の具材でそのまま作れる手順を、短くまとめておきますね。ポイントは、トマト缶を先に煮詰めることと、入れる順番だけです。
材料(4人分)
鶏もも肉 300g/ウインナー 4本/キャベツ 1/4個/玉ねぎ 1個/じゃがいも 2個/しめじ 1パック/ブロッコリー 1/2株
トマト缶 1缶(400g)/水 600ml/コンソメ 1個/にんにく 1片/オリーブオイル 大さじ1/塩 少々/粉チーズ お好みで
手順
①鍋(ホーローかステンレス)にオリーブオイルとつぶしたにんにくを入れて弱火。香りが立ったらトマト缶を入れて中火で5分煮詰める
②水とコンソメを加えて煮立て、鶏・玉ねぎ・じゃがいも・キャベツの芯を入れて10分
③キャベツの葉・しめじを加えて5分
④ウインナー(お子さんには縦4つ切り)・ブロッコリーを加えて3分。塩で味を決める
⑤鶏を割って中心まで火が通っているか確かめる(75℃で1分以上)。粉チーズをふって
※熱い鍋です。お子さんや高齢の方には、器に取ってから少し冷ましてお出しください。
トマト鍋の具材で避けたいこと【NG3選】

選び方の話をしてきましたが、やってしまいがちな組み合わせも3つだけ書いておきます。どれも私が店で一度はやって、親方に直された失敗です。
- 豆腐や淡白な白身を、和風の感覚で入れる
酸に負けて味が消えます。豆腐なら厚揚げに、白身ならたらに。脂かでんぷんを持っている具に替えてください。 - アルミ鍋・鉄鍋で作る
トマトの酸で鍋が変色します。ホーロー・ステンレス・土鍋を使ってください。 - 肉も魚介も全部入れる
スープが濁って、何の鍋か分からなくなります。肉の日か、魚介の日か。どちらかに寄せてください。
トマト鍋の栄養と、家族への出し方

トマト鍋のいいところは、野菜が一度にたくさん食べられることです。キャベツ・玉ねぎ・じゃがいも・ブロッコリー・しめじ。生では食べきれない量が、煮ると一椀に収まります。
1人前を計算すると、調味料を足して1人前で約330kcalです。
- 鶏もも(皮つき)60gが約114kcal
- ウインナー1本が約64kcal
- キャベツ50gが約11kcal
- 玉ねぎ30gが約10kcal
- じゃがいも40gが約24kcal
- しめじ20gが約4kcal
- トマト缶100gが約21kcal
- オリーブオイル小さじ1が約36kcal
- チーズ10gが約31kcal
意外なのは、数字の半分以上が鶏とウインナーだということ。野菜は全部足しても50kcal足らず。軽くしたいなら、ウインナーを外して鶏だけにするか、鶏を皮なしにするのが効きます。
塩分は、コンソメ1個を4人で分けて約0.6g、ウインナー1本で約0.4g、チーズ10gで約0.3g、トマト缶と塩少々で約0.4g。1人前で約1.7gです。ウインナーとチーズとコンソメ、この3つに塩分が集まっているので、ウインナーを入れる日はコンソメを半分にしてください。
食塩相当量の目標量は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」で成人男性7.5g未満・成人女性6.5g未満/日です。塩分や糖分の指示を受けている方は、かかりつけの先生の指示を優先してくださいね。
出す前に確かめておきたいのが特定原材料です。トマト鍋には、特定原材料8品目(2025年4月くるみ追加・現在えび/かに/小麦/そば/卵/乳/落花生/くるみ)のうちえび(入れる場合)・乳(チーズ)・卵(ゆで卵)・小麦(ウインナー・餃子・コンソメ)、また特定原材料に準ずる鶏肉・豚肉(ウインナー・ベーコン)・さけ・いか・大豆(厚揚げ)を使うことがあります。ウインナーとコンソメは、製品によって原材料が大きく変わるので、パッケージの表示を見てくださいね。
ウインナーを入れる日は、コンソメを半分に。塩分の3つ(ウインナー・チーズ・コンソメ)が重ならないように。
ウインナーとコンソメは製品で原材料が変わります。表示を確かめて。
※文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考にした概算値です。
高齢者や子供にやさしいトマト鍋の具材

トマト鍋は、具材を選ぶだけで、誰にでも出せる鍋になります。作り方を変えなくても、入れるものを変えればいいんですね。
ただしトマト鍋には、和風の鍋にはない気をつけどころが2つあります。丸くてつるんとした具が多いこと(ウインナー・ミニトマト・ゆで卵)と、酸味です。
高齢のご家族に出すとき
気をつけたいのは、えび・いかの2つです。どちらも弾力があって噛み切りにくい。外すか、細かく切ってください。たらは骨を確かめてから。鶏は小さめに。
酸味は、のどへの刺激になることがあります。トマト缶を10分煮詰めて、酸を丸くしてからお出しください。チーズを少し足すと、さらにやさしくなります。
お子さんに出すとき
ウインナー・ミニトマト・ゆで卵は、5歳ごろまで丸ごと出さないでください。丸くてつるんとしたものは、のどに詰まりやすい形です。ウインナーは縦に4つ、ミニトマトは4つに、ゆで卵は半分に切ってから。
酸っぱがるときは、トマト缶を長く煮詰めて、カマンベールかモッツァレラを。チーズが入った日から、食べられるようになることが多いです。熱い鍋なので、器に取ってから少し冷まして。1歳未満のお子さんには出しません。
私は現役介護士でもあります。
ウインナー・ミニトマト・ゆで卵。トマト鍋には丸い具が集まります。鍋に入れる前に全部切っておけば、取り分けのときに迷いません。
トマト鍋を、鶏とじゃがいものトマト煮ひと皿に置き換える日があっていいと思っています。同じスープの味が届きます。
トマト鍋の具材でよくある質問
読者の方からよくいただく質問を、まとめておきますね。
Q1.和風の鍋の具をそのまま使える?
一部は使えません。豆腐・淡白な白身・繊細な葉物は、酸に負けて味が消えます。厚揚げ・たら・キャベツに替えてください。鶏・きのこ・根菜はそのまま使えます。
Q2.魚介はどれがいちばん合いますか?
あさりです。一つ入るだけでスープの深さが変わります。砂抜きをして、口が開くまで加熱。開かないものは食べないでください。
Q3.酸っぱくて子どもが食べません
トマト缶を水で薄める前に、5〜10分煮詰めてください。酸の角が取れて甘くなります。そのうえで、チーズを一つ。
Q4.具材は何種類入れればいいですか?
6〜8種が目安です。土台3〜4、うま味1〜2、丸み1。それ以上はスープが濁ります。
Q5.残ったら冷凍できますか?
魚介を入れた鍋は、その日のうちに。肉と野菜だけなら、粗熱を30分以内に取って冷蔵2日。じゃがいもとキャベツは冷凍に向かないので、冷凍するならスープと鶏だけ。再加熱は中心まで75℃で1分以上、再冷凍は避けてくださいね。
“おいしい”は、全部が重なること
トマト鍋の具材を考えるとき、私は四つの軸で見ています。トマトの酸、鶏の脂、キャベツの甘み、そしてチーズのコク。
トマト鍋は、一つの具で完成する鍋ではありません。トマトだけでは酸っぱく、鶏だけでは煮込みになってしまう。それぞれの具が、鍋の中で別の役割を持っているから、ひと口ごとに表情が変わる。だから具材を「役割」で選ぶのが、この鍋のいちばんの近道だと思っています。
この四つが同じ鍋の中で重なった瞬間が、私の思う「おいしい」です。地中海の煮込みが、日本の鍋の形になって食卓に来た。酸を受け止める具を選ぶことは、その煮込みの知恵を受け継ぐことなんだと思っています。
〆と献立、トマトの保存の記事も、あわせてご覧くださいね。
まとめ。。。

トマト鍋の具材を、最後にもう一度まとめますね。
- 酸を受け止める具が土台。鶏かウインナーは外さない
脂・うま味・でんぷんを持つ具が、トマトの酸を丸くします。 - 豆腐・淡白な白身・繊細な葉物は、酸に負ける
厚揚げ・たら・キャベツに替えてください。 - 魚介は、地中海の組み合わせ
あさり一つでスープの深さが変わります。口が開くまで加熱。 - チーズで丸くする。変わり種は一つまで
子どもが食べられるようになるのは、チーズが入った日。 - 入れる順番を守る。鍋はホーローかステンレス
アルミと鉄は酸で変色します。 - トマト缶は、水に会う前に火に会わせる
先に5分煮詰めると酸の角が取れます。 - ウインナー・ミニトマト・ゆで卵は、5歳ごろまで丸ごと出さない
鍋に入れる前に全部切っておく。 - 魚介を入れた鍋は当日。肉と野菜なら冷蔵2日
冷凍するならスープと鶏だけ。
トマト鍋って、和風の鍋の感覚で作ると「なんか違う」となる鍋なんですよね。豆腐が消えて、白身が埋もれて。
親方の「トマトは、水に会う前に火に会わせろ」という言葉は、トマト鍋に限らず、トマト缶を使う料理ぜんぶに効く考え方だと思っています。そして酸を受け止める具を選ぶ——これを知ってから、トマト鍋で迷わなくなりました。
今日は、あさりを一つ足してみてくださいね。
フッくんでした!
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