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お正月の献立7選!子供と一緒に祝うおせちの縁起と見守りを解説

子供と祝うお正月の献立7選のアイキャッチ(子ども用の膳とお重)
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料理研究家、料理大好きフッくんです。

元日の朝、お重を開ける瞬間 🥢

大人にとってはごちそうでも、子どもにとってのおせちは「知らない料理の集まり」なんですよね。

「黒豆は甘すぎる」「なますは酸っぱい」「数の子はよく分からない」。そう言われて、結局お雑煮だけ食べて終わり、ということ、ありませんか?

こんなお悩み、ありませんか?

  • 子どもがおせちを食べてくれない
    苦手には理由があります。甘い・酸っぱい・食感、どれかを外せば食べられます。
  • 縁起の意味を、どう伝えればいいか分からない
    子どもに届く言い方があります。全部言わなくていいんです。
  • お餅を食べさせるのが怖い
    いちばん大事なところなので、独立した見出しで詳しく書きます。
  • 大人と同じものを出していいのか不安
    おせちは大人向けの味つけです。量と濃さの考え方をお伝えします。

現役料理人20年・寿司職人20年、そして栄養士。店でも家でも、子どもと一緒に正月を迎えてきた組み立て方を書いていきますね。

子どもと祝うお正月の食卓(お重と子ども用の小皿)

子どもにとって、おせちは「知らない料理の集まり」

まず、子どもがおせちを食べない理由を分けてみます。わがままではなく、はっきりした理由があることがほとんどです。

  • 甘すぎる
    黒豆も栗きんとんも、日持ちのために砂糖が多く入っています。子どもには甘さが強すぎることがあります。
  • 酸っぱい
    なますの酸味は、大人になってから分かる味です。砂糖を増やすだけで食べられるようになります。
  • 食感が予想できない
    数の子のプチプチ、昆布巻きのぬめり。初めての食感は、子どもにとって不安なんですよね。

だから「食べなさい」ではなく「形を変えて出す」。それだけで、お重の前に座ってくれるようになります。

大人向けの組み立てはこちらの記事にまとめてあります。同じお重でも、子どもに出すときは考え方が変わりますね。

縁起を、子どもに伝える言葉にする

おせちの縁起を子どもに伝える言葉(れんこん・黒豆・えび・栗きんとん・伊達巻・かまぼこ・数の子)

おせちがおもしろくなるのは、一つひとつに意味があると知ったときです。

ただ、全部いっぺんに説明すると聞いてくれません。私はその日にひとつだけ、食べているものの話をするようにしています。

おせちの品 子どもに伝える言葉
れんこん 穴から向こうが見えるね。先のことがよく見えますように
黒豆 「まめ」は元気っていう意味。一年元気でいられますように
えび 腰が曲がるまで長生きできますように
栗きんとん 金色だからお金がたまる。宝物みたいでしょう
伊達巻 巻物の形。勉強がすすみますように
かまぼこ 半分の形は初日の出。赤と白でおめでたい
数の子 たまごがいっぱい。家族が増えますように

不思議なもので、意味を知ると、苦手なものでもひと口は食べてみるんですよね。全部食べなくていいんです。ひと口でいい。

子どもと祝うお正月の献立の考え方

子どもと祝うお正月の献立の考え方(縁起はひとつだけ・苦手は形を変える・子ども用の小皿に)

①縁起は、ひとつだけ伝える

七品全部の由来を語ると、聞くほうが疲れます。今日はこれ、というものを一つ決めて、その話だけ

翌日はまた別の一品。三が日で三つ覚えれば、じゅうぶんです。

②苦手は外さず、形を変える

「食べられないから外す」と、その子は一生その味に出会いません。砂糖を足す、細かく刻む、温かくする。形を変えれば、入り口はつくれます。

③大皿からではなく、子ども用の小皿に

お重から直接だと、量の加減ができません。小さいお皿に、少しずつ、色よく並べてあげてください。

おせちは大人向けの濃い味つけなので、量を決められることが大事です。

合わせ方の早見表

子どもの反応 原因 手当て
甘すぎて残す 砂糖の量 黒豆は3粒だけ・栗きんとんは半量に
酸っぱくて残す 酢の強さ なますに砂糖を足して、酢を洗い流す
食感を嫌がる 初めての食感 数の子は細かく刻んで和え物に混ぜる
味が濃くて残す 日持ち用の味つけ 煮汁で薄める・お湯にくぐらせる
お雑煮しか食べない 知っている味がそれだけ 雑煮の具を増やして、そこにおせちを入れる

子どもが食べられるおせち7選

子どもが食べられるおせち7選

子どもが手を出しやすい順に、7品選びました。

  • 伊達巻
    卵と甘み。おせちの中でいちばん食べてもらえます。厚く切ると食べ応えが出ます。
  • 栗きんとん
    甘くて色がきれい。ただし糖分が多いので、大さじ1〜2杯までにしてください。
  • かまぼこ
    切るだけで出せます。弾力があるので、小さいお子さんには薄く小さく切ってください。
  • えびの旨煮
    形が楽しくて、縁起の話もしやすい一品。殻と尾は取ってあげてください。
  • 筑前煮の根菜
    にんじん、里芋、れんこん。やわらかく煮えているので食べやすく、野菜も入ります。
  • 紅白なます(甘め)
    子ども用は砂糖を多めに。酸っぱさが苦手なら、一度水で洗って甘酢で和え直します。
  • お雑煮
    知っている味なので、いちばん安心して食べられます。ただしお餅は、次の見出しを必ず読んでください。

子どもの一皿は「色」で決める

板前の仕事で、いちばん最初に教わるのが盛り付けの色です。赤・白・黄・緑・黒のうち、三色入れば皿は決まる

子どものお皿も同じです。伊達巻の黄、かまぼこの赤と白、なますの赤、筑前煮のにんじん。色が三つ入るだけで、子どもは手を出します

逆に、茶色ばかりの皿は箸が進みません。煮しめだけを取り分けると、子どもの目には同じものが並んでいるように見えるんですね。

若い頃、賄いを茶色一色で出した私に、親方が言いました。「その皿、うまそうに見えるか。目でも食うんやぞ」

少量でいいので、色を三つ。小さいお皿に、すきまを空けて。これだけで、お重の前に座る時間が長くなりますよ。

私のお店のお正月献立例

子ども向けのお正月献立A(3〜5歳向け・お雑煮・伊達巻・かまぼこ・筑前煮の根菜・みかん)

献立A メニュー(3〜5歳向け)

1.お雑煮(餅は小さく切って)
2.伊達巻
3.かまぼこ
4.筑前煮の根菜
5.みかん

子ども向けのお正月献立B(小学生向け・白ごはん・えびの旨煮・栗きんとん・紅白なます・田作り)

献立B メニュー(小学生向け)

1.白ごはん
2.えびの旨煮
3.栗きんとん
4.紅白なます(甘め)
5.田作り

栄養価献立A(3〜5歳向け)献立B(小学生向け)
メニュー①お雑煮
②伊達巻
③かまぼこ
④筑前煮の根菜
⑤みかん
①白ごはん
②えびの旨煮
③栗きんとん
④紅白なます
⑤田作り
エネルギー約275kcal約470kcal
たんぱく質約11.6g約19.8g
脂質約7.1g約5.1g
炭水化物約40.9g約86.1g
食物繊維約3.1g約4.0g
カルシウム約50mg約90mg
ビタミンC約40mg約35mg
食塩相当量約2.0g約1.9g

※1人前の目安は、献立Aがお雑煮(切り餅1/2個25g・鶏肉20g・野菜40g・つゆ150ml)、伊達巻30g、かまぼこ20g、筑前煮の根菜50g、みかん80g。献立Bは白ごはん120g、えび40g、栗きんとん40g、なます40g、田作り10gで計算しています。

※文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考に算出した献立全体の概算値です。

★栄養士のコツ:おせちは、大人向けの味つけでできています🥢
おせちの味が濃いのには理由があります。冷蔵庫がなかった時代に、日持ちさせるための工夫だったんですね。だから砂糖も塩も、普段の料理より多く入っています。
子どもの食塩の目標量は、年齢ごとに決められていて、大人よりずっと少ない量です。三が日は同じものを食べ続けるので、一日ぶんで考えると積み上がります。
手当てはかんたんです。小皿に取り分けて量を決める。煮汁で薄める。お湯にさっとくぐらせる。この3つで、だいぶ変わります。
お雑煮のつゆも、子どもの器だけ少しお湯で割ってあげてください。
なお、塩分や糖分の指示を受けているお子さんは、かかりつけの先生の指示を優先してくださいね。
※文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考にした概算値です。
★栄養士のコツ:この献立に使う特定原材料を、出す前に確かめて🥢
おせちの献立には、特定原材料8品目(2025年4月くるみ追加・現在えび/かに/小麦/そば/卵/乳/落花生/くるみ)のうちえび(旨煮)・卵(伊達巻)・小麦(しょうゆ・かまぼこ)・そば(年越しそばの残り)、また特定原材料に準ずる大豆(黒豆・しょうゆ)・さけ・いくら・ごま・くるみ(田作りに加えることがあります)を使うことがあります。
おせちは市販の詰め合わせを買うことも多い料理です。中身が何で作られているか見ただけでは分からないので、パッケージの表示を必ず確かめてください。
それと、はちみつを使った料理は、加熱してあっても1歳未満のお子さんには使えません。市販の栗きんとんや伊達巻に入っていることがあるので、原材料を見てくださいね。
ご家族やお客様に出すときは、必ずアレルギーがないか確かめておくと安心ですよ。

お餅の見守り——お正月でいちばん大事なこと

子どもとお餅の見守り(台所で切ってから出す・1歳未満には与えない)

ここは、この記事でいちばん大事なところです。はっきり書かせてください。

お餅は、お正月に事故がいちばん多い食べものです。高齢の方と、小さいお子さん。どちらも毎年起きています。

怖がらせたいのではありません。守り方がはっきりしているので、それをお伝えします。

  • 1歳未満のお子さんには与えない
    小さく切っても出しません。お雑煮の具だけ、やわらかく煮たものを取り分けてください。
  • 1cm角くらいに、小さく切る
    「ひと口大」ではなく、それよりずっと小さく。のばして食べるのは、必ずやめさせてください。
  • 汁物でやわらかくしてから
    焼いただけの餅より、お雑煮のように汁に入れたもののほうが飲み込みやすくなります。
  • 座って、落ち着いて食べさせる
    走りながら、寝転んで、笑いながら。この3つはとくに危ないので、やめさせてください。
  • 食べている間は、大人がそばで見守る
    台所で洗い物をしながら、ではなく。同じ場所に座って、見ていてください。
  • 飲み込むまで見届ける
    口に入れた瞬間ではなく、のどを通るまでが見守りです。口の中が空になってから、次のひと口を。
★現役料理人20年のコツ:餅は、切ってから出すのが台所の仕事🍳
店でお雑煮を出すときは、餅を器に入れる前に切っていました。お客様に切らせない。これが板場の決まりです。
家でも同じにしてください。お重やお雑煮を食卓に出す前に、台所で小さく切る。食卓で切ろうとすると、熱いし、伸びるし、結局大きいまま口に入ります
切り方にもコツがあります。焼いた餅は伸びて切りにくいので、キッチンばさみを湯につけながら使うと、すっと切れますよ。
そして、心配なときは無理に出さないでください。上新粉のだんご、やわらかく煮たじゃがいも、すいとん、短く切ったうどん。お雑煮の汁で煮れば、それはもう立派なお雑煮です。
お正月に餅を食べなくても、年は明けます。私はそう思っています。

苦手を越える、三つの工夫

子どもの苦手を越えるおせちの工夫(量を減らす・洗って和え直す・刻んで混ぜる)

甘すぎるとき——量で調節する

黒豆や栗きんとんは、味そのものを薄められません。だから量で調節します。黒豆は3粒、栗きんとんは大さじ1杯。

小皿に少量だけのせると、不思議と全部食べてくれます。山盛りだと、見ただけであきらめるんですよね。

酸っぱいとき——洗って、和え直す

紅白なますは、一度水でさっと洗って、砂糖を多めにした甘酢で和え直すと、子ども用になります。

大人の分と別に作る必要はありません。取り分けてから手を加えるだけです。

食感が苦手なとき——刻んで混ぜる

数の子のプチプチ、昆布巻きのぬめり。細かく刻んで、食べ慣れたものに混ぜると入り口ができます。

数の子は刻んで大根の和え物に、昆布巻きは刻んでごはんに。形が変われば、食べられることが多いです。

そして黒豆や栗のように、丸くてつるんとしたものは5歳ごろまで丸ごと出さない——これは消費者庁が示している線です。半分に切るか、つぶしてから出してください。

おじいちゃん・おばあちゃんと一緒の食卓のために

三世代で囲むお正月の食卓(献立は分けない・器の中身だけ変える)

お正月は、一年でいちばん家族がそろう日ですよね。

そしてお餅の事故がいちばん多いのは、高齢の方です。子どもへの見守りと、同じことが必要になります。

★現役介護士のコツ:同じ食卓で、器の中身だけ変える
私は現役介護士でもあります。
三世代でお重を囲むとき、献立を分ける必要はありません。器の中身だけ変えればいいんです。
高齢の方には、餅を外してやわらかく煮た具のお雑煮を。根菜は薄く切って、指でつぶせるまで煮たものを。昆布巻きとこんにゃくは、噛み切りにくいので外します。汁にとろみをつけると、ひと口がまとまります。
お子さんには、色を三つと、小さく切った餅を。
どちらにも共通するのは、食べている間、そばにいることです。お正月はテレビも人も多くて、つい目を離しがちになります。
そして、餅そのものが難しい方もいます。上新粉のだんご、じゃがいも、すいとん。お餅を、別のやわらかいものに置き換える日があっていいと思っています。
介護が必要なご家族がいる場合の献立は、お正月の介護食の記事にまとめてあります。

子供と祝うお正月の献立に関するよくある質問

Q1.お餅は何歳から食べさせていいですか?

1歳未満には与えません。それ以降も、1cm角くらいに小さく切って、汁物でやわらかくして、大人がそばで見守るのが前提です。

心配なときは無理に出さず、上新粉のだんごやじゃがいも、短く切ったうどんに替えてください。

Q2.おせちを全然食べません。どうすれば?

全部食べさせようとしなくて大丈夫です。ひと口でいいと思ってください。

縁起の話をひとつだけして、小皿に色を三つ。それで手が出れば、今年は成功です。

Q3.市販のおせちでも大丈夫ですか?

大丈夫です。ただし原材料の表示を必ず確かめてください。中身が何で作られているか、見ただけでは分かりません。

とくに1歳未満のお子さんがいるご家庭は、はちみつが使われていないかを見てくださいね。

Q4.おせちの味が濃いのが気になります

小皿に取り分けて量を決める、煮汁で薄める、お湯にさっとくぐらせる。この3つで、だいぶ変わります。

お雑煮のつゆも、子どもの器だけお湯で割ってあげてください。

Q5.いくらやお刺身は出していいですか?

小さいお子さんには、加熱したものをおすすめします。えびの旨煮や玉子焼きに替えてください。

出すときは、より新鮮なものを選んで、少量から。わさびは抜いてくださいね。

“おいしい”は、全部が重なること

子どもと祝うお正月の献立を考えるとき、私は四つの軸で見ています。伊達巻の甘み、かまぼこの赤と白、お雑煮の湯気、そして縁起の話をする時間。

四つ目が料理でないのは、わざとです。おせちは、味で勝負している料理ではありません。日持ちのために味が濃くて、冷たくて、子どもの好みからは遠い。それでも毎年並ぶのは、そこに意味が乗っているからですよね。

この四つが同じ食卓の上で重なった瞬間が、私の思う「おいしい」です。おせちは、おいしさを食べる料理ではなく、願いを分ける料理なんだと思います。だから、ひと口でいい。その一口に、話がついてくればそれで。

大人向けの献立、介護が必要なご家族がいる場合の献立、お雑煮の作り方の記事も、合わせてご覧くださいね。

まとめ。。。

子どもと祝うお正月の献立まとめ(お重とお雑煮の食卓)

子どもと祝うお正月の献立を、最後にもう一度まとめますね。

  • 縁起は、その日ひとつだけ伝える
    七品全部を語ると疲れます。三が日で三つ覚えれば十分です。
  • 小皿に、色を三つ
    赤・白・黄・緑・黒のうち三色入れば、子どもは手を出します。茶色一色は箸が進みません。
  • 苦手は外さず、形を変える
    甘すぎるなら量を減らす、酸っぱいなら洗って和え直す、食感が苦手なら刻んで混ぜる。
  • おせちは大人向けの味つけ
    小皿で量を決める・煮汁で薄める・お湯にくぐらせる。つゆはお湯で割ってあげてください。
  • お餅は1歳未満に与えない
    それ以降も1cm角に切って、汁物でやわらかくして。
  • 餅は台所で切ってから出す
    食卓で切ろうとすると、熱くて伸びて、結局大きいまま口に入ります。
  • 飲み込むまで見届ける
    口に入れた瞬間ではなく、のどを通るまでが見守りです。
  • 丸くつるんとしたものは5歳ごろまで丸ごと出さない
    黒豆も栗も、半分に切るかつぶしてから。

お正月って、料理の腕を見せる日ではないと思っています。

私は寿司職人として20年、正月の仕込みをしてきました。でも家で子どもと囲む食卓でいちばん記憶に残っているのは、味ではなく、れんこんの穴をのぞきながら「向こうが見える」と笑った顔のほうです。

ひと口でいい。その一口に、話がついてくれば。今年もよいお正月になりますように。

フッくんでした!

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