料理研究家、料理大好きフッくんです。
真っ赤な麻辣スープと、白いスープが並ぶ、仕切り鍋の火鍋。
寒い季節に、家族や友人と囲むと、ぐっと盛り上がる鍋ですよね。
でも、いざ家でやろうとすると、こんなことで迷いませんか?🥹
- 火鍋には何を入れればいい?
お店のような具がそろわなくて、何を用意すればいいか分からない。 - 辛すぎて食べられない
辛いのが苦手な家族や子どもがいて、どう出せばいいか悩む。 - 〆は何がいい?
辛いスープで〆までいくと、最後がつらくなってしまう。
この記事では、現役料理人20年の私が、火鍋の具材を25選でお伝えします。
定番から変わり種、辛さを和らげる〆、仕切り鍋の使い分けと家族に出す工夫まで、順番に見ていきましょう。

火鍋とは——白湯と麻辣の鍋
火鍋は、中国で親しまれている鍋料理で、唐辛子と山椒のしびれる辛さの麻辣スープが特徴です。
お店では、真ん中を仕切った鍋に、辛い麻辣スープと、辛くない白湯スープを入れて出すことが多いんですよね。
2つのスープを行き来できるので、辛いのが得意な人も苦手な人も、同じ鍋を囲めます。
具は、薄切りの肉や魚介、豆腐、野菜、きのこ、春雨と、いろいろなものを少しずつ煮て食べます。
火鍋は、何を入れるかと、どちらのスープで煮るかで、楽しみ方が大きく変わる鍋です。
まずは、具材の選び方から見ていきましょう。
具材選びの3つの考え方

火鍋の具を選ぶとき、私は具材を3つの役割で見ています。
辛いスープは味が強いので、具の役割がはっきりしているほど、最後まで飽きずに食べられます。
この3つがそろうと、辛さとうま味の行き来が楽しい火鍋になります。
①薄切りの肉と魚介
ラム肉や牛肉、豚バラの薄切り、えびなど、さっと煮て食べるうま味の具です。
スープにうま味が出て、鍋の味が深まっていきます。
②豆腐と野菜
豆腐や白菜、青梗菜は、スープを含んで、辛さをやわらかく受け止めてくれる具です。
口の中が辛くなったときの、休み場所になります。
③辛さを和らげる具
白湯スープで煮る具や、豆乳・卵を使う〆は、辛さを和らげる役目です。
辛いのが苦手な家族の分は、この役の具を多めにします。
組み合わせの早見表
| 囲む日 | 肉と魚介 | 豆腐と野菜 | 〆 |
|---|---|---|---|
| 定番の火鍋 | ラム肉・牛肉 | 豆腐・白菜・えのき | 春雨 |
| 海鮮の火鍋 | えび・白身魚・魚のつみれ | 青梗菜・冬瓜 | 白湯の雑炊 |
| 子どもがいる日 | 豚バラ・魚のつみれ | 豆腐・白菜・じゃがいも | 豆乳うどん |
| 野菜たっぷりの日 | 牛肉 | 湯葉・厚揚げ・れんこん・トマト | トマトとチーズの〆 |
定番の具材10選——肉と豆腐と野菜

まずは、火鍋の土台になる10の具材です。
この10には、さっと煮て食べられて、麻辣にも白湯にも合うという共通点があります。
全部そろえなくても、この中から肉か魚介を1〜2つ、豆腐と野菜を3つ選べば、しっかりした火鍋になりますよ。
ラム肉——火鍋の定番
羊の薄切り肉は、お店の火鍋でよく使われる定番の具です。
麻辣の辛さとよく合い、独特の香りが火鍋らしさを出してくれます。
牛肉——薄切りでさっと
牛肉の薄切りは、くせが少なく、誰でも食べやすい具です。
色が変わって中まで火が通ったら、食べごろです。
豚バラ——甘い脂を
豚バラの薄切りは、脂の甘みが辛いスープをまろやかにしてくれます。
豚肉は、中心75℃で1分以上を目安に、中までしっかり火を通してください。
えび——ぷりっと
えびは、スープにうま味を出してくれる魚介の具です。
冷凍のえびを使うときも、中まで火を通して、赤くなってから食べてください。
白身魚——たらなど
たらなどの白身魚は、やわらかく煮えて、辛いスープを吸っておいしくなります。
煮すぎると身がくずれるので、最後のほうに入れます。
豆腐——辛さの休み場所
豆腐は、スープを含んで、辛さをやわらかく受け止めてくれる具です。
木綿豆腐なら、煮くずれしにくく扱いやすくなります。
白菜——甘みのある野菜
白菜は、煮るほどに甘みが出て、辛いスープとよく合います。
芯の部分から先に入れて、葉は最後にさっと煮ます。
青梗菜——緑の彩り
青梗菜は、鍋に緑の彩りを足してくれる野菜です。
しゃきっとした歯ざわりが残るうちに食べてください。
えのき——つるっと
えのきは、スープをよく吸って、つるっとした食感が楽しめるきのこです。
石づきを切り落として、小さな束に分けて入れます。
春雨——スープを吸わせて
春雨は、辛いスープを吸って、つるつると食べられる具です。
煮すぎるとスープを吸いすぎるので、食べる分ずつ入れます。
火鍋の薄切り肉は、鍋に入れたままにせず、取り箸で持ってスープの中で泳がせるように火を通します。
色が変わって中まで火が通ったら引き上げると、肉がかたくならず、やわらかいまま食べられます。
豚肉だけは、中までしっかり火が通ったのを確かめてから食べてください。
変わり種10選——一つだけ足す

次は、定番に一つ足すと楽しい、変わり種の10です。
変わり種は、一度にたくさん入れず、定番の具と入れ替えるように一つずつ足すのがコツです。
辛さに合う具と、辛さを和らげる具を、バランスよく選んでみてください。
湯葉——やさしい大豆
湯葉は、スープを含んでやわらかくなる、大豆の具です。
辛いスープの中で、やさしい口あたりが楽しめます。
れんこん——しゃきっと
薄く切ったれんこんは、煮てもしゃきっとした歯ざわりが残ります。
麻辣スープをからめると、辛さとの組み合わせが楽しい具です。
じゃがいも——ほくほく
薄切りのじゃがいもは、ほくほくして、辛さをやわらげてくれます。
煮くずれやすいので、食べる分ずつ入れてください。
冬瓜——とろりと
冬瓜は、煮るととろりとやわらかくなり、スープの味をよく含みます。
白湯スープで煮ると、やさしい味になります。
きくらげ——こりっと
きくらげは、こりっとした歯ざわりが楽しいきのこです。
戻してから、食べやすい大きさに切って入れます。
パクチー——香りの青み
パクチーは、火鍋に爽やかな香りを足してくれる青みです。
煮すぎず、食べる直前にのせてください。
魚のつみれ——ふんわり
魚のすり身を丸めたつみれは、ふんわりした食感で、子どもにも食べやすい具です。
つみれは、中心75℃1分以上を目安に、中までしっかり火を通してください。
うずら卵——ころんと
うずら卵の水煮は、ころんとした形が楽しい具です。
小さなお子さんや高齢の方の分は、必ず4等分に切ってください。
厚揚げ——食べごたえ
厚揚げは、スープを吸って、食べごたえのある具になります。
油抜きをしてから入れると、スープが重くなりません。
トマト——酸味で和らげる
トマトは、酸味と甘みで、辛さをまろやかにしてくれる具です。
白湯スープに入れると、トマトの火鍋風の味も楽しめます。
辛さを和らげる〆5選

火鍋の〆は、白湯の側で作ると、辛さがやわらいで最後まで食べやすくなります。
豆乳や卵、チーズを足すと、辛さがまろやかになります。
その日の気分で、5つの〆から選んでみてください。
①白湯の雑炊——溶き卵で
白湯スープにご飯を入れて煮て、溶き卵でとじる雑炊です。
卵は、中までしっかり火を通してください。
②豆乳うどん——まろやか
白湯スープに豆乳を足して、うどんを煮る〆です。
豆乳のまろやかさで、辛くなった口がやすまります。
③中華麺——白湯で
白湯スープで中華麺を煮て、ラーメンのように食べる〆です。
麻辣スープを少しだけ足すと、自分好みの辛さにできます。
④トマトとチーズの〆
トマトを煮た白湯スープに、ご飯とチーズを入れる、リゾット風の〆です。
チーズのこくで、辛さがまろやかになります。
⑤ワンタン——つるんと
白湯スープでワンタンを煮る、つるんとした〆です。
ワンタンの肉あんは、中心75℃で1分以上を目安に、中までしっかり火を通してください。
仕切り鍋の使い分け

火鍋を家族で囲むときにまず覚えておきたいのが、仕切り鍋の使い分けです。
麻辣と白湯の2つのスープを分けておけば、辛いのが得意な人も、子どもも、同じ鍋を囲めます。
4つのことを、表にまとめました。
| 手順 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 麻辣の側には、辛いのが得意な大人の具を入れる | 辛さを楽しみたい人の分 |
| 2 | 白湯の側には、子どもや辛さが苦手な人の具を入れる | 辛さがうつらない |
| 3 | 取り分けは白湯の側から、麻辣の側の箸を入れない | 白湯に辛さが混ざらない |
| 4 | 〆は白湯の側で作る | 最後まで食べやすい |
仕切り鍋がないときは、2つの鍋を並べて、麻辣と白湯を分けて作っても大丈夫です。
麻辣の唐辛子や山椒は、お子さんの分には入れず、白湯の側から取り分けてください。
麻辣の側を煮立てすぎると、辛さが強くなるので、火加減は中火くらいにします。
麻辣スープの表面に浮く赤い油は、辛さと香りのかたまりです。
辛すぎると感じたら、おたまで表面の油を少しすくうだけで、辛さがぐっとやわらぎます。
すくった油は、別の小皿に取っておくと、辛さを足したい人が自分で調整できます。
基本の流れ——6工程

具材が分かったら、家での火鍋の流れはシンプルです。
スープは、市販の火鍋の素を使うと、手軽にお店のような味になります。
スープの分量は、火鍋の素のパッケージの表示どおりにしてください。
工程1 スープを用意する
仕切り鍋の片側に麻辣スープ、もう片側に白湯スープを入れて、中火で温めます。
工程2 固い具から入れる
れんこんやじゃがいも、白菜の芯など、火の通りにくい具から入れます。
工程3 豆腐ときのこ
豆腐や厚揚げ、えのきやきくらげを入れて、スープを含ませます。
工程4 肉と魚介をさっと
薄切り肉や魚介、つみれを入れて、中までしっかり火を通します。
豚肉とつみれは、中心75℃で1分以上を目安にしてください。
生の肉や魚介は取り箸で入れて、取り箸と自分の箸を分けてください。
工程5 つけだれで食べる
ごまだれなどのつけだれをつけて、熱いうちに食べます。
取り分けたら、少し冷ましてから口に運んでください。
工程6 白湯で〆る
最後に、白湯の側で雑炊やうどんを作って〆ます。
避けたいこと3つ——辛さを混ぜない

具材の選び方をお伝えしてきましたが、やってしまいがちなことも3つだけ書いておきます。
どれも、火鍋を家族みんなで安心して楽しむための、大事なところです。
- 辛さを混ぜてしまう
麻辣の箸で白湯の具を取ると、辛さがうつります。白湯は白湯の箸で取ります。 - 入れてすぐ食べる
薄切りでも、豚肉やつみれは中まで火を通します。色が変わるまで待ちます。 - 麻辣で〆まで食べる
辛いスープで〆ると、最後がつらくなります。〆は白湯の側で作ります。
3つに共通するのは、「辛さを、自分で選べるようにする」ということです。
辛さを混ぜず、火をしっかり通して、白湯で〆るだけで、家族みんなで火鍋を楽しめます。
火鍋の栄養——具をたっぷりと

栄養士として見ると、火鍋は、肉や魚介、豆腐でたんぱく質を、白菜や青梗菜、きのこで野菜をたっぷりとれる鍋です。
辛いスープは塩分も多いので、具をしっかり食べて、スープは飲みすぎないようにすると、全体がちょうどよくまとまります。
この記事の具材に使う特定原材料は、えびと、ワンタン・中華麺・うどんの小麦、雑炊に入れる溶き卵とうずら卵の卵、チーズの乳です。
中華麺は、商品によって卵が入っています。
準ずる品目では、牛肉・豚肉・大豆(豆腐・厚揚げ・湯葉・豆乳)・ごま(ごまだれ)が入ります。
市販の火鍋の素やつみれ、つけだれは、商品によって入っているものが違うので、表示を確かめてください。
火鍋のスープは、辛さとうま味が強いぶん、塩分も多くなります。
スープは具を食べるための汁と考えて、器にたくさんよそわないようにすると、塩分をちょうどよく調整できます。
塩分の指示を受けている方は、かかりつけの先生の指示を優先してください。
高齢者や子供にやさしい火鍋

火鍋は、仕切り鍋の白湯の側を使えば、家族みんなで囲める鍋です。
それでも、辛さと熱さ、具のかたさには、食べる人に合わせた気づかいが必要です。
高齢のご家族に出すとき
高齢の方の分は、麻辣の刺激が強いので、白湯の側から取り分けてください。
薄切り肉は小さく切り、白身魚は骨を2回確かめて、小さな骨のかけらまで取り除いてからお出しします。
れんこんやきくらげは噛み切りにくいので外し、湯葉は口の中に貼りつきやすいので細かく刻んでください。
えのきは長いまま煮ると口の中でからまりやすいので、2〜3cmに切ってください。
春雨やうどん、中華麺は、むせないように短く切ってからお出しします。
スープはさらさらでむせやすいので、飲み込む力に不安がある方には、市販のとろみ剤(とろみ調整食品)でとろみをつけてください。
形ややわらかさは、日本摂食嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食学会分類2013を目安に調整してくださいね。
小さなお子さんに出すとき
麻辣の唐辛子や山椒は、お子さんの分には入れず、白湯の側から取り分けてください。
えのきやきくらげなどのきのこ、れんこんは噛み切りにくいので、3歳ごろまでのお子さんの分は外します。
うずら卵は必ず4等分に切り、春雨や麺は短く切ってください。
白身魚は、骨を2回確かめて、小さな骨のかけらまで取り除いてからお出しします。
2歳以下のお子さんには、具をさらに細かく切って、白湯スープはお湯で薄めて取り分けます。
鍋の具はとても熱いので、器に取り分けて少し冷ましてから渡してください。
辛い麻辣スープと濃い味つけなので、1歳未満のお子さんには出しません。
離乳食で肉や魚を始める時期や量は、月齢で変わるので、かかりつけの先生や自治体の相談窓口で確かめてくださいね。
私は現役介護士でもあります。
麻辣の辛さは、噛む力や飲み込む力が弱い方には、のどを刺激して、むせのきっかけになることがあります。
そんな日は、白湯スープに豆乳を足して、豆腐と白菜、つみれをやわらかく煮た一椀をお出ししています。
みんなと同じ鍋を囲めるので、「わたしも火鍋をいただいたね」と言っていただけます。
辛い火鍋を、白湯の豆乳煮に置き換える日があっていい。
火鍋の具材でよくある質問
最後に、火鍋の具材について、よくいただく質問にお答えします。
Q1. 仕切り鍋がないときは?
鍋を2つ並べて、麻辣と白湯を分けて作れば大丈夫です。
取り分けの箸も、それぞれの鍋で分けてください。
Q2. ラム肉が苦手なときは?
牛肉や豚バラの薄切りに替えれば、くせが少なく食べやすくなります。
豚肉は、中までしっかり火を通してください。
Q3. 辛さを抑えるには?
麻辣スープの表面の油を少しすくうと、辛さがやわらぎます。
白湯スープで少し薄めたり、豆乳を足したりするのもオススメです。
Q4. つけだれは何がいい?
ごまだれは、まろやかで辛さを和らげてくれる定番のつけだれです。
さっぱり食べたい日は、ポン酢も合います。
“おいしい”は、全部が重なること
火鍋の具材を考えるとき、私は四つの軸で見ています。
麻辣の辛さ、白湯のやさしさ、具のうま味、そして〆のまろやかさです。
火鍋は、辛さだけで完成する鍋ではありません。
麻辣だけでは疲れて、白湯だけでは火鍋らしさが足りない。
それぞれのスープと具が、同じ鍋の中で別の役割を持っているから、最後のひと口までおいしいんです。
辛さと、やさしさと、うま味と、まろやかさ。
その全部が重なったとき、寒い夜の火鍋が、家族のごちそうになります。
まとめ。。。

火鍋の具材を、最後にもう一度まとめますね。
- 具は「肉と魚介・豆腐と野菜・和らげる具」
3つの役割で選ぶと、最後まで飽きません。 - 定番はラム肉と豆腐と白菜
えびや春雨を足して、お店の火鍋に。 - 白湯の側から取り分ける
麻辣の箸を入れず、辛さを混ぜない。 - 豚肉とつみれは中までしっかり
中心75℃で1分以上が目安です。 - 〆は白湯の側で
豆乳や卵、チーズで辛さを和らげて。 - スープは飲みすぎない
具を食べるための汁と考えて。 - 高齢の方とお子さんは白湯で
具は小さく、麺は短く、少し冷まして。
火鍋は、辛さとやさしさを、自分で選びながら楽しめる鍋です。
仕切り鍋で白湯と麻辣を分けるだけで、辛いのが得意な人も、子どもも、同じ鍋を囲めます。
寒い季節に、家族の好きな具材を並べて、火鍋の夜を楽しんでみてくださいね。
赤と白のスープが並ぶと、食卓がぱっとにぎやかになるはずだよ。
フッくんでした!
関連記事









