料理研究家、料理大好きフッくんです。
鮮やかな緑に、黄色いつぼみがのぞく菜の花のおひたし🌼
だしのしみたほろ苦さが、春の訪れを感じさせてくれる一品ですよね。
でも、いざ作ろうとすると、こんなことで迷いませんか?🥹
- 苦くなってしまう
ほろ苦さがおいしいはずなのに、苦みばかり目立ってしまう。 - 茹で時間が分からない
茹ですぎてくたっとしたり、茎がかたいままだったりする。 - だしの割合が知りたい
しょうゆをかけるだけでなく、お店のようなおひたしにしたい。
この記事では、現役料理人20年の私が、菜の花のおひたしの作り方をお伝えします。
ほろ苦さを整えるコツと茹で時間、浸し地の黄金比、アレンジ、家族への出し方まで、順番に見ていきましょう。
菜の花のおひたし——茎から30秒ずつ
菜の花のおひたしは、塩を入れた湯で茎を30秒、つぼみを加えてさらに30秒茹で、冷水で手早く冷ましてから、だしの浸し地に浸して作ります。
茹で湯は1Lに塩小さじ1、浸し地はだし200mlにしょうゆとみりん各大さじ1が目安です。
浸し地に15分ほど浸すと、だしがしみて、ほろ苦さがちょうどよく感じられます。
菜の花のほろ苦さは、もともとの持ち味なんですよね。
苦みを完全になくすことはできませんが、茹で方と浸し方で、ちょうどよいほろ苦さに整えられます。
まずは、そのための3つのことから見ていきましょう。
ほろ苦さを整える3つのこと

菜の花のおひたしを作るとき、私は3つのことに気をつけています。
どれも、菜の花のほろ苦さと香りを、ちょうどよいところで止めるためのものです。
3つがそろうと、色も味も、春らしいおひたしに仕上がります。
①茹ですぎない
菜の花は、茎を30秒、つぼみを加えてさらに30秒が目安です。
茹ですぎると、つぼみがくずれて、くたっとした食感になります。
②冷水は手早く
茹でたら冷水にとって冷ましますが、長く浸けすぎないようにします。
長く水に浸けると、菜の花の風味が弱くなってしまいます。
③だしに浸す
しょうゆをかけるだけでなく、だしの浸し地に浸して味を含ませます。
だしのうま味が加わると、ほろ苦さがやわらいで感じられます。
材料と道具——基本の分量

菜の花のおひたしの材料と道具は、家にあるものでそろいます。
浸し地は前もって作って冷ましておくと、茹でたての菜の花をすぐに浸せます。
基本の分量を、表にまとめました。
| 材料・道具 | 分量・使い方 |
|---|---|
| 菜の花 | 1束 |
| 茹で湯 | 1Lに塩小さじ1 |
| だし | 200ml |
| しょうゆ | 大さじ1 |
| みりん | 大さじ1 |
| かつお節(お好みで) | ひとつまみ |
| 冷水を張ったボウル・竹串・保存容器 | 冷ます・見極める・浸す |
だしは、昆布とかつお節でとっただしがよく合います。
だしのとり方は、関連記事のだしの取り方の記事からどうぞ。
菜の花は、食用として売られているものを使ってください。野原や花壇に咲いている菜の花は、
食用として育てられたものではありません。
菜の花のおひたし——6工程

ここからは、菜の花のおひたしの作り方を6つの工程に分けてお伝えします。
浸し地の準備から、茹でて浸すところまで、順番に進めれば迷わずにできます。
熱湯を使うので、やけどに気をつけてくださいね。
工程1 浸し地を作って冷ます
小鍋にだし200ml、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1を入れて、ひと煮立ちさせてから1分ほど煮て、みりんのアルコールを飛ばし、冷ましておきます。
工程2 根元を切って水に浸す
菜の花の根元のかたいところを1cmほど切り落とし、根元を水に5〜10分浸して、葉をシャキッとさせます。
工程3 茎とつぼみに分ける
太い茎と、つぼみのついた先の部分に分けます。
茎の太いところは、皮がかたければ薄くむいてください。
工程4 茎から茹でる
1Lの湯に塩小さじ1を入れて沸かし、茎を入れて30秒、つぼみを加えてさらに30秒茹でます。
工程5 冷水で手早く冷ます
茹で上がったら冷水にとり、手早く冷まします。
冷めたら根元をそろえて持ち、つぼみがつぶれない程度に、水気を絞ってください。
工程6 切って浸し地に浸す
4〜5cmに切って保存容器に並べ、浸し地を注いで15分ほど浸します。
器に盛って浸し地を少しかけ、お好みでかつお節をのせてできあがりです。
買ってきた菜の花は、茹でる前に根元を水に5〜10分浸しておきます。
しおれかけていた葉もシャキッと起き上がるので、茹でたあとの形がきれいにそろいます。
【材料】
菜の花…1束
茹で湯…1Lに塩小さじ1
だし…200ml
しょうゆ…大さじ1
みりん…大さじ1
かつお節(お好みで)…ひとつまみ
【作り方】
①浸し地を作って冷ます
②根元を切って水に浸す
③茎とつぼみに分ける
④茎から茹でる
⑤冷水で手早く冷ます
⑥切って浸し地に浸す
くわしい手順とコツは、上の工程をご覧ください。
茹で上がりの見極め——2つの合図

菜の花の茹で時間は、茎の太さによって少し変わります。
茎30秒・つぼみ30秒は目安なので、時間だけで決めず、菜の花の様子を見て引き上げてください。
私は、次の2つの合図を見ています。
合図1 色が鮮やかになる
茎の色が、くすんだ緑から鮮やかな緑に変わったら、茹で上がりの近くです。
合図2 竹串がすっと入る
太い茎を、竹串の先で軽く押してみます。
すっと入れば、茹で上がりです。熱いので、指で押して確かめるのはやめてください。
茎の太さがそろっていないときは、太いものを先に入れて、細いものは後から加えます。
同じ時間で引き上げると、細いものだけやわらかくなりすぎてしまいます。
茹ですぎた菜の花は、浸し地に浸したときに形がくずれやすくなります。
浸し地の黄金比——だし200mlに各大さじ1

菜の花のおひたしの浸し地は、だし200mlに、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1が私の基本です。
塩分はおよそ1.2%で、だしの味がしっかり感じられる、やさしい味になります。
みりんは、ひと煮立ちさせてアルコールを飛ばしてから使います。
浸す時間は15分ほど
浸し地には、15分ほど浸すと、菜の花にだしがほどよくしみます。
長く浸しすぎると、色がくすんでくるので、食べる時間に合わせて浸してください。
薄口しょうゆで色を淡く
浸し地の色を淡く仕上げたい日は、しょうゆを薄口しょうゆにします。
薄口しょうゆは、色が淡くても塩気は強めなので、量を少し控えめにしてください。
私は、浸し地を少しだけ別の器に取っておき、盛りつけるときにかけています。
菜の花を浸していない浸し地をかけると、だしの香りが立ちます。
アレンジ3つ——和え衣を変えて

菜の花は、浸し地を少し変えるだけで、いろいろな味が楽しめます。
茹で方までは同じなので、その日の気分で選んでみてください。
3つのアレンジをご紹介します。
からし和え
浸し地に練りからしを少し溶いて和える、菜の花の定番のアレンジです。
からしのつんとした辛みが、ほろ苦さとよく合います。
ごま和え
すりごまに浸し地を少し加えて、菜の花を和えます。
ごまの香ばしさで、ほろ苦さがまろやかになります。
白だしのおひたし
市販の白だしを、パッケージの表示どおりにのばして浸します。
色が淡く仕上がるので、菜の花の緑とつぼみの黄色が引き立ちます。
どのアレンジも、茹でて冷水で冷まし、水気を絞るところまでは同じです。
和える直前に、もう一度軽く水気を絞ると、和え衣が水っぽくなりません。
季節の献立に合わせて、浸し地と和え衣を使い分けてみてください。
作り置きと保存

菜の花のおひたしは、和え物はその日のうちに食べきるのが安心です。
多めに用意したい日は、茹でて水気を絞った菜の花を、浸す前の形で冷蔵庫に入れておき、食べる分だけ浸し地に浸してください。
菜の花そのものの冷蔵や冷凍の日持ちは、菜の花の保存方法の記事へどうぞ。
ほうれん草の保存の記事でもお伝えしている「茹でたら冷水にとって色を止め」は、菜の花も同じです。
冷水で色を止めておくと、時間がたっても緑が残りやすくなります。
浸し地に浸したあとは、色が少しずつくすんでくるので、作り置きよりも、食べる直前に浸すのがオススメです。
菜の花の栄養——春の緑の野菜

菜の花は、春の食卓に緑を足してくれる、色の濃い野菜です。
栄養士として見ると、おひたしは油を使わず、だしのうま味で食べる、あっさりした副菜です。
献立に一品添えるだけで、春の緑が加わります。
おひたしを器に盛るときは、浸し地を少しだけかけて、器にたくさん残さないようにしています。
塩分の指示を受けている方は、かかりつけの先生の指示を優先してください。
菜の花のおひたしは、しょうゆやごまと合わせることが多い料理です。
家族に出す前に、一緒に使う調味料の表示を見ておくと安心です。
菜の花そのものは、特定原材料にも、準ずる品目にも入っていません。
浸し地のしょうゆには、特定原材料の小麦と、準ずる品目の大豆が入ります。
ごま和えにする日は、準ずる品目のごまも入ります。
市販の白だしや練りからしは、パッケージの表示を確かめてください。
高齢者や子供にやさしい菜の花のおひたし

菜の花のおひたしは、やわらかく茹でれば食べやすい一品ですが、茎の太いところには繊維があります。
食べる人に合わせて、使うところと切り方を少し変えてあげましょう。
高齢の家族に出すとき
高齢の方には、つぼみと葉のやわらかいところを使い、茎の太いところは外してください。
繊維に対して直角に切り、短くしてから、少し長めにやわらかく茹でます。
つぼみの粒が口の中に残りやすい方には、細かく刻んでお出しします。
からし和えは、からしの辛みでむせやすいので、高齢の方の分もからしを入れる前に取り分けてください。
浸し地はさらさらでむせやすいので、飲み込む力に不安がある方には、市販のとろみ剤(とろみ調整食品)でとろみをつけてください。
小さなお子さんに出すとき
菜の花はほろ苦さがあり、茎には繊維もあるので、茎のかたいところは3歳ごろまでのお子さんの分は外してください。
つぼみと葉のやわらかいところを、やわらかく茹でて細かく刻み、少しだけにします。
からし和えにする日は、からしを入れる前に取り分けてください。
1歳未満のお子さんには、浸し地で味をつけたおひたしやからし和え、ごま和えは出しません。
野菜を離乳食に使うときの始める時期や量は、月齢で変わるので、かかりつけの先生や自治体の相談窓口で確かめてくださいね。
私は現役介護士でもあります。
つぼみの粒が口に残る方がいます。
そんな日は、つぼみと葉を細かく刻み、とろみ剤でとろみをつけた浸し地と合わせて、白いおかゆにのせてお出ししています。
「春の色がきれいやね」と言っていただけます。
菜の花のおひたしを、刻んだ緑のあんに置き換える日があっていい。
菜の花のおひたしでよくある質問
最後に、菜の花のおひたしについて、よくいただく質問にお答えします。
苦み、茹で時間、浸し地のこと、作り置きなど、迷いやすいところを5つにまとめました。
Q1. 苦みをなくしたい
菜の花のほろ苦さは持ち味なので、完全にはなくせません。
茹ですぎず、冷水は手早く、浸し地に15分ほど浸すと、ちょうどよいほろ苦さに整えられます。
Q2. 茹で時間の目安は?
茎を30秒、つぼみを加えてさらに30秒が目安です。
時間だけで決めず、竹串の先で軽く押して、すっと入るかを確かめてください。
Q3. 冷水にとらなくてもいい?
ざるに広げて冷ます方法もありますが、私は冷水で手早く冷まして色を止めています。
どちらの場合も、長く水に浸けたままにしないでください。
Q4. 浸し地はめんつゆでもいい?
市販のめんつゆを、パッケージのおひたしの目安どおりにのばして使えます。
味が濃いと感じたら、だしで少しのばしてください。
Q5. 作り置きできる?
和え物はその日のうちに食べきるのが安心です。
多めに用意したい日は、浸す前の形で冷蔵庫に入れて、食べる分だけ浸してください。
まとめ。。。

菜の花のおひたしの作り方を、最後にもう一度まとめますね。
- 茹で湯は1Lに塩小さじ1
根元を1cmほど切り、水に浸してシャキッと。 - 茎30秒、つぼみを加えて30秒
竹串の先で軽く押して確かめる。 - 冷水は手早く
長く浸けると風味が弱くなります。 - 浸し地はだし200mlにしょうゆとみりん各大さじ1
ひと煮立ちさせて冷まし、15分ほど浸す。 - アレンジはからし和えとごま和え
子どもの分は、からしを入れる前に取り分け。 - 和え物はその日のうちに
多めの日は、浸す前の形で保存。
菜の花のおひたしは、茹で方と浸し方を覚えるだけで、春のあいだ何度でも作れる一品です。
茎から30秒ずつ茹でて、冷水で手早く冷まし、だしに浸すだけで、ほろ苦さがちょうどよい春の味になります。
店先で菜の花を見かけたら、ぜひ一束連れて帰って、おひたしにしてみてくださいね。
だしにしみた緑とつぼみの黄色を見ると、食卓に春が来たと感じるはずだよ。
フッくんでした!
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